森の住人から「ねぇ、ちょっと聞いて、聞いて!」

2010/04/20(火)08:10

トヨタの車に、欠陥はあったのか、無かったのか?

誰か、教えて!(9)

  僕は車を持ってないし、ましてやレクサスなんていう高級車にも乗っていないので、関係ないといえば関係ないのだが、最近の米国でのトヨタ叩きと、それに対するトヨタの反応は、さっぱり理解できない。一体、トヨタの車に欠陥があったのか、なかったのか、新聞やテレビを見ていても、ちっとも分らない。それなのに、米国運輸省は、「トヨタは故意に欠陥を隠していた」として、15億円もの制裁金を課し、トヨタもそれを受け入れたという。分らないのは、そう言っていながら、トヨタは「欠陥があったわけではない」と主張している点だ。だったら、なぜ、15億円もの制裁金を払うの? なぜ、「名誉毀損だ」と言って米国運輸省に抗議し、逆に裁判を起こして、莫大な損害賠償を米国政府に請求しないの? このお金って、結局、日本の消費者や、国民に間接的に負担が回って来るものではないの?   米国の消費者に絶大な影響力をもつ月刊誌「コンシューマー・リポート」も、このほど、米で発売されたトヨタの高級多目的スポーツカーについて「横滑りしやすい」として、「買わないよう」と消費者に呼びかけた。それを受けて、トヨタは、この車の販売を中止した。それでいながら「安全基準に抵触するような不具合はない」とも言っている。不具合がないなら、こちらも、この雑誌を「名誉毀損」や「営業妨害」で訴え、米国流に従い、雑誌が潰れるほど莫大な賠償金を請求するのが、正しいやり方だと思うけど。   トヨタは、「商売」を考え、不当ではあっても、早く問題を片付けた方が、ビジネスとして「得」だと、考えたのかもしれない。   でも、制裁金を払ってしまったり、このまま雑誌に抗議しないで過ごせば、「トヨタは、やはり欠陥車を作っていたのだ」と、認めることになってしまうんじゃないの? それは、長い目で見れば、トヨタ・ブランドひいては日本製品全体のイメージを傷つけることに、なるんじゃないのかなあ。   米議会でトヨタの「欠陥」が議論されていた時、「トヨタ車を運転していてブレーキが利かなくなり事故を起こした」と訴え出た男がいて、全米のマスコミが「やはりトヨタ車は危険なんだ」と大々的に取り上げたが、実は金に困った男の狂言だったという、ニュースもあった。その後、トヨタは、この男にどういう対処をしたのだろうか。僕は、トヨタは、この男に、一生払っても払いきれないほど莫大な賠償金を要求するべきだと思うが、これも、その後、トヨタがこの男にいくら賠償金を課したのか、全く課していないのか、例によって日本のテレビや新聞を見ていても、分らない。   トヨタだけではない。スズキも、米国でサムライという名前の小型車が「横転しやすい」と指摘され、売り上げが落ちた。米国の運輸省は、テストして「そのようなことは無い」と結論づけたが、結局、売り上げは戻らなかったという。スズキは、こんな間違った指摘に対し、どう対処したのだろうか? 莫大な侵害賠償金を、指摘した人や、騒いだ人達から取ったのだろうか。   事実無根でも、商売のためなら、不当な言いがかりを認めてしまう。こんな「論理的でない」ことが、日本人の「商売」だけでなく、「政治」にもまかり通っているような気がする。こんなことをしていたら、トヨタやスズキや日本の政治家だけでなく、日本人全体が、世界からバカにされるのでは。例えば、日米安保条約での米国の傲慢さにも、それが表れているように思う。米国とは、他の国とも同様、仲良くすべきだが、「基地は要らない」と、なぜ、日本政府は「論理を立てて」、きちんと主張できないのだろうか。

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