|
カテゴリ:映画
監督 三池崇史
少しあらすじ 将軍の弟として次の老中就任が内定している明石藩主・松平斉韶(稲垣吾郎)は、民衆に不条理な殺りくを繰り返す暴君だった。 明石藩の家老・間宮の命を懸けた上申により、老中・土井は島田新左衛門(役所広司)に斉韶を暗殺を命じる。やがて新左衛門の下に13人の刺客が集結する。 参勤交代で明石藩へ帰る斉韶を警護するのは新左衛門のかつての同門・鬼頭半兵衛(市村正親)ら総勢300人超の武士。新左衛門は策を練り、天下万民のための賭けに出る。 感想 腰痛で椅子に長時間座ることに不安がある状態での鑑賞。しかも戦闘シーンは大の苦手(様式的なチャンバラは好きなのだが)ときているので、ひょっとしたら途中で退場するかも、という覚悟で観たが、これは楽しめた。 もともと50年近く前の作品のリメイクである。そのためか、一片の同情の余地もない悪役。圧倒的な敵の数。立ち向かうのはわずか13人。頼るのは知恵と個々人の力と崇高な犠牲的精神・・・というわかりやすい構図なのが良い。 冒頭に、広島・長崎への原爆投下の百年前、というテロップが出る。これはオリジナル版とは違うところなのだろうが、観ているとしだいに製作者の問題意識がわかってくる。最後になぜこいつが生き残ったの?と思うところがある。しかし、製作者の問題意識からすれば、彼は生き残らなければならないのだ。 戦の終わった虚無感の中、最後に、武士の時代の終わりを告げるテロップが出る。なかなか考えさせる。単なる娯楽作品(それを否定するつもりは毛頭ない)に終わらせないという意欲を感じた。 役所広司、松方弘樹、伊原剛志らが見事な殺陣を見せる。 稲垣吾郎の暴君ぶりもなかなかの好演。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.09.25 18:22:30
コメント(0) | コメントを書く
[映画] カテゴリの最新記事
|