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山影の路の分かれ目にひそやかにさいていたおみなえし バス停の道端の草むらに逞しく伸びていた葛の花 冬、雪の道をかき分けかき分けて登った登り坂 灌木の枝を飾った雪の花 山の四季の変化は忘れられない 何故かと言えば今度いつあえるかわからない風景に たまたま出会った感激そのものだから 苦しかった思い出はおぼろになって なつかしさにすべては夢の世界に 1945年7月 戦災に遭って、見知らぬ町に住みつきました まもなく終戦となり、山や川は平和に秋を迎えました 山の部落へ行く潜水橋のたもとに一群れの彼岸花が紅く咲きました 川の流れで洗濯する気持ちよさを知りました お釜を持ってきてお米を研ぐ人、対岸では牛を洗っている人 本当に平和でのどかな自然が戻ってきました なにもないくらし、縫うものもない、書くもの、鉛筆も紙もない 毎日何にもすることがない、行くところもない 自然の目の前にある山や川を見て一日一日がすぎていきました 秋の雑木林の色のあのすばらしい美しさを初めて知りました 不自由な暮らしの中で自然の移り変わりに心を癒され 心の糧になっていたことに今になって気がつきました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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