ハロウィンにはカボチャ。
今日はコロキウムで研究科長が一言。「そうだ、今日はハロウィンだ。あっちの世界にいって楽しんできてください。でもいったっきりにならないで、こっちの世界に戻ってくるように(笑)」この科長、もちろん教授なんですけど、微妙なユーモアが・・・むぬふふ。 このカボチャとて、10年前にここで「カボチャ知らん?」っていったら、「知らん」っつー答えが返ってきたものだった。カボチャを知らんとは、そんな馬鹿な、と思ったが、周りの学生は知らなかったのである。スーパーにもない。カボチャのパイやポタージュなら知ってるべ~と思ったけど、知らんと言う。あと、見たことないとか、ねぇ。 スイートポテトもみんな知らなかったのよ。 洋食の本場なのに、何故カボチャのポタージュスープを知らんとね!と思ったけど、そうなのだからしょうがない。緑色の~と説明したが、知らない知らないと言う。 そしてある日、市場に出かけた。「あの~、カボチャはありませんかね?」 このとき、おばさんの周りにそれらしきものは見あたらない。やっぱりないのかなぁと思いつつ、だめもとで尋ねてみたのである。 「ああ、あるでよ。どのくらい欲しい?」 おお!やっぱりあるではないですか!カボチャ!うっひょ~! (でも、どこにおいてあるのかなぁ・・・) 嬉しくて、はい、くださいください、という私に、おばさんがもう一度尋ねかけた。 「どのくらい欲しい?」 ・・・・・?一個でいいんだけどなぁ・・・おばちゃん。 「ひとつ」 このとき、一つ、というのはくせ者である。ドイツ語ではときとして、一つも一切れも一緒なのだ(Ein Stück)「一つ? 一切れじゃなくて? うちにはいまんとこ、切れしかないよ」 おばちゃんは、一切れ、と強調した。というか、一つ、という方を一つ丸ごと、と言い表したのだ(ein ganzes Stück)。 「?? ・・・ん~、じゃぁ、一切れ(カボチャの切り売りがあるのかぁ・・・ドイツサイズだと大して大きくもないのに、商売に見合うのかしら・・・)」 このときあたしの頭にあったのは、もちろん日本サイズのカボチャ。・・・そして、ぽん、と渡されたビニール袋、中には全面オレンジ色の方体が一つ・・・あああ~~~! そこで気が付いた。おばちゃんの足下1メートル離れたくらいのところに、居並ぶカボチャの群れ・・・何で分からなかったのかっていうと、全部、高さ30センチくらい、幅10センチから20センチに切ってあったからなのだった・・・そしてオレンジ色。お金を渡しつつも、期待とは全く違うカボチャに、私は心の中で失望していた。だって、カボチャって、大きいのは大抵まずいのよ!しかも、私は丸ごとのカボチャが欲しかったのだ・・・ ま、おばちゃんは丸ごとカボチャを売ってなかったんですけど(--;) ドイツには(と言いきって良いのか?ここら辺と言っておこうかな)、日本の栗カボチャに類似するものがほとんどない。あるのはハロウィンでおなじみの、オレンジ色のカボチャである。それもでかい。そして重い。腕を回して抱えるくらい、別に驚くことはないようだ。そして中はすか!っと空洞である。最近聞いたところによると、保存期間が長ければ長いほど、空洞は広がるらしい。なるほど、乾燥すると思えば不思議はない。ハテ、ということは、保存しておけば水分がとんで、水っぽくなくなるのか?それとも繊維だらけでまずいままなのか。ナゾだ。誰か知っていたら教えてください。 「ホッカイドウ」という緑色の小さいカボチャもあるが、それもまた、結構水っぽい。ほっくりのホッカイドウに当たらないものか?と期待しているが、まだお目にかかっていない。どなたか、当たった方、いらっしゃいますかしら。あ、母に種を買って送ってもらうかな。ちなみに、昨日書いた明日の祝日は、カトリック色の強いところのみです。ベルリンはお休みじゃないんだって。かわいそ~・・・