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カテゴリ:ごはんにお酒、お茶も菓子もおいし~い
さて、お待たせの赤ワインケーキ。
はじめに ― 文化的な背景 ― 赤ワインケーキがある地域 私の中では、ケーキとクーヘンはやはり違うものなので、赤ワインケーキと言うより、 ロートワインクーヘンといった方が合っているのですが、 ドイツ語で発音すると、ワインはヴァイン。ああ、面倒。 赤ワインクーヘンといえばいいのか。 赤ワインクーヘンは、 ドイツの中でも、赤ワインがとれる地方で広まっているケーキです。 タマネギケーキ/ツヴィーベルクーヘンが、ワインの作られる地域で作られるのと まあ、似ていると言えば、似ておりまする。 日本ではあまり知られていませんが、 ドイツにも、赤ワインを作っているところがあります。 日本に知られていないのは、 赤ワインはだいたいとれたところで飲まれちゃうからでした。 まあ、フランスやイタリア、スペインの赤にはかなわないという見方もありますが。 悪くない赤も、あるんですよ。 ちょっと知りたいかもという方は、 左のリンク先飲みやすい南ドイツの赤ワイン・トロリンガーかドイツにも赤ワインはあるのだ(こちらはちょぼちょぼ書いてあるだけです)をごらんになって、 さらにネットで探すか、端からネットで探すとよろしいか(笑)と。 このレシピは、10年くらい前に、Mitfahrgelegenheitという、プライベートでやりとりされる車の相乗りをしたとき、 運転していた20歳過ぎの男の子が、 「僕の得意なケーキ」と言って紹介してくれたケーキのうちの一つです。 彼も、B?blingenというシュトゥットガルト近郊の街に住んでいました。 そう、ドイツで赤ワインが作れるところは限られていて、 有名なのはBADEN(バーデン)地方。フランスとの境目、下3分の一くらいですかね。 その隣のシュヴァーベン地方でも、作っています。 ザールラントでも作っているのかな。プファルツ地方にもあります。 それより北になってしまうと、赤はちょっと無理なようです。 ヘッセンで作られているかどうかは、私にはわかりません。 で、バーデンとシュヴァーベンが合わさって、バーデン・ヴュルテムベルク州になっているのですが、 このあたりだと、たまに、「赤ワインケーキ」を見かけます。 赤ワインケーキに入れるワインの種類ですが、ぶっちゃけていえば、何でもあり。 しかし、ドイツ風に作りたいなぁと思ったらドイツのワイン、シュヴァーベン風がいいわと思ったら、レムベルガーかトロリンガーかな。 ドルンフェルダーも、よかったです(日本にはないって。ごめんなちゃい)。 味からいうと、重厚なワインを使うと、より一層深みがでるのですが、 だからぜったい軽いワインよりおいしいというわけではありません。 好みの問題です。 ワインの風味だけ楽しみたいときは、シナモンやアーモンドプードル、ついでにサクランボも省いて リオハワイン(グラン・レゼルヴァ)やメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、ボルドーなどのずっしり型がすてき。 もったいないよーという声もありますが。 ただ、おいしいご飯やお菓子を作るためには、やっぱりお酒もそれなりにおいしいものの方がいいのは確かなのです。 さて、前置きが長くなりました。 オリジナルのレシピとは少し変わった、私がいつも作っているものをご紹介します。 schatzky☆風 サクランボ入り赤ワインケーキの作り方 ― 26センチ丸型一つ分 ・・・ということはですね、日本で一般に使われている18センチ型だと、1個半くらいできるのね。 すべて、半量、半量で試してみてください。おそらく、結構いけると思うわ。 私は、たまーに、小さめの型、18センチ型と16センチ型で焼いて、2段にしてみたりして、遊んでいます。 そうそう、パウンド型でもいいですわ。元のレシピは、「赤ワインケーキは崩れやすいんだよ」ということで パウンド型で焼くという指示が、くだんのお兄ちゃんからは出ていたのでした。 当時、私は丸型しか持っていなかったので、丸型で焼いたのですが、全然問題なし。 そして、このレシピは元レシピの1.5-2倍の量のワインが入っているのにもかかわらず、丸型で焼いています。 ただ、ベーキングシートを敷いて焼くと、型からはずすとき、楽です。 材料 ― ドイツで手に入るものということで書いているのですが、日本ではちょっと違うかもしれません。 面倒なのは、ベーキングパウダーですね。一般的に、100gにつき2-2.5g必要なようです。 今回、小麦粉250gですから、4-5gなのですが、アーモンドプードルをたくさん入れる人は多めにね。 卵 4コ バター 200-250g 室温に戻したもの(本来は200gですが、250gだと量らなくて済みます) 砂糖 200g (150gくらいまで減らして大丈夫です) 小麦粉 250g ベーキングパウダー 一袋 (ドイツの小袋で、です。日本だと、さじではかりますよね。 上記の分量で考えると4-5gというところです。) ココア 大さじ2-6杯 (オリジナルは1杯です) シナモン 大さじ1/2 (シナモンが好きな人はもっとたくさん入れても大丈夫) ビターチョコレート 100-150g 小さなナイフで削ります。削るとき、おおざっぱな方がおいしい。 私は、ミルクよりビターチョコが好きなのです。 ワインには普段よりもさらに濃いビターチョコをあわせるのがお気に入り。 赤ワイン 200ml-250ml. (オリジナルは125mlですが、200mlは軽く大丈夫。アーモンドプードルを入れる分だけ、ワイン量を増やすことができます。) アーモンドプードル 100 - 150g これは、好みです。入れると、より、深みが出ます。 でも、入れなくても、もちろん、おいしい。 サワーチェリー ひと瓶 (ドイツではだいたい、680g入りというのが多いです。日本だと缶詰になるのかな。) 粉砂糖 飾り用 応用: たとえば、日本には時々ブドウの缶詰が売っていますね。 それを入れて、赤ワインを白ワインに変えても、とてもおいしい。「ああ。ブドウだー」っておもうの。 赤ワインはクーヘン・ケーキをしっとりとさせる役割を果たします。 しっとり加減のみが大切で、赤ワインの風味はそんなに大切じゃないわという人は 果物を生オレンジやミカンの缶詰に変えても、おいしい。 ・・・邪道といえば、邪道かもしれませんが。 邪道じゃない方がいいわーという人には、柑橘類を使う場合、ワインの代わりにコアントローやウォッカを勧めます。 ・・・そうすると、別のケーキになっちゃうんだった(笑) 必要な道具: ボール2つ。 泡立て器 (電動・・・が、疲れなくていいよ(^-^)) 篩い チョコ削り用ナイフ ゴムべら 24センチ丸型 ベーキングシート(なくてもできるけど、あると便利なの) まず、このケーキは卵を別立て(黄身と白身に分けて泡立てること)しなくてもいいケーキです。 さらに、共立てというほど、気合いを込めて泡立てる・・・というほどでもありませぬ。 注意するのは、卵が油脂分と分離しないことだけ。 そういう意味からは、楽なケーキです。 そりゃー、おうちで家事の合間に焼くケーキですから、 あまり、「ケーキ焼くのよ!!!」 って気張って焼くのはね。 さらに、失敗しちゃったら、焼き直す時間もないし。 ケーキ焼きが趣味じゃなくて、半分義務になっている主婦は大変なのですわ(私じゃないですよ)。 で、油脂分との分離が心配だ・・・とか、やっぱり、ちゃんと卵でふくらんでほしいという人は、 別立てをお勧めします。 忙しくて、あーこりゃこりゃやってられませんわというときには、卵、分けないでもいいですが、そのときは分離しないことだけにはとにかく気をつけて、一個一個入れていってください。 作り方 1. オーブンは180度に予熱します。卵を分けておきたい人はこのときに。 2. バターをもったりとするまで泡立てます。 3. 砂糖を少しずつ加えながら更に泡立てます。 4. 卵の黄身を一つずつ加え、更に泡立てます。 一度に全部加えると分離しますので、必ず一つずつにしてください。 5. 小麦粉、ベーキングパウダー、ココア、シナモンを合わせて篩いながら, 2-3回に分けて上の4に加えます。 混ぜるとき、こねないように気をつけてください。 6. チョコレートをペティナイフで削り入れます。 このとき、チョコチップをざらーと入れてしまっても、それはそれでお手軽でよろし。 削るとき、クランチっぽく、大きめにすると、焼き上がったときにアクセントがついて、いい感じです。 7. 赤ワインを入れ、混ぜます。わりとゆるめの生地になります。 8. 卵の白身を固く泡立てます。7の生地に少しずつ加えて、泡をこわさないように、 生地を切るようにして混ぜ入れます。 ものの本によると、泡立てた白身へ生地を少しずつ混ぜていく方がいい感じに仕上がるとあります。 私は、ボウルの大きさが足りないので、残念ながらいつも、 生地に白身を加える感じです。 9. ベーキングシートを敷いた、もしくは油分を塗って (バターの包み紙、意外と便利なんですよ。 型にこすりつけると、あつすぎず、適当な感じで塗ることができて、手も汚れません。) 小麦粉をはたいた型に生地を入れ、上にサワーチェリーを載せて中段で焼きます。 約50分、型が26センチより大きいときは少し短め、小さいときは長めにかかります。 竹串を刺して何も付いてこなければできあがり。 焼く時間の目安として、 ケーキの丈が高ければ高いほど、つまり、型が深ければ深いほど焼く時間は長くなります。 だから、同じ量をより大きめの型で焼くと、平たくなって早く焼き上がるというわけ。 ちなみに、見栄えは、丈の高いクーヘンの方がいいです。 竹串を刺して何も付いてこなければできあがり。 そして、冷めたら型からはずし、粉砂糖をふりかけます。 あ、粉砂糖がなくても、別にかまわないですよ。 ふりかけたら、かわいいというだけですから。 チョコレートの上掛けとか、 粉砂糖をワインで溶いたものを上掛けするという技もありますが、 今回の場合、 ぽこぽこと顔をのぞかせているサクランボがアクセントでございます。 上がけすると、別の顔になりまする。 それはそれで、また、楽しゅうございます。 ただし、赤ワイン粉砂糖のフォンダンをかけたものは、 お子様には向きませぬ(ぬほほ) ちなみにケーキの中に入っているアルコール分は焼いている間に飛びますので、お子様でも大丈夫。 長い長いレシピになりましたが、 気が向いた方は、作ってみてね。 blogrankingへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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