今日は再び、ドイツケーキ文化論。
もう、繰り返したかもしれないけど、大事なポイントなので、書いてみた。
ドイツでは素朴なケーキが有名です。これはほんと。
更に、
クリームなどで飾り付けをする前に、焼く段階で
基本の材料のみならず
いろんなものを入れて、生地自体がどっしりと、リッチだったりする。
これの元はどこにあるのかというと、
ドイツでは元々家庭でケーキがよく焼かれてきたからだと。
結構そう思われてる方が多いんですが、
これは、実際には、正しいとはいえません。
ドイツでも、高級な菓子作りは元々、職人のお仕事でした。
ただ、一つ謎があって、
ドイツでは、特に地方においては「パン焼き小屋」というのがあり
ここで週に1回とか2週に1回とか
パンを焼いていたわけですね。
パンを焼いているその脇で、
例えば余った生地を伸ばして、
パン焼き小屋のかまどがゆるーく暖かな状態になったところで
季節の果物をぽんぽんぽんと載せて焼く、
そういうことは、行われていたらしい。
歴史的には、これを「上流階級からの伝播」とみるのが
Wiegelmann大先生の論。
ただ、どこもそうかというと、どうなんだろう。
ここは、個人的には謎だと思います。
全てが上層階級からの伝播とは言えないのではないだろうか。
それともやっぱり、富裕農民が都市上層階級とやりとりして、
そんな風になったのだろうか。