ドイツの無犯罪証明書
穴埋めドイツで博士号をとるには、「犯罪を犯していません」という証明書が必要。これは、その昔、博士号が与えられるのは社会的に模範となる人物でなければならないという考え方が広まっていた時の名残。名残という言いかたはなんですけれど、こう、猫も杓子も博士号という時代では、その価値も相対低下。今では、そんなものが必要なのかと言われる時代になっています。犯罪を犯しても、罪を悔いて更生したらどうなの?という問いもあります。その回答、私は知らないんですけど。そうそう、もし、犯罪を犯せば、博士号剥奪もあり得ます。ただし、ドイツに住んでいない場合、この無犯罪証明書は、いらないらしい。変なの。無犯罪証明書は、日本では警察で取るようですが、ドイツでは、住民課に行って、申請します。コンピュータで一括申請されて、ボンかベルリンでこれまでの(無)犯罪歴をチェックしてもらい、「警察には記録がありません」という一筆をもらうのです。これは、そのときによって発行までにかかる日数が違い、一般に2,3週間といわれています。ただし、外国人の場合は時間がかかる場合も多く、イスラエル人の知人は、2,3ヶ月かかったと言っていました。そういうわけで、この証明書は、申請するのに時間がかかるので、早めに申請しておくのがいいんですが、私は、これが頭にあったにもかかわらず、ぽろりと抜けていました。大パニック。仕方ないので、住民課に申請して、大学当局には、これがないと論文の提出ができないのか聞きました。そうしたところ、無犯罪証明書がないと、博士号取得証書が発行できない。ということだそうで、論文の提出時には、「後から出します」と言うことで受け付けてもらえるらしい。ほっと一息。気づいたときは、間に合わないかと思って、もう、泣きそうになりましたもん。でですね、申請に、うちの街は13ユーロ取られました。だけど、来たのは早かった。1週間くらいでした。びっくり。この無犯罪証明書は、申請時に理由を述べるのですが、それによって、カテゴリーが違うらしく、博論用は、詳細なもの、お店やお金を扱う部署に勤めるときに「持ってきて」といわれるようなものは簡易なものというように別れているようです。ただし、出てくる無犯罪証明書は、「記録ナシ」という、紙切れ一枚で同じ。