sweet season.2つづき、のようなどっちでもいいです・・。「彼」は「誰」でも妄想してください。「誰」でもいいようになってます。 (ようは、上手く書けないってことですわ) 先にシャワーからあがって、ベッドでMP3を聴いていた。 最近のお気に入りをまた聴いていると、不意に背中にくちびるの感触がして驚いた。 「いつの間にあがったのよ。」 彼はそれにはこたえず 「何聴いてるの?」私の左のイヤフォンを取って、耳に当てた。 「あ、これ聴きたかったんだ」 彼は仕事柄いろんな音楽を聴いている。幸いにも私と趣味が合っていると思う。 彼には内緒でコレクションは増えて行くけれど、いつもこうしてバレてしまう。 そんなわけで今晩も、イヤフォンをふたりで分け合って眠った。 胸のあたりが重くて目が覚めると、彼の腕がある。そのそばに子供のような寝顔が・・。 TVや雑誌で見る顔、そのひとの隣で自分が目覚めるということが、いまだに信じられない。それでも、この瞬間は「私だけが知る彼」なんだ、という幸福感で胸がいっぱいになる。 とっくに外れていたらしいイヤフォンからは、なにか曲が流れるままになっている。 聴いてみると彼が歌う曲だった。 思わずくちずさんでいると、彼も目が覚めてしまったようだ。 「なに、どうしたの、まだ夜じゃない・・」 「あ、ごめん・・好きなんだもんこれ」 「え、そう?今フラットしたようだけど」 「いいでしょ、プロじゃないんだもん」本気じゃないけれど、くちびるを尖らせると 「本人を前に強気ですね~」いたずらっぽく私の顔を覗き込む。この表情も私は好きだ。 「イジワル~」 「アハハハ・・・・あ、のど渇いたんだけど」 「あぁ、はいはい」 150の緑茶を冷蔵庫から出して渡すと彼はひとくち飲んだ。 もう一口飲むと不意に私の腕をつかみ、くちびるを塞いだ。雫が私のあごからのど、胸につたう。 彼はゆっくりとその雫を拭っていった。そのしぐさに私が反応する様を見て、彼は楽しんでいる。そしてその表情が、ついさっきまでの無邪気な少年のようなものではないことも私は知っていた。 また外れてしまったイヤフォンからは、彼の曲が流れつづけた。 ジャンル別一覧
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