慶文堂　ひま人日記

山形県内では、最近チラホラとクマが出没しているようだ・・・と今朝のラジオで岩崎さんが言ってました（註；山形限定ネタ）。



クマ・・・あんまりお会いしたくないですよねェ。
私はお見かけしたことはありませんが、でもけっこういるみたいで。



それはまだ私が週３回、上山市・蔵王の山の中の鍼灸治療院へ勤務していた時のこと。
そう、かれこれ１０年以上前になりますか。



蔵王の山の中という事で、日本カモシカなどは珍しくありません。
が、さすがにクマさんは見たことはありませんでした。


でも地元の人にとってはそれほど珍しくないみたいで。


「○×のとうもろこし畑で盗難事件あってヨ、隣の畑の人と喧嘩になりそうになったんだげっど、よぐよぐ調べだらヨ、クマだったのよォ。アイヅだ（あいつ等）、手つかて（手を使って）キレイにもいで行ぐんだ」

とか、

「クマ？見だごどあるよ。山のはだげ（畑）さ行ったらヨ（って、ここも十分『山』なんですけど・・・何てことは言えない）、はだげ（畑）の向ごうさクマいだ（居た）んだ。目合った（視線が合った）のよ。へだに（下手に）逃げっど負いかげでくっからよ、ズーッと（ジーッと）目合わせながら、すずがに（静かに）、少しづず下がるんだ。んだど向ごうも山んなが（中）さ帰っていぐんだ」


うわァ～、やっぱりヤダなァ(^▽^;)
何しろ、

『クマ出没　注意！』

なんて看板は珍しくない所ですから。



そんなある日、治療しながらアレコレ話していると、

「んだ！（そうだ）！ほう言えばヨ（そう言えば）、この前の新聞さ『クマ轢ぎ殺した』ていう記事あっけべ？（記事があったでしょう？）　アレよ、おらえのしぇ（ウチの家）の近所の人なんだ・・・」

これ以上はちょっと言葉が難解になるので、ところどころ意訳(笑)します。


ご近所の方が車で帰宅途中、街灯もほとんどない山道を走っていると、突然、黒い陰が“サッ”と飛び出してきたかと思うと、

“ドン！！”

と何かにぶつかった音がした。

（ありゃ！何か轢いてしまった！）

と思い、懐中電灯を持って恐る恐る見に行くと、けっこう大きなクマだった。


「新聞ではよ、『即死だった』って書いてあっけべ？んでもよォ、まだいぎあっけんだど（まだ息があったんだって）。」


で怖くなってしまって、近くに落ちていた太い木の枝でクマの頭を滅多打ちしたら、ようやく死んだ、と（哀れな・・・）。


「で、何したなやっす？（どうしたんですか？）」
「警察さ電話したっだなァ。車の前、ベッコリだもの。ほんで（それで）現場検証して・・・」
「んで？クマは何したな？（どうしたの？）」
「下さ○○ミートていう肉の工場あっべ？あそごさ持て行ってヨ、バラして（解体して）もらて、あどは食うだげにしてもらたんだど」
「へェ～、いいなァ。食てみっだいなァ・・・」
「まァ、待で。はなす（話）は最後まで聞げず。バラしてもらて、食うだげにしてもらたどさよ、保健所の人来て、全部持て行ったんだどハ（全部持って行ったんだってヨ）」
「えェ～！もったいねェ・・・」
「ほういうどぎはよ（そういう時はよ）、保健所さ届げらんなねんだべェ」
「んじゃ、保健所の人はその肉、何したんだべねっす？（どうしたんでしょうね？）」
「ん？検査終わたら（検査が終わったら）、食たんだべ！（食べちゃったんだろ！）」


そりゃそうだ！！(^_^;)ゝポリポリ

「もったいないモン。保健所の人ばっかり、得したっだなァ」




轢いた人はモチロンお気の毒ですけど、でもクマも災難ですよねェ。


森の中を歩いていたら道路に出ちゃって、たまたま通りかかった車に轢かれて。
吹っ飛ばされて虫の息の所を頭を滅多打ちにされて殺されて、肉屋さんでバラされて食べられちゃった（のだろう）んですからね。


森のクマさんたち、気をつけて下さいよォw(^O^)w