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カテゴリ:時事問題
例によって例の如く、朝食の玄米ご飯をモグモグ噛みながら新聞を読んでいると、興味ある記事が目に付きました。
《引用開始》・・・YOMIURI ONLINEより (2007年1月16日3時4分 読売新聞) 消防団員の高齢化進む、21都道府県で40歳超 地域防災を担う消防団の団員の平均年齢が40歳を超える都道府県が10年前のほぼ2倍の21に上るなど、各地で団員の高齢化が進んでいることが読売新聞の調査で分かった。 阪神大震災からあす17日で12年を迎えるが、ピーク時の半分以下となった団員数の減少に歯止めをかけようと、総務省消防庁が2年前に導入した「機能別団員」など新制度を取り入れる動きもまだにぶいことが判明した。 1954年に202万人だった非常勤特別職の地方公務員である消防団員は、90万人まで減少。調査は、同庁まとめで全国の平均年齢が37・8歳だった昨年4月の各地の状況を47都道府県から聞いた。 それによると、災害時の救助など特定の活動に限って参加する「機能別団員」や「機能別分団」の制度を取り入れていたのは、17県の計43市町村にとどまった。 平均年齢が高い都道府県は、奈良県(44・3歳)、山口県(同)など。市町村では、山口県上関町(52・3歳)など人口が減少傾向の町村部での高齢化が目立った。一方で、横浜市(47・8歳)、京都市(46・7歳)、名古屋市(49・4歳)が各府県内で平均年齢が最も高く、東京都の区部(49・0歳)も市町村部(35・7歳)を上回り、過疎地と都市部で高齢化が進んでいた。 《引用終わり》 今ごろナニを言ってるんだか( ̄~ ̄;) このブログでもたびたび書いているように、私は現役の消防団員です。 29才の秋に結婚してカミさんの家に同居し、その翌年の4月から消防団員をやっていますので、もうかれこれ14年になります。現在、満43歳。三人の子どもの親父です。 当初は、 「だいたい10年ぐらいは勤めてもらって・・・」 という話だったので、『10年間はマジメに勤めて、誰にも文句を言わせずに10年で辞める!』つもりだったのですが・・・辞められそうにありません。 理由は簡単。『入る人がいないから』です。 まず、地元(町会)に若い人がいない。 今のところウチの町会で入ってもおかしくない年頃の若者が4人ぐらいは居るみたいなんですが、そのうちで内諾を貰っている人が一人だけ。 その人は去年結婚して私みたいに奥さんの実家のあるこの地区に来て、そして家を建てた人なんですが、彼の場合は快諾してくれたようです。まァ義理の弟(奥さんの弟)が消防団員で、他の消防団員の中に仲のよい同級生が2人ほど居るので比較的入りやすい状況でもあったのですが。でも本当にありがたいです。 私もそうでしたが、余所の土地から来てその土地の事をよく知らない人間にとって、消防団というのは入って決して損はない団体なのです。なにより地元の人たち、しかも色んな年齢の人たちと知り合いになれるし、また、他の町会の人たちとも知り合いになれますから。その土地に馴染むには持って来いの団体です。 それは地元の若者にとっても同じ事なのでしょうが、実際は違うんですねェ。 勧誘に行っても断わられます。本人と話が出来たらまだ良い方で、頭から親に断わられることもあります。 「ウチの○○、勤めが3交代制で・・・ダメだな」 「せめて話だけでも・・・」 「ダメだなァ」 消防団は強制ではありませんのでそれ以上は何も言えませんが・・・そんなモン、まず本人に聞いてみなくちゃ分からないでしょうに。 第一、2交代制・3交代制の勤務で消防団員やってるなんて珍しくありませんよ。 それにアナタ!アナタは消防団の部長(消防団のその土地=○部のトップ)まで勤めた人でしょ?消防団の重要さも大変さも、そして楽しさも分かってるでしょうに( ̄~ ̄;) その他に問題になるのが『幽霊団員』の存在。消防団に在籍しておきながら、一切消防団の活動には来ない団員です。恥ずかしながら、ウチの部(ウチの町会と隣の町会で第四部を構成しています)にもだいたい6人います。 事情は様々です。 遠くへ転勤になった人もいるし、病気のために消防団活動が出来ない人、また引越ししてしまった人など。そのようなしかるべき理由があって消防団に来ない、というのなら仕方がありません。 でもちゃんと地元に住んでいて、ただ『嫌だから』『行きたくないから』という理由で来ない人も中にはいます。呆れたのが、 「ウチの息子、消防団に行ったら皿洗いさせられたから行きたくないって・・・」 だそうです。母親にハッキリと言われました。さぞかしお坊ちゃんなんでしょうねェ。 新人があれこれするのは当たり前だと思っていたんですけど。今の若いモンはどれだけエライんだ? だったらなんで入団の書類にハンコを押したんだ!と言いたくなりますよ。 でも、入れた方が悪い場合もあるんです。 以前は交代要員が居ないと辞められなかったので、自分が早く辞めたいばかりに、 「無理して来なくていい。名前だけでもいいから」 と言ってハンコを押させた先輩方もいらっしゃるようですから。 昔だったら、それでもちょこっとでも顔を出しているウチに消防の面白さが分かってきて来るようになった・・・というパターンもあったようですが、今の人は一切来ません。 ちなみに今、ウチではそれはやっていません。 次年度に1人の入団者がいれば、部長・部長代理などで相談して退団する人を1人決めて、その人に退団してもらう事にしています。そうしないと幽霊団員はいつまで経ってもそのままで、活動に参加してくれる団員の数が少なくなって消防団活動が成り立たなくなってしまうからです。けっきょくは、その他の、マジメに来てくれる人たちばかりに負担がかかってしまう事になるのです。 でもコレ、どういう事になるかお分かりですか? 彼らに辞めてもらわない以上、我々は退団できない事になるのです。 私の町会には幽霊団員が3人。来年度に一人が入団し、退団してもらう幽霊団員が一人。あと二人の幽霊団員がいますので、私が辞めるにはあと3人の入団者が必要になります。 ウチの町会は現在47戸。隣の町会が確か56戸ぐらい。そこからそれぞれ11人(合計で22人)の消防団員を出す事になっています。という事は、ウチの町会では約4戸から一人、隣の町会では約5戸から一人の消防団員を出さなくてはなりません。 無理なんです。居ないんですよ、若い人が。ましてや、あと三人なんて居ません。 4月からはいよいよ私が部長になる予定です。 今の部長は隣の町会から出ています。そちらでは新しく入団しそうな人が2人ぐらいいるみたいですが、もし彼らがスンナリ入団しても先に幽霊団員を辞めさせるつもりなので、部長までは順番が回ってきません(しかも、彼らに断わられたらそれまで)。 それでも部長は交代します。では、4月から現・部長はどうするのか? 平の団員になります。辞められないのですよ。ウチの部ではじめてのパターンです。 そしてこのまま行けば、今度は私が来年は平の団員になり、そのまま在籍する事になります。 まァ幹部と比べると平の団員はラクですけどね。 それでも、夜は必ず電話を枕元に置いて寝て、日中はサイレンの音に敏感になる日々はこの先もずっと続く事になります。冬の除雪も大変ですよ。毎年辛くなってくる・・・。 私の場合は笑い話のようですが、ウチの息子と交代で辞めなきゃならないかな?と思っています。 まだ小学校5年生ですよ!あと10年はあります。しかも将来息子が家に居てくれるんだったらまだいいのですが、勤務の関係で余所に住むようになったらもう諦めるしかありません。 部長まで勤めた人が退団できずに平の団員に下がって在籍しているというパターン自体は、余所の部では珍しくありません。場合によっては、部長経験者が3人も4人もいる部もあります。 ウチのように若者の数が足りなければまだ諦めもつきますが、若者が沢山居ても入らない所がけっこうあるのです。勧誘に行っても、 「ウチは火事は出しませんから!」 と言って断わられた、と言って苦笑していました。 誰も犯罪以外で火事を出したくて出す人は居ませんよ。それでも火災が起こるから、我々はそれに備えているんです。 今は仕事の内容も、勤務時間も多様化しています。大変なのは分かります。 でもこういう活動は『相互協力』の上に成り立つ事であり、その地域に住んでいる以上は出来るだけ協力しなくちゃならない事だと思います。つまりは『お互い様』なんですよ。 若い人も居ないのに『協力しろ!』などとはモチロン言いません。が、せめて家に若い人が居て、仕事の合間にでも来られるようなら協力していただきたいのです。 最後にもう一つ。今の世の中、自分の息子に『あーしろ、こーしろ』と言える親、特に父親が少なくなってきているように思います。消防団員の中には、 「オレが帰宅したら半纏とヘルメットが置いてあって、『ナニ、これ?』って言ったら『オマエ、こんど消防団に入ったから』だって。『そんなのヤダよ!』って言ったら『そりゃオマエ、地域に住む者の勤めだ!』だってさ。勝手に書類にオレの名前書いてハンコ押すなよなァ・・・」 という若者もいます。昔はこういう話も結構あったらしいんですけど、最近では少ないみたいですね。 でもそんな事を言いながらも、彼はけっこうマジメに来るんですよ。そのぐらいシッカリした親御さんだと、息子さんもちゃんとしているものです。 これが田舎における消防団の現状です。 消防団に関してはもっとイロイロと言いたい事はあるのですが、長くなっちゃうのでこのぐらいで・・・って、もう十分長いですね(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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消防団の人って本当に大変ですよね。私の友達の旦那も消防団で駆けつけなきゃいけなかったり、集まりに行かなければならなかったり、飲み会も多いみたいで・・・・・。
本当に有り難いなーって思います。そうそうこちらには、ファイヤーエンジェルって女の人もいるのですよ。消火活動はしないみたいですけどね。はしごの上で披露したり大変みたいです。でも制服もカッコいいんですよ。消防団の大会もあるみたいですよね。よく練習しているのを見ました。 (2007年01月16日 11時53分05秒)
めいママさんへ
正直言って大変です。 でもだからこそ、積極的に酒飲みなどの機会を作って、大変なだけではない、楽しい消防団にしようとしているのです。と言っても、幽霊団員やあまり顔を出さない人たちは来ないですけどね。 何故せっかく入った集団に溶け込もうとしないのか?仲間になろうとしないのか?それが不思議であり残念でもあります。 恐らくは『煩わしいから』という事なんでしょうけどね。 ファイヤーエンジェル=女性の消防団員ですか。それもアリなんでしょうね。消防団の活動として、消火活動だけではなくて予防消防などの活動もありますから。そのあたりは女性の方が向いているかもしれません。 (2007年01月16日 13時40分07秒)
うちの旦那は消防団はとっくに退団したのですが、若い人たちは日中、町外に働きに出ていていないので、町に残っている人、町内で働いている人が、消防団OBっていうのに入っています。
(2007年01月16日 13時52分10秒)
向日葵おばさんさんへ
そうなんですかァ。 確かに私の部でも、普段ウチにいるのは私ぐらいですよ。みんな仕事で余所に行ってますから。だから大変なんですよ(苦笑) こうなってくると、イザ出火!という時に頼りになるのが近所に住んでいる消防団OBの存在です。そのうちに消防団OBに活躍してもらう時が来るだろうとは思っていたのですが、既にそちらでは行われていたんですね。 ご苦労様です。 (2007年01月16日 16時44分03秒)
こんにちは。消防団ってイマイチ分からなかったんですよね・・・誰がどうやってなってるのか(^^;)
うちのダンナも、よそから来て、私の実家でマスオさんですが、消防団の話とか、何もこないですよ~? (2007年01月16日 17時08分12秒)
えば555さんへ
いいなァ、旦那さん。 消防団って全国規模の団体?ではあるんですけど、運営などは市町村単位なんです。扱いは『非常勤特別職の地方公務員』です。したがって私の場合は『寒河江市消防団 第六分団 第四部・予防班長』=寒河江市の第六分団(白岩地区)の第四部(私の住む町会)という事になります。 その部内(町会)に入団可能な若い人が沢山いる場合は、年齢・勤務形態などを考えて選択する事になるでしょう。夜勤がある人よりは無い人。会社員よりは農家や自営業などの方が優先的に選択されます。 恐らく、えば555さんの所は町場で、若い、入団出来る人が沢山いらっしゃるのではないでしょうか?だから勧誘にも来ないのでしょう。 私から見ればウラヤマシイですが、でも消防団に入っていなかったら隣の町会の若い連中と知り合い(仲間)になるのはおろか、話をする機会もなかったでしょうし、ましてや地区内の若い連中と知り合う機会も少なかったのではないかと思います。 地元で生まれ育った人だったら同級生や先輩・後輩の人間関係がありますが、余所から来るとそういうものがありませんからね。その意味では入団して良かったと思っています。でもいい加減卒業したい!とも思いますけどね(笑) (2007年01月16日 17時34分50秒)
菅ちゃん・菅ちゃん!!
去年の年賀状何等当たったんだっけ?? エコさんの所に書いたんだけど、何等か忘れちゃって、菅ちゃんが書いてくださーい。お願いします。 (2007年01月17日 10時22分46秒)
日々お疲れ様です。今週末もどうぞよろしくお願いいたします。いやー辛いッスねー。私は一応部からはあがらせてもらった訳で、あと実際○年すれば辞められる訳ですけど、その方が割り切って活動できるのかななんて思ったりもしてます。色々大変でしょうけども今後とも私のグチ聞いてくださいませ・・。
(2007年01月17日 23時55分25秒)
月山六副乃助さんへ
お疲れ様でした!∠( ̄∧ ̄) 敬礼!! ホント、正直言って上に行った方が確実に辞められるんですよね。でも・・・大変ですからねェ、幹部は。 ということで、辞めるまでは下の方でチマチマしてます(笑) 週末なんですよねェ。予防班長が出席するなんて事は恐らく異例の事だとは思うんですけど、よろしくお願いしますm(__)m (2007年01月18日 08時30分34秒)
偉そうですね。凄いですね。そういう態度の人たちがいるっていうのがわかるから、消防団なんかに入りたくないんですけど。わかってます?
(2018年03月18日 15時14分41秒)
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