イノシシとの攻防は山場です
このところ小田原のみかん園では、イノシシとの攻防が続いています。
行くたびに毎回くりかえしているんですが、攻防も大詰めにあると見ています。
11月11日朝、みかん園へ向かう途中の農道で目にしました。
農道にみかんの食べかすが散らばっていたんですね。
そのすぐ脇には、はられた網から出ていたみかんが、イノシシにむしり取られていました。
当方もみかん園につくと、最初の仕事はイノシシチェックです。
11月8日には、みかん園の中ですが、地面が大きく掘り返されていました。
イノシシは、ヤブカラシなどの根が好物なんだそうです。
みかん園内に侵入されたことは確かですから、囲いのどこかが破られたということです。
いったいどこから入ってきたのか。
囲いに沿って、柵の情況をチェックしていきます。
そして、この時に見つけました。
これが新たに開けられた侵入路でした。
園芸用のピンが打ってあったんですが、それくらいではこじ開けられちゃうんですね。
補強策として、もっと強力な柵のすそを固定する杭を打って防ぐようにしました。
ところが、11月11日には、今度はみかんへの加害が発生しました。
みかんをパクリと食いちぎって、まわりには食べかすが落ちています。
みかんが熟してくると、美味しくなったみかんが、木のすそをことごとく食べ荒らすんですね。
こうした事態を防ぐ為に、暑かった7月から畑のまわりに柵をはって防ごうとした来たわけです。
前回塞いだ箇所は守られていたので、今度はどこから入ってきたのか?
今回も柵の全体情況を見回ってみました。
すると、柵のすそをとめておいた板が倒されている箇所がありました。
近づいてみるとビニール柵のすそが開いています。
ここが新たな侵入路になっていました。
柵の左側、外側は、雑木林になっています。
以前はみかん畑だったそうですが、最近は放任園の耕作放棄地になっているんですね。
イノシシは北側の林から来ているんですが、そこに柵が張られたために、
こんどは、雑木林を迂回して、反対側の南側から侵入してきているんですね。
この箇所も、直ちに板の柵を補強して、侵入できないようにしてきました。
小田原・石垣山のみかん園では、
多くの農家が、市や農協の支援により鉄柵で囲うようにしています。
そうしないと、みかんや農作物の大きな部分が食べられちゃうんですね。
鉄柵で囲うことが、営農の必須の条件になっているんです。
もちろん、私などもみかん畑の半分は鉄柵をつかって囲ってあるんですが。
本当はみかん畑の全部を鉄柵で囲うようにすれば一番良いのですが、
それには、大きなお金がかかりますから、とてもそんな費用はだせないものですから。
結局、あちこちから役立ちそうな材料を集めてきては、
それこそ手探りでイノシシ除けの柵をつくってきたわけです。
さて、いよいよみかんが成熟し始めました。
みかんが熟してくると、イノシシも執念をもってそれを食べにやってきます。
いよいよ、これまで重ねてきた防御柵が功を奏するか、それとも突破されるか、
みかんをどちらが手にするか、イノシシとの戦いは重要な局面に入っています。