みかんの苗木の植付けと元肥施肥
作業の基本は先週と変わらず、苗木の植付けと元肥の施肥です。
違うのは、前回は着手しだしたところでしたが、今回は全体の半分まですすめれたことです。
先ずは、みかんの苗木の植え付けですが、
前回は、農協に注文してあった宮川早生と甘夏の苗木の、計10本の苗木が到着したので、
その苗木を植え付けたのですが。
今回は、それ以外の品種の早生みかんの苗木が到着したので、その苗木の植え付けをしました。
計20本の苗木を植え付けました。
みかん畑の周辺の原野を切り開いて、元の様にみかん畑にしようとしているんですが、
草木を切っただけではだめなんですね。
厚さ5センチくらいの雑草の根が、じゅうたんの様に地表をおおっているんです。
草木の根を伐根したあとに、その雑草の絨毯を剥がさないことには、
肝腎の苗木の生育というのは危ういんですね。
知人のアドバイスで、重機を入れたんですが、
植え付け用に60センチくらいの穴を掘って、その底に堆肥をしきました。
ただ苗木を植えればよい、というものではないんですね。
また、これをシャベルの手作業で掘ってたら、
1か所を掘るだけでも大変ですから、30本の苗木の植え付けは、大変な大仕事になるところでした。
「苗木を植えよう」-思うのはいともたやすいのですが、それを具体的に一歩踏み出すとなると、
とてつもない大変な苦労が出て来るんですね。
今回は、重機の力を借りることが出来きたんですが、だいたい昔の人はこれをすべて人力でおこなったんですから、とてつもない苦労がもとめられたし、それによって、今あるみかん畑はつくられたんだということです。
これを粗末にする農政は、なんとしたことでしょう。
今回、私などは、畑を拓いて苗木を30本を植付ようとしたんですが、
苗木が到着して分かったことには、
苗木の一部は、注文生産だそうで、今年の注文は来年にならないと到着しないんだそうです。
したがって、そのうちの10本の植え付けは、来年の植え付け作業に繰り延べられました。
そんなことは、知らなかったんですが。仕方ありません。
棚上げされて残念だという気持ちと、やれやれ助かったという気持ちが、交差しています。
しかし、今は、植え付けることのできる苗木を、しっかりと植え付けること、それしかありません。
そして、今回で、可能な植え付けは、主要な部分は終了したということです。
まだ数本の、遅れて到着する苗木はありますが、
とにかく、今年の植付作業の主要な作業は、これで終了です。
だいぶみかん畑らしくなってきました。
さて、今回のもう一つの作業は、元肥の施肥でした。
この3月は、元肥を施肥する時期でもあるんですね。
次のみかん畑の写真を見ていただくとわかるかと思いますが。
左側の方の木は濃緑色ですが、右側の方は黄緑色になっています。
みかんの木は常緑樹ですから、本来の状態ならば濃緑色が普通の畑なんです。
黄緑色の木というのは、農家の人の見立てでは、肥料不足で木がくたびれているということです。
じつは、この黄緑色部分の畑が、当方が手入れをしている畑なんですね。
木が、ちゃんと手入れの具合がどうか、葉の色でアピールしているんです。
やはり、ちゃんと肥料など、木の手当てをしないと、
収穫ができたことで喜んでいるだけじゃダメなんですね。
木はその葉の色によって、自らの体調や要求のほどを示しているんですね。
それが分かると、いくら何でも、そのままには見捨ててはおけないじゃないですか。
成木もそうですが、植えて数年の苗木だともっと深刻で、枯れてしまうことも多々あるんです。
じっさいにこの畑の中で、数本の小木が、ここにきて枯れてしまったんです。
やはり収穫を続けるには、肥料を与えることが大事だということです。
それで今回、本格的に、木にとってはも私から初めての肥料が提起されるところとなりました。
施肥は、成木にたいしするとともに、小木については木の周りの草取りをしてから施肥をしました。
小木の場合、単にそのまま施肥をしたのでは、雑草に肥料を与えるようなことになり、
肝腎のみかんの小木は、より成育の早い雑草に覆いつくされてしまうんですね。
地表の5センチくらいは、雑草の根がじゅうたんの様に地表をおおっていますから、
せっかく撒いた肥料は、肝腎のみかんの木の根までは、ほとんど届かないんじゃないでしょうか。
だから、施肥する前に、木の周りの草取りが大事な作業になってくるんですね。
しかしそれは機械で出来る作業ではありません。
草刈り機などでは、地表に出ている雑草しか刈り取れませんし、へたをすると雑草を刈るはずみに苗木自体を切っちゃうこともありうるわけです。
だから結局は、人が地面にはいつくばって、丁寧に雑草のカーペットを引きつめたような根っこを取り除いてやるしかないんですね。しかし、それにはたいへんな労力と根気が求められるんですね。
それは限られた時間と労力の中で、全体を一気に一度に手片付けれるような作業ではないんです。
ここしばらくの間は、少なくとも3月の間は、この樹冠下の草取りと元肥の施肥作業が続きます。
それは、すぐに結果が出てくるような性格の作業ではないんです。
一本一本、つぎの木から次の木へと、単調でヘトヘトにさせられる作業なんすが、
しかし美味しいみかんを提供するには、みかんの木が生き生きと果実を実らしてくれるには、これは手の抜けない大事な作業になっているわけです。
消費者の人たちは、そんな生産者の苦労などは、知らないでしょうね。
農家の人たちが愚痴や文句なと言わずに、美味しいみかんをつくる為に、せっせと勤めている苦労なんて、ほとんど知らないでしょうね。
だけど、それによって、美味しいみかんが提供されているわけで、それは大事な現実ですね。