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2021年06月13日
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​ヘーゲル『論理学』第二巻本質論 足踏みを越えれるか​

ヘーゲル『大論理学』の学習は、第9回で第二巻本質論に入ってから足踏みが続いてきました。
今度こそ、本質論に踏み込めるかさらに新たな補助教材の紹介です。

ヘーゲル『小論理学』(岩波文庫)と、

高村よしあつ著「ヘーゲル『小論理学』を読む」(学習の友社)です。



一、この間の足踏みですが。

第9回本質論「まえがき」でヘーゲル自身の大筋の紹介を読んだものの、いざ第一章仮象にはいると何を言っているやら、森の中だったんです。
それで、第10回、11回では、そこでは何が問題なのか、自分なりにイメージ・仮説を立ててみたんです。それは動機としては大事なことだとは思うんですが、しかしそれでも具体的に第一章に入ろうとすると、やはり森の中で道が見えなかったんです。

第12回で鰺坂編『ヘーゲル論理学入門』(有斐閣新書)で大筋をつかもうとし、第13,14回ではエンゲルス『自然の弁証法』によるヘーゲル論理学の批判的覚書を確認しました。
それぞれが、大筋だったり、ここの概念のとらえ方だったり、逆立の問題だったり、貴重な指摘をしてくれてはいるんですが。

それでもやはり、ヘーゲルのゴツゴつとした紆余曲折の迷路が続いていたわけです。大きなところでは分かることもあるんですが、ヘーゲルがそれとして展開している論理をたどりたいじゃないですが。しかしたどろうとすると、それは私などには至難なものになるわけです。それは簡単に省略して済ますわけにはいかないものなんですね。それで孤軍奮闘で、いろいろ踏破する道をさがしているわけです。

二、今回の新たな補助材料ですが、
①同じヘーゲルが『大論理学』と同じ内容のはずですが、別な形で残した『小論理学』です。
これもヘーゲル自身がくりかえし講義でつかったものだそうですし、晩年の1830年9月19日付の第三版が残されています。
②これには、高村よしあつ著「ヘーゲル『小論理学』を読む」(学習の友社 1999年刊)ですが、逐条的な解説があるんです。もちろん高村氏流の解釈も目につくところもあるんですが、これだけ丁寧に原文に即して解説しているものはありませんから、途中の本質論からですが、きっと参考になると思っています。

この間、『大論理学』の森の中に道を探して苦労していますが、今度こそ足踏み状態から抜け出したいとおもっています。

三、弁証法をどうとらえるか、ですが。
前回、エンゲルスが『自然の弁証法』で、ヘーゲルを検討してまとめている箇所を紹介しました。

「自然および人間社会の歴史からこそ、弁証法の諸法則は抽出されるのである。これらの法則は、まさにこれらの二つの局面での歴史的発展ならびに思考そのものの最も一般的な法則にほかならない。しかもそれらはだいたいにおいて三つの法則に帰着する。すなわち、
 量から質への転化、またその逆の転化の法則、
 対立物の相互浸透の法則、
 否定の否定の法則。
これらの三法則はすべて、ヘーゲルによって彼の観念論的な流儀にしたがってたんなる思考法則としててんかいされる。(論理学の中で)」(全集第20巻 P379)

弁証法を簡潔に特徴づけたすばらしい功績だと思うんですが。
これがその後の人たちによっては、図式的な型にはまったような使われ方がされたように思います。
エンゲルス自身、おなじ弁証法をどの様に特徴づけるかでは、「自由」に語っています。
『自然の弁証法』の〔計画草案〕ですが、

「三、全体的連関の科学としての弁証法。主要法則は以下の通り。
量と質との転化。両極的対立物の相互浸透と、極端までおしすすめられたときのそれら対立物の相互の転化。矛盾による発展または否定の否定。発展の螺旋的形式。」(同 P339)
おなじ本質ですが、様々な側面を表現できるということです。

この点は、レーニンも『哲学ノート』のヘーゲル『論理学』の摘要のなかでやってます。

『大論理学』の全体を学習した後に、第3章絶対的理念のところで、
総括的に弁証法の諸要素として16項目の特徴をあげています。
そしてコメントとして、

「弁証法は簡単に対立物の統一の学説と規定することができる。これによって弁証法の核心はつかまれるであろうが、しかしこれは説明と展開を要する」(全集38巻 P190-191)と。

エンゲルスにしても、レーニンにしても、よそから結論を借りてくるような図式的発想や態度はありませんね。
それらを参考にしながら、人それぞれの学習があるわけで、哲学学習があるわけで、
ヘーゲルから弁証法を明確につかみだす作業というのは、ひとそれぞれに大事なことだとおもいます。







Last updated  2021年06月13日 21時01分28秒
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Re:ヘーゲル『論理学』15 第二巻本質論 足踏みを越えれるでしょうか(06/13)   渡政さん さん
今日の「足踏み」は,昨日の「足踏み」とは違うと思います。エネルギーを蓄積中なのでしょう。 (2021年06月16日 00時12分26秒)

Re:ヘーゲル『論理学』15 第二巻本質論 足踏みを越えれるでしょうか(06/13)   hanatachibana さん
マルクスがそれを批判し、経済学・革命論の上で開拓したことが基礎になってはいるつもりなんですが。
その基礎にあるヘーゲル哲学、弁証法とその批判ですが。
一方ではヘーゲル弁証法の批判は当たり前のように見なされている。しかしその割には、そのヘーゲルの弁証法を具体的に批判している作業というのは、これまでほとんど見ることがないというのも、私などの実感なんです。
簡単にクリアーできるようなことではないんですが、それが人類の一つの宿題になっていると思います。
渡政さん以外からは、達磨のような事態ですが、模索しつつあることを発信していくことが、どうやらそれが私の努力ポイントのようです。 (2021年06月19日 14時40分45秒)

Re:ヘーゲル『論理学』15 第二巻本質論 足踏みを越えれるでしょうか(06/13)   渡政さん さん
達磨は、520年インドから中国に渡り、嵩山少林寺(スウザンショウリンジ)において,面壁9年坐禅を続けたと言われています。但し、伝説とも。ともあれ、ことは一朝には成らない様です。慌てずゆっくり進みましょう。 (2021年06月19日 22時10分43秒)


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