みかん園の草取り
関東は、今日あたりが本格的な夏への転換点になったようです。
今年の夏は、季節の変化が、いつもとは違いますね。
早々と6月27日には、早くも梅雨明けしてしまう。
その後に、猛暑と梅雨のような雨の入れ替わりの天気が続きました。
みかん農夫にとって、梅雨が明ける前に草取りと施肥をしなければならないわけですが。
炎天下の草取りは過酷だし、雨が降っては草取りは出来ないじゃないですか。
そのすき間を縫って、みかんの木の樹冠下の草取りと施肥をしてきたんですが。
これは、作業に入る前の木です。
「作業の前」といっても、これでも木の周りについては、草刈りを何度もしてあるんです。
しかし、みかん農家の方のアドバイスによると、
「これじゃぁ、樹冠下の草取りが甘い。
これで元肥を施肥しても、雑草に肥料をやるようなものだ。
樹冠下の草取りを、もっと徹底してやらなければ、
雑草がすぐに復活してくるから、いたちごっこになる」と。
わたしなども、いたちごっこを強いられているとは思っていたんですが、
何本も木があるから、面的に草刈りをしなければならないじゃないですか。
アドバイスを受けて、面的な草刈りから、1本ずつ草取り施肥を徹底するように変えました。
その結果が、今回のこの木にたいする草取り施肥です。
以前の状態との違いが分かりますか。
樹冠下の雑草を、カマをつかって、根っ子からとったんです。
その上で元肥の配合肥料を施肥したんです。
こうしておけば、雑草が復活してくるまでに、しばらくは時間が稼げるというんですね。
これを順次広げていくようにすれば、
イタチごっこの草刈りで、ヘトヘトになるのを減らすことが出来るということです。
さて、問題は、この木の草取り作業に、20分くらいはかかるんですよ。
せめて今年が、表年の木くらいはしたいと思うんですが、
この暑さでは、1時間集中したら、休まないと熱中症になります。
くたびれてくると、草取りも時間がかかるようになります。
さらに、もっと大きな木もありますから、
1回で2-3本を片付けるということですが。
まだまだ対象となる表年の木だけでも、7本くらいはあるわけです。
裏年の木は、雑草やつる草に巻き付かれています。
それなのに、梅雨が明けちゃったというわけで、
これからはますますの炎天下の天気となるわけです。
肥料を撒いても、カラカラで木はせっかくの肥料を吸収しにくくなるわけです。
でもしょうがないですね。
過酷な労働ですから、自分の体と相談して、無理をきたさぬようにして。
こんな作業ですから、他の誰れに対しても、SOSなど発信できないわけです。
いうだけ野暮だし、その人が倒れでもしたら、なにも出来ないわけですから。
みかん農家というのは、収穫の喜びを手にするためには、
こうした、地道な苦労を重ねているというわけです。
「農家の代表」とする政治家に、
この苦労を1時間でも体験させたいですね。
そうすれば、『農産物を輸出すればよい』なんて馬鹿な話は出てきっこないんですが。
本当に、何が問題で、どこから変えたらよいのか、
今度の参院選を見ても、ますます真剣に探る必要を感じさせられます。