「ポチ」か「番犬」か、大切な一文
都会生活をしていると、読み終わった本は捨てざるを得ません。
そうでないと、我が家のように「ゴミ屋敷」になってしまいます。
しかし、以前に知人から読み済みの本として、もらった本ですが、
共産党中央委員会が発行している『月間学習』の2023年10月号なんですが。
そこには、ふと気になった一文が載っていました。

今回の参議院選挙でも、その前の都議会選挙でも、その前の衆議院選挙でも、
国民の暮らしとともに、民主主義の基本として政治の裏金問題が問われました。
それをリードしたのが『赤旗・日曜版』でしたが。
2023年10月号の『月間学習』には、その編集長の山本豊彦氏が、
「あなたも気軽にかたり、広げよう 『赤旗』日曜版の魅力」を掲載していました。
まだ読んでいる途中ですが、
これは、じつにもったいないなぁ、と思いました。
今のマスコミの状況と、その中での赤旗日曜版の役割が、実にリアルに語られているんですよ。
疲れた体でも、ついつい引き込まれてしまいました。
今のメディアの体制順応のひどい姿に対して、
「ポチ」か、「番犬」か、日曜版編集者をとりまく社会状況とポリシーが伝わってきます。
共産党の幹部が、「いま、赤旗がへっている、なんとても増やそう」というのは、もちろん当然なんですが、それは数の問題もありますが、政治的関係でもあります。
自民党政治を変えるために、政治的力関係を変えよう、との訴えでもあります。
その政治的な訴えですが、
この2023年10月号『月間学習』の山本論文は、説得力のある、疲れた体にも響いてくる政治的内容をもっています。
ところが、私などは、たまたま断捨離で棄てられようとしていた本の束の中に見つけたとの、偶然の出会いでした。そこに廃られようとしていた廃棄本に、
「たょっとまった。これって、もらってもいい?」と、それに気づかなかったら、永遠に出会わなかった一文です。
しかし、そこには、今の政治を変えようとする「番犬」のポリシーが刻まれてました。
どうしてこれが、月間学習の読者しか知られていないのか、もったいないことです。
100篇の『「赤旗」が増えるかどうかの瀬戸際であり、がんばろう』との幹部の訴え、
それはそれで、責任上からしても大切なんですが、
問題は、それがもつ今の政治的な関係、政治的事態からしての必要性ですね。
それをリアルに記している一文が、「月間学習」を読んでいる読者、何人いるかしれませんが、
その人たちにしか知られていないというのは。
それを評価して、その意義を役割を生かさないということは、
じつに、なんとももったいないことです。