つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

GrahamはFrankfaterの夢を見るか？ その12

やおいとロリコンとBLと成年コミックとショタコンと

「もういい！　わかった！　そうするとおまえはこういいたいんだな…下手にこの問題に首を突っ込むと、コミックだけの問題ではなくなって議論が紛糾し、収拾がつかなくなるおそれがあると？」
「あるいは、意図的にそうしようとする輩が出現するかもしれない、とね！」
「フン！　それならいっそ戦略的に、問題をコミックに絞って糾弾すればいいサ！　三原先生のネーム問題でもそうだけど、この国のコミックは活字に比べて表現媒体として差別されているのは明白だろう？　だったら…」

「その場合、弁護側はBLを巻き込もうとするだろうね」
「巻き込むったって！　どうやって！」
「歴史的に言うと、
BLは似たようなモチーフの『やおい』から発展して生まれた。
成年コミックは、少年漫画とロリコン漫画をミックスして生まれた。
で、ロリコン漫画は『やおい』から生まれた、という説があるんだ」
「原罪は『やおい』とやらにありって言うのか？　そんなの責任転嫁だろう！」

「あくまでも歴史的経過として説明するのさ…おまえもこの前の件で嫌と言うほど知らされただろう？　裁判というのは、畢竟剣をペンに変えただけの決闘に過ぎない、ということを。
それに…もうひとつ！　ロリコンの反対は何だと思う？」
「決まってらあ！　マザコンだろう！」
「違う！　ショタコンだ！」
「何だそれ？」

「（少し鼻白む）全く…ボクら、一体どんな会話をしているように聞こえるんだろうね、傍から見れば…ショタコンというのは、語源についてはともかく、成人女性が未成年男子、殊に少年に萌えることさ」
「だから、それがBLとか『やおい』の原動力なんだろう？」
「そうなんだけれど…成年コミックの背表紙を読み解くと、最近はあっちの分野でもショタコンが出没してるんだ」
「おえ…やっぱり、男と男が絡むのか？」

「そういうのもあるけど…そうじゃないのもある」
「というと？」
「成年女子、または未成年女子が未成年男子を性的に弄ぶ、なぶるという新手のマニアックな分野の漫画が見受けられるんだ」
「それとBLとどういう関係があるのかよ？」