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つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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GrahamはFrankfaterの夢を見るか? その13

『さらばいざ…』

「まだわからない?
つまり…仮に将来成年コミックの規制が厳しくなったとしても、BLと同じ、あるいは近接した分野のテーマを描いて生き残ろう、とする動きが見られてきた、ということだよ」
「つまり…万が一滅びるときはBLまでも道連れに、と?」
「そこまで意図しているかどうかはわからないけれど…生き延びるにしろ、弾圧されるにしろ、いろいろ方策を探っているのは確かだと思うよ…作家としての本能で

「それもイイさ! BLにしろ成年コミックにしろ、この国の漫画文化のアダ花じゃねえか。それこそ日本国憲法の<表現の自由>とやらの手前、政府だって全面発禁にはしないだろう? しようったって、おまえさんみたいな口八丁の輩が弁護側に立つんじゃあ、七面倒くさくって仕方がネェ! せいぜいシコシコ描いて頂いて、<専門店>とやらでひっそり売られてりゃいいのさ!
「まあ、結論としては、そんなところが妥当だろうね、アンジー」

「それにしちゃあ、よくオレに突っかかってきたよな? まるでフランクファーターを相手にしているような気分だったぜ!」
「ボクはフランクファーターになることはできる…だからってなる、という訳じゃないさ! 最初に言ったように、アンジーの常識的なセンスは大事だと思うよ…けれども、その常識から生じるのはただの批判であって、ボクが欲しいものじゃない…」
「何だよ、おまえの欲しいものって…」
「理由だよ! どうしてこの国は世界で唯一、未成年ポルノに対してこうも寛大なのか? どうして<表現の規制>に踏み切れないのか? そこにどんな障害があるのか?」

「成程! それじゃあおまえさんも、日本の未成年ポルノの隆盛を擁護しようって腹じゃねえんだな!」
「外国に胸を張って誇れるような文化でもあるまいし! 第一、はじめからそんなつもりなどないと判ってたくせに?」
「まあ…長い付き合いだからね、お互い! 『さらばいざ、論理の導く所いずこなりとも我行かん』だっけ?」
「その話はもうよそうよ!」
「ああ、よすともさ! 早く家に帰って、ジャックに『グレアムはやっぱりムッツリスケベでした』って報告する文面も考えなきゃならないしな!

何だって? え、おい! こら待て!   
アンジー!

BATAN!


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