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つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2011.07.13
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カテゴリ:百人一詩
「竹」
萩原 朔太郎

光る地面に竹が生え、
青竹が生え、
地下には竹の根が生え、
根がしだいにほそらみ、
根の先より繊毛が生え、
かすかにけぶる繊毛が生え、
かすかにふるえ。

かたき地面に竹が生え、
地上にするどく竹が生え、
まつしぐらに竹が生え、
凍れる節節りんりんと、
青空のもとに竹が生え、
竹、竹、竹が生え。



-------------------

教科書によく出てくる詩です。第一詩集『月に吠える』より。
本詩は「竹とその哀傷」の題の下による連作の第三篇をなしています。「地面の底の病気の顔」「竹」「竹」(これが本詩)と続けて読むとわかりますが、病的というか神経症的というか、とにかく、そういう連作です。芥川龍之介の顔を連想すると、まず、間違いないでしょう。

本詩もよく読めばその傾向がつかめますが、それは感じるものであって教わるものではありません。教えられるのはテクニック。しだいに地下に潜っていく視覚的イメージ、「竹」「生え」「かすかに」などの繰り返し、要所要所の七五調のリズムなどを味わいながら鑑賞すれば、感想などは、学校の先生には申し訳ないけれど、実はどうでもよいのです。


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Last updated  2011.07.20 01:51:12
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