|
カテゴリ:海外文学
詩人だけあってどれも儚い散文詩のような趣。幼い生と死がエロスのように関わってくる。
「かくれんぼ」 そっけない夫よりもかわいい一人娘を愛した母親。かくれんぼばかりしていると、そのうちその子はおかくれになりますよ…という家政婦の不吉な予言が図らずも当たってしまった時、母親をその現実を受け止めきれず… 「白い母」 初恋の人が忘れられず37になっても独身の男。家族といってはいまはもう冷たい継母しかいない男の子。その子を鎹のようにして、男はついに自分に秋波を送る若い娘との結婚を心に決める。男の子はキューピッドになったのだ。 「光と影」 最初は影絵、次は影にとりつかれた男の子。母親はそれを矯正しようとするが詮無く、木乃伊取りが木乃伊に… 「子羊」 子羊ごっこをしていて図らずも弟を死なしてしまった姉は、自らも結局窒息死してしまう。「主よ、血ぬられし手をもてる幼な児は、悪魔にわたさるるや?」無垢なる魂の意図せざる殺人は罪なりや? 神は答えた、「血を流す者はわが血もて贖ひ、血を流すことを教ふる者はわれ之を贖ふ。痛ましき悲しみをもて、わが贖罪のために、われは人々を祝福するなり」 [文庫・新書・選書 : 岩波文庫]【太田書店】かくれんぼ・白い母 他二篇 【岩波文庫 赤 641-1】 / ソログープ【中古】【中古本】【古本 古書】 注意:旧漢字・旧仮名遣いの本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.12.02 21:30:12
コメント(0) | コメントを書く
[海外文学] カテゴリの最新記事
|