『最後の惑星ラニアン』E・C・タブ:創元推理文庫
原題は「真実の寺院」、あるいは「真実のこめかみ」、おそらくは「真実の殿堂」。とある惑星で殺人容疑をかけられたデュマレスト。状況証拠は限りなく彼に不利だったが、ゲームの獲物になって無事逃げおおせれば、自由になるチャンスがあるという。生き延びたデュマレストは、「殿堂」の秘密を探る好事家と地球の座標を求めて接触した。しかしそこは聖地教徒の総本山。デュマレストは宝物目当ての泥棒たちと一緒にセレヴォックスに乗り込むが…はっきりいって、『続猿の惑星』に影響を受けたこと見え見えのラストではある。予知能力。本。殺人容疑。ゲーム。獲物。殿堂。信者。偽装。侵入。発覚。原子爆弾。「禁断の惑星地球」を書かずに終わったのは、たぶん正解だったのだろう…