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カテゴリ:私の住む町とその周辺
広島県大竹市と山口県和木町の間を流れる小瀬川の河口には、両県にまたがる橋が架かり、その中央には塔が立っています。 その塔を初めてみたときはちょっとした感動も覚えたりもして、エッフェル塔のようだと思った次第です。 もちろん、実物など見たことはありませんし、フランスの方が聞いたら怒るに違いないとは思うのですが、ご容赦の程。 もちろん、この橋は人や車が走るためのものではありません。 県をまたがる、三井石油化学の工場をつないで、原料を送るためのパイプラインです。 中央の塔は、そこから生まれる燃焼性ガスを抜くためのものでしょう。 最近は、「工場萌え」とか、「廃墟萌え」とか、「巨石萌え」とか、とてもマニアックな趣味の人がいて、それぞれ興味のない人には全く意味のない細かな部分に意味を見出したりします。 「萌え」というのは、私が若かった頃には使わない言葉でしたが、「うっとり」というような、強く心を奪われる様子でしょうか。 調べてみると、コンビナートという言葉はロシア語のようで、英語では、industrial complex というようです。 ただ、industrial complex というと、工業団地というような意味合いになるので、コンビナートのイメージとはかなり違いますね。 うちの会社があるのは「佐伯工業団地」ですが、とても、工場萌え~の対象になるような場所ではありません。 あ、そうか、コンビナートのイメージは、石油化学コンビナートなんですね。 ということで、石油化学コンビナートを調べてみると、petrochemical complexでした。 同じように、臨海部にある工場でも、鉄鋼関係の工場はコンビナートのイメージとはちょっと違う。 ま、そんなことはどうでもいいことですけど。 ---------------------------------------------------- 余談です。 実は、大学時代に、この三井石油化学のコンビナートの中でで、1週間程働いたことがあります。 三井石油化学のことは「さんせき」と呼んでいました。 先輩に誘われたアルバイトで、コンビナート内のタンクを洗浄する仕事です。 と言っても、タンクの中に入るわけではなく、コンビナートの比較的高い位置に簡易の水槽を設置して、その水だか薬品だかをパイプラインとタンクの中を循環させてきれいにするという仕事のお手伝い。 初日と最終日こそ、その設置、撤去という仕事があるものの、その他はただぼんやりと「問題」が起こらないように見張るわけです。 それ自体は楽なのですが、なにしろ時間が長い。 朝の7時くらいから、夜中の12時くらいまで。 それを1週間くらい続けると10万円ほどになるのですが、当時の私からすれば驚くべき大金です。 コンビナートの夜景というのは、ほんとに近未来的です。 機能的に配置された銀色のタンクとパイプ。 それが夜間には照明で照らされます。 ただ、当時の私は、そんなものにはあまり興味がなく、帰りに食べたラーメンがとんこつであったことや、駅のキオスクで買った「銀チョコ」というパンを、コンビナートの入り口で食べたことの方が記憶に残っています。 かれこれ30年近くも昔の話です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/03/03 08:00:46 AM
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