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カテゴリ:木の話
古材の味わいが手軽に入手できる商品として、杉足場板古材(OLD ASHIBA)がかなり認知されてきました。 もともと古材といえば、バーンウッドとよばれる、古い納屋を解体した際にでてきた材料(主に北米産)や、日本の古民家を解体した際に出てきた材料です。 人間の営みや自然そのものが長い年月をかけて刻み付けてきた、いわゆる「劣化」が、「味わい」という付加価値として評価されました。。 ただ、納屋や古民家を解体して出てくる材料というのは限りがあり、それだけに価格も高く、簡単には手に入りません。 そこで、フェイクが登場してきます。 新しい材料に、わざわざエイジングを施して「古材風」に仕上げて、「味わい」を演出しようという商品です。 お湯に化学調味料をぶち込んで、即席のスープを作るようなものですね。 さて、足場板古材はというと、 ・杉という比較的柔らかい材料(傷がつきやすい) ・作業者による絶え間ないダメージと、さらに屋外という苛酷な自然環境にさらされる「足場板」の使用環境 この二つがあいまって、比較的短期間に「劣化」が材料に刻み込まれたものです。 最近、OLD ASHIBAについてのお客様からの苦情が増えつつあります。 割れがある、表面がでこぼこだ、色が前と違う、穴がある・・・・。 古材なのだから当たり前と考えていたことが、ユーザーの裾野が広がるにつれ、当たり前ではなくなってきたということでしょう。 「味わい」=木材の劣化 なのです。 人間の顔に刻まれた皺と同じです。 「皺だけならまだしも、シミがあったので、気に入らない」と言われても、年を取れば、相応にいろんな欠点も出てきます。 そういうものです。 分かっていただけた方にこそ、使っていただきたい材料です。 なにしろ、限りのある材料なので。 本日も、ご訪問、ありがとうございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/12/20 11:36:48 AM
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