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カテゴリ:◇国産杉 商品製作事例など
瀬戸内海を見下ろすベランダですね。 デッキボードを設置して、それから景観を遮らないように、手すりの支柱にあわせて、木の手すりを取り付けてあります。 デッキもとても素敵なのですが、私が特に気に入っているのは、この手すりです。 手すりが金属であるのと、木であるのとでは、雰囲気も全く違います。 ベランダにデッキを設置するときに注意しなければならないのは、手すりの高さです。 建築基準法では1100以上とされていて、マンションのベランダの場合も、1100以上に設定されています。 ただし、ここにデッキを張ると、その分床が上がってしまうので、相対的に手すりの高さが低くなってしまいます。 ベランダの勾配なりにデッキを設置するタイプであればそれほど気にならないのですが、デッキボードのアジャスター付のように、デッキを水平に設置した場合、手すり側では10センチ以上床が上がってしまいます。 そうすると、手すりが低くなって、身を乗り出すとちょっと怖かったりします。 こちらの現場も案の定手すりが低くなってしまいました。 フェンスをつけるという方法が一般的だと思いますが、なにしろこちらは景色が売りの半リゾートマンション。 ベランダから宮島の鳥居も見える、なんともうらやましいベランダ。 せっかくの景観を遮らずに手すりを高くする、という条件で考えたのが、この方法でした。 まずは、支柱となる部材をステンレスのバンドを使って支柱に巻いて固定します。 間には、ゴムを挟んで傷防止にしました。 そして、その支柱に、ステンレスのアングル金具で、笠木をとりつけしています。 これで、景観を遮らず、なおかつ、木のぬくもりも感じられる素敵な手すりになりました。 実は、この写真は、2009年の撮影です。 もともとの施工は、2001年。 マンションが建って、10年目に改修工事があったために、これをいったん撤去して、改修工事完了後に再設置してほしいというご依頼を受けて、その打ち合わせに伺った際に撮影したものです。 基本的には、全く損傷は見られませんでしたが、すでに8年経過していますので、割れは随所に入っています。 屋外で木材を使用すれば、これはごくごく当然なこと。 再塗装はお客様が途中でされていたと思います。 それをいったん撤去。 そして、改修が終わった1か月後に再設置しました。 改修工事が10年に一回とすると、こちらの現場も2019年には二回目の改修工事になるんでしょうな。 この再設置以来お伺いしていないのでどうなっているか不明ですが、2階の改修を乗り越えて再設置してもらっている現場もぼちぼちありますので、屋根のあるベランダであれば、木製のデッキであても、かなり長く使えますね。 ここ数年、OLD ASHIBAの方の商品企画に手を取られて、ベランダのデッキの企画がしばらくストップしております。 その間、樹脂のデッキもぐんぐん出てきて、ライバル商品も増えてますが、ここらで一発、巻き返しをしたいと思い、私自ら施工に行っていた10年近く前の写真を引っ張り出してみました。 素足で出たくなるベランダって、素敵じゃないですか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/03/30 08:36:08 AM
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