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カテゴリ:木の話
無垢の一枚板というのは、当然のことながら、木の直径よりも広い材料は取れません。
そのため、木材というのは、幅が広く、長くなればなるほど価値が高くなります。 そのため、一枚板の天板などが高額になるのはしかたありません。 その問題の解決法の一つとして昔から行われてきたのが、「幅はぎ」という加工です。 板を幅方向に貼り合わせることで、幅の狭い板から、幅の広い板を作ります。 冒頭の写真は、杉材の幅はぎ材です。 一枚の板の幅は広くありませんが、それをつなぐことで、幅の広い材料が生まれます。 一定の幅の材料の場合もありますし、バラバラの幅の材料をつないでいる場合もあります。 家具屋さんでダイニングテーブルを見てみると、その多くが「幅はぎ材」です。 完全な一枚板というのは、「一点もの」になりますので、規格商品としては流通しません。 幅はぎ材から、さらに細かな材料を寄せ集めて接着したものが「集成材」です。 集成材は、長さの方向もジョイントしているので、節などの欠点はすべて除去してしまえるため、見た目がきれいなのが特徴です。その分、使用されている材料一枚ずつの木目は生かされず、どちらかというと、「集成」されたパーケット状態そのものがデザインといったイメージです。 幅はぎ材は、単純に幅方向に並べて接着しただけのものなので、家具の職人さんたちが昔から行ってきた加工ですが、「集成材」は、木材加工の工業化の中で生まれてきたもの。 例えば、縦方向のジョイントは、「フィンガージョイント」といって、ギザギザを組み合わせたものとなっています。 こうすることで、接着面積を増やして、強度の安定性、信頼性を高めています。 そのため、木材の合わせ目が、「あみだくじ」のような感じになります。 実際、集成材を使って、あみだくじをすることもできますね。 さて、この杉の幅はぎ材ですが、奥行の広いボックスや棚板に使うには、とっても便利で、これまで販売していた「◇国産杉DIY素材」との相性は当然いいです。 DIY素材の場合、一枚板だけだったので、幅広の棚板などは対応できませんでしたが、「幅はぎ材」を使うことで、棚板も簡単にご用意できますね。 ということで、「杉幅はぎ材 DIY素材」近日発売予定です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021/02/25 07:16:47 PM
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