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カテゴリ:DIY
いよいよ床をはがします。 設置して21年目のデッキですが、すべてが傷んでいるわけではありません。 見方によっては、デッキ全体のうち、致命的なダメージを受けているのは、2~3割程度という印象ですね。 この写真のように、木材同士が密着して風通しが悪く、いつまでも湿気が抜けない場所ほど腐りやすくなります。 この場所は、ビスを打ってもスカスカのところが多く、かなり傷んでいることは外から見てもわかります。 木材は、空気 湿度 気温 の環境条件、木材そのものの耐朽性(腐りにくさ)によって腐りやすさが変わります。 空気は地上にある場合、避けようがありません。 気温は、季節の変化によって変わりますが、腐朽菌が活発になるのは、やはり食中毒の起こりやすい季節です。 冬は比較的腐朽しにくくなります。 ということで、人間がコントロールできるものと言えば、まずは「素材」。 腐りにくい木を使う、という点です。 高耐久木材といわれる、イペやジャラなどは、とにかく固く、昔から港湾施設に使われてきた材料で、公共施設のデッキなどにも使われます。 ただし、材料の多くが盗伐であったり、出所不明なものが多く、環境保護の観点から問題があったりします。 うちのデッキは◇国産杉です。 耐朽性は中くらいですが、宮崎産の飫肥杉で、赤身は油分が多く、杉材の中でも腐りにくいとされています。 腐りやすい材料の代表格は「SPF」。 いわゆる、2X4材ですが、これはほんとにあっという間に腐りますので、デッキに使うのはお勧めできません。 そして、もう一つ、人間の力でコントロールできるのが、湿気ですね。 風通しをよくし、濡れてもすぐに乾くようにしておけば当然腐りにくくなります。 こちらの写真は、ステップ周辺ですが、この付近もかなり傷んでいました。 木材はストローを束ねたような構造、という話はよくしますが、当然湿気を吸いやすいのは、ストローの口があいた切り口部分。 そこから湿気が入り込みやすく、かつ、奥まで入ると抜けにくい。 特に、こんな感じで、幕板を付けた場合、本当は湿気が抜けにくくなるので、あまりよくありません。 ここは、美観との兼ね合いになります。 床をはがして裏返してみると、板の先端はかなり傷んでいます。 おそらく、裏側の色がもともとのDB(ダークブラウン)ですね。 床板も傷んでいる、ということは、その下の根太も傷んで腐っているので、ビスを抜こうとしても空回りしてしまいます。 結局、床ごと抜きました。 ちょっと白くなっているのは、いわゆる「白色腐朽菌」でしょう。 我が家のウッドデッキの場合、雨天だけでなく、ほぼ毎日、デッキの上の鉢に水やりをしていましたので、鉢の下あたりは腐りも激しい状態です。 木材は、腐り始めて分解されてくると、のこくずやスポンジのように湿気を吸いやすくなるので、さらに腐朽も進みやすくなります。 根太の列が住居側から6列ありますが、住居側の3列はほとんど目立った痛みがないのに対して、外側の3列は、ビスも効かないくらいに腐朽も進んでいました。 冒頭の写真のフェンスを取ったところです。 前日の夜まで雨が降ったのですが、フェンスのあったところはしっかりと濡れていて、木材の密着した部分が乾きにくいことがよくわかります。 そのため床板の木口側はかなり腐朽が進んでいて、その下の材料も傷んでいます。 腐朽が進んで、木材自体がパサパサで湿気が抜けにくくなると、シロアリなども付きやすいですね。 床をはがしている状態ではシロアリは見えませんでしたが、シロアリに食われたらしき形跡もありました。 木と木が密着して湿気が抜けにくいところ、 毎日水やりをして、湿気を供給しているところ、 植栽があって、常に日陰で、じめじめしやすいところ、 などは、やっぱり、傷んでいましたが、そうでない場所は、意外なほどに傷んでいませんでした。 廃棄するためにはがした床材を丸鋸でカットしたのですが、切り口を見ても、痛みが感じられず、まだまだ使えそうなものが多いです。 21年間屋外で使用してきた材料の切り口には見えません。 やはり、木材の利用は、「使い方次第」だと実感しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021/03/16 01:00:53 PM
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