くり坊のひとりごと(blog版)

2021/06/08(火)07:28

「薪」の形

木の話(52)

ここ数年、キャンプが大きなブームとなっていますね。 薪が燃える映像がずっと写されている映像が「癒し」として人気だとか。 デジタルなものに囲まれて、現代人は疲れてるんだなあ~、と思ったりします。 さて、今日は、「薪」の形について考えてみます。 冒頭の写真を見て、形について気づくことはないでしょうか? 薪というのは、それを燃やして、煮炊きに使ったり、風呂を沸かしたりするために使うものです。 100年ほど前には、日本でも、最もポピュラーな燃料でした。 当然、利用価値の少ない材料が使われますので、比較的小径のもので、火持ちのよいのは、ナラなどの広葉樹になります。 ここから、薪割りをイメージしていただくようになります。 薪の材料は、木を30センチほどの長さで輪切りにしたもにですね。 それを縦に置いて、上から斧を振り下ろします。 切る、というのではなく、「割る」わけです。 「割る」際には、割れやすい方向というのがあります。 「裂けやすい方向」です。 これは、木材の「ヒビが入る方向」と一致します。 木の断面をイメージしてみてください。 同心円状に年輪が並んだ断面です。 そこに、そのように切れるができるかというと、中心から放射状の方向に割れてきます。 表現を替えれば、年輪と直行方向が割れやすい方向になります。 斧を丸太の木口に打ちこむと、丸太が裂けます。 結果的に、丸太の中心から放射線状に割れやすということで、結果的に薪は、三角形になりやすいということになります。 逆に、輪切りにした丸太に斧を打ち込んで、四角くすつことの方が至難の業なんですね。 実は、この「薪」の写真は、山口県和木町の「蜂が峯公園」内に最近オープンした[ZONA ITARIA]という、広島で人気のイタリア料理店の鉢が峯店で撮ったものです。 おそらく、ピザ窯用に使っているのでしょうね。 山口県和木町は、広島県と隣接し、山口県岩国市に挟まれた小さな町ですが、コンビナートからの収入が大きく、昔から福祉の充実した町として知られています。 実は「蜂が峯公園」に行った主目的は、この公園の新しい施設に納品した、OLD ASHIBAのテーブルを見に行くこと。 これは、日を改めて書きたいと思います。

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