大竹の工場夜景 初夏
本日は、広島県の西の端、大竹市の工場夜景です。そそり立つ巨大な煙突と、メタリックなタンクとそれをつなぐ配管。それを支えるフレーム類。そして、それを照らす数多くのライト。すべてのものに意味があり、作り出された巨大な構築物。未来的でもあり、懐かしいような風景でもある。見ているだけでわくわくして、「萌え~」って感じも分かります。6月6日の夕方に撮ったものですが、やっぱり、コンビナートの撮影は、「冬」が最適ですね。一体何が違うのかというと、「気温」です。「気温」が違うと、何が違うかというと「蒸気」ですね。工場が動けば「熱」が生まれます。熱は煙突の先から放出され、蒸気となって空に伸び、あるいは風で流されます。煙突の先とともに、工場のいたるところから上がる水蒸気。それが工場夜景を盛り上げる一つの要素ですが、気温が上がると水蒸気はすぐに空気に溶けて消えていきます。ということで、煙突の先の煙もとっても短い。冬が、これが、長く伸びます。蒸気機関車を写真に撮るときも、やっぱり旬は「冬」らしいですね。とはいえ、それでも工場の夜景は魅力的です。こちら、だんだんと暗くなってきて、工場の光がぽつぽつと目立ち始めたころ。すっかり暮れると、こんな感じ。光が主役になってきます。コンビナートを見下ろす公園から降りて、山口県との県境。件をまたがって設置されたパイプの中央には、エッフェル塔のような塔が立っていて、その先には炎が見ます。ここから気化したガスを抜いているのでしょうか。