047023 ランダム
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♪monica♪

その3


高校に入っての最初の試験。
結果は最悪だった。自分でも出来ていないことはわかっていた。
実技は、成績だけでなく順位も出る。下から5番目。それにショックを隠せなかった。
ピアノに順位をつけるなんて...信じられなかった。
数字で表すことに今でも疑問に思う。
この時点からピアノが嫌になってしまった。
それでも1年目は何とかクリア。練習はあまりしていなかったが...。
高2になった。5月頃だったと思う。
担任のN先生との個人面談があった。
「あなたは何かやりたい事があるんじゃないの?何か考えてる事がありそう」
先生は、さあの事を見抜いていた!!びっくりした!
さあは勇気を出して「さっ、さっきょくやりたいんです...」と言ってしまった。
ピアノではもうやっていけない。
N先生の御紹介で、作曲科のI先生のレッスンに通うことになった。
和声のレッスン。隔週で行なわれた。

ちょうどその頃、ピアノの先生と大学受験の話になった。
まだこの時は、大学の専攻をピアノが作曲かはっきり決めていなかった。
私立の音大というのは、だいだい受験生対象の講習会が夏と冬にある。
さあは受験するつもりだったので、講習会に行きたいと相談した。
先生は「あなたの実力では無理よ」とおっしゃった。
講習会に行っても追い返されると...。
まだ受験まで1年半以上あるのに、今の時点で決めつけられてしまったことがショックだった。
もうピアノはやらない!とこの時、心に誓った。
やる気を全く失ってしまった。
とにかく悔しくて、悲しくて、この先生のところには通わなくなってしまった。
(現在は連絡を取っていますが。。。)
バイト三昧の日々。週5は働いていた。稼いでいた。
大学は作曲で行くと決めた。ピアノはもう弾かなくていい。
ピアノの練習はレッスンの前の日だけ。全く進歩のない日々が続いた。



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