カテゴリ:演劇~観劇の感想
ひと言で言えば、すっごくわかりやすいミュージカルでした。オリジナル作品なのに、音楽も台本も構成もしっかりできていてメッセージもきちっと伝わってきたし、何しろ出演者の質も高かった。ミュージカル初めてという人にも、本当にわかりやすい作品に仕上がっていて、観に行って良かったです。
ここのところ異業種というか、畑の違う方々がミュージカルに出演されることが多くて、それが吉と出ない作品が多い中、主役の吉川晃司(杉原千畝)さん、意外とやるじゃないですか。最初台詞聞いた瞬間、「結構好きかも~」と思ったのよね。言葉の語尾というか、声の響きが私好みでしたねぇ。失礼ながら、吉川さんといえば♪Thanks,Thanks,Thanks,Thanks,モニカ~♪のイメージしか持っていなかった。でもそれは20年も前の話よね。年齢による渋みもなかなかだったし、歌だって歌手なわけだから、時々チラとでてくる吉川節みたいなのもあったけれど、全般通してみればなかなかのものだったし、いい意味期待裏切られた感じ。これからも色々とミュージカルに挑戦してみればいいのにって思える方でした。 主役降板で急遽抜擢された森奈みはる(妻・幸子)さん、辛島小恵(妹・節子)さんも頑張ってましたし、プリンシパル・アンサンブルどれをとっても、すごく上手くまとまってて、聴いてて心地良かったですね。ま、全体的に四季とヅカ出身者が多くて?・・・まとまりやすかったこともあるでしょう。2月に観た「ファントム」はアンサンブルの質はいいはずなのにすっごく弱くて、青山劇場というハコからすると人数が少なすぎたと思ったけれど、今回は同じような人数なのに、厚みがあり声が力強い・・・ハコの大きさなのか、音響なのか、その違いは何なのかよくわからないけれど、とにかく良かったですねぇ。やっぱりミュージカルはこうでなくちゃね!!ひとつ惜しかったのは、「世界情勢」のシーンかな。女性3人が日本・ソ連・ドイツになり、世界の情勢を伝えるんだけれど、このソ連と日本の2人が、全く歌詞が聴き取れなかった・・・後半はそうでもなかったけれど(単に私が慣れただけ?)、前半は全くと言っていいほどわかんなかった。ベースの楽曲そのものは悪くなかったのよねぇ。歌の部分が早口すぎるのか高音すぎるのか、聴き取れない。これは歌ってる彼女達の問題ではないと思う。そう感じたのは私だけかと思いきや、連れのF様も幕間に同じこと言ってました。せっかくみんなよかったのに、これだけは惜しかったなぁ。 冒頭の井料瑠美(エリーゼ)さんの歌がまた素晴らしかったなぁ~実は私、彼女の歌が大の苦手だったんだけれど、それはどうもレミのファンテに限るみたいですね。この作品の彼女はどれも良かったです。 今拓哉(ノエル)さんもなかなか美味しい役どころでした・・・彼の恋人役彩輝なお(エバ)さん、うーん、あなたはしゃべらない方がいいかも。だってプロデューサーズのウーラのまんまなんだもん。舌っ足らずな喋り方がどうもなぁ・・・ヅカで男役だったってのが信じられないのよね。歌の方がまだいい(←決して褒めてはいませんが…)。 久々にお会いした沢木順(カイム)さん・・・お年は召しましたが、実にいいですねぇ。歌も芝居も、とにかく安心して見ていられます。カテコの時もちょいと昔懐かしいアナタを垣間見れてとっても嬉しかったな。もっともっとこういう舞台で活躍されること願ってます。 アンサンブルなのに、プリンシパル食ってましたねぇ、田村雄一(グッシェ)くん!アンサンブルとは言わないんだろうか。とにかくいい役もらいましたねぇ。背もあるし、声もいいし、ムファサやマンカを彷彿させるような存在感のある役でした。最後はいい人になっちゃったしぃ~もう文句なし!同じく、役はいくつかありましたが、とにかくそれぞれソロも多く、これまた美味しい役どころだった宇都宮直高(ベイブ、フランツ、コレオ)くん。宇田松トリオの2人、彼らの持ち味を十二分に引き出してくれて、もう演出家に感謝、感謝、感謝!って感じです。みんなかなり重要な役どころでしたもの。それにひきかえ・・・うーん、アナタの出番はこれだけですか?といいたいのが泉見洋平(ニシュリ)くん。冒頭で、今さんと酒場で争うシーンがあって、あとはいつまで経っても出てこなくてねぇ。やっと出てきたらと思ったら、世界地図を前にリトアニアを後にし第三国を目指すためのルートを説明しただけ。歌はないのかよ!と思ったら、やっと少しソロが。だいたいあの汗っかきのアナタが最後の最後まで、サラサラのヘアーでしたから、どれだけ出番が少なかったかは一目瞭然ですね(笑)田村君や宇都宮君の方がよっぽど目立ってましたよ。これでいいのかどうか。これはハネた後、連れのF様とただただ笑うのみでした。そうそうパンフの稽古場の写真に泉見君のは1枚もありませんでした・・・田村君と宇都宮君はたくさんあるのに。てゆーか、見開き3ページ分の稽古場写真なんですが、同じような写真が多かったですよね。貼ってあるところが違うだけで、ほぼシーンは一緒、アングルは一緒てのが実に多い。なんか詐欺だよなぁ。おまけに舞台写真はゼロだしな。 。・*☆。。・*☆。。・*☆。。・*☆。。・*☆。。・*☆。。・*☆。 しっかし新国立中劇場はホント椅子が悪い。2幕り途中で腰が痛くて痛くて参りました。前後の間隔は広くていいんだけれどなぁ・・・あの椅子どうにかなりませんかねぇ。次回はここでフライングするマツケン見るんだよなぁ~楽しみ!(フライングが楽しみなわけではありませんのであしからず…) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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