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西條剛央のブログ:構造構成主義

西條剛央のブログ:構造構成主義

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西條剛央

西條剛央

2011/04/03
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カテゴリ:東日本大震災
昨日、海岸線はずっと壊滅していた。松島だけが200の島に守られて無事だった。北上川に沿って悠に10km以上遡ってきたが、その大河に沿って周辺地域はすべてやられていた。津波はどこまで遡ったのだろうか。想像を絶していた。





[ボランティア支援について]

支援物資の購入には100円ショップが便利。何でも揃っているし、100個で1万1000個で10万とわかりやすい。僕は被災地に持って行くので、と交渉して大量購入させてもらった。Can Do大森店の店長さんは、がんばってくださいと、ポケットマネーから一万円を渡してくれた。

ボランティアは最低でも2、3人ぐらい行った方がよいと思います。中には治安が悪いところもあるという話なので、男性中心の方がよいです(少なくとも必ず男性は一人はいたよいと思います)。それでもハイエースなどのバンならかなりの荷物が積めます。

阪神大震災のことを持ち出して、避難所ではお酒がダメだとか言っているひとがいるけど、完全に的が外れている。南三陸町だけでも生き残った半分の人が生活しているのだ。僕らが送ったところで、一人が大量に飲めるわけもなく、せいぜい一口ずつ飲めるかどうかだ。

過去から学ぶのは大事だ。しかし過去だ。今回とは同じところもあるだろうけど、違うところもある。人類が体験したことがない災害だ。頭でっかちな、お役所的な思考は現場の支援の妨げになる可能性がある。今、そこの場で、何が必要か想像力を働かせ、自分の頭で考えてたいところ。





[4月2日移動中]

父の運転で現地へ。電波が届く範囲で余力があればツイートしてみます。

パソコン繋がらなくなったので昨日の写真アップします。

Photo 南三陸町。壊滅していて言葉を失った。yfrog.com/h7taqkoj

Photo 車。これで原形が分かる方。人間はひとたまりもない。 yfrog.com/gzusuwiuj

廃墟に落ちているビデオテープやアルバムを見ると胸が潰されそうになる。これはアップできない。

Photo おもちゃの車。 http://t.co/MQoQxeN

三浦さんのお店。白黒の廃墟の中にあった唯一のカラー。絶望的な気持ちから前を向くことができた。 http://t.co/fQopUlb

瓦礫と化した廃墟の中で、被災者が南三陸町で一番早く魚屋さんを再開すると宣言している。それをおもえば僕らは何だってできるはずだ。三浦さんに本当の勇気とは何か教えて頂いた。 http://t.co/2aLzWJg





[雄勝到着]

昨日橋が落ちていて行けなかった雄勝に着いた。ここも壊滅している。小学校の上に家が。父の友人は無事だろうか。 http://t.co/HwjoXdM

今小学校の屋上に上がってきたところ。これは小学校の屋上の写真。高台が近いので助かったことを祈るのみ。 http://t.co/bQI1EtO

たまたますれ違った地元の人に聞いたところ父の友人を知っていて無事とのこと。良かった。





[雄勝からの帰り道]

お酒はやはり喜ばれた。小さな避難所に一升瓶だから、一杯ずつぐらいだくど、香川の本格ふぐ料理屋さん(みの屋)の大将が送ってくれたふぐヒレの袋を渡したら避難所におお~っ?と歓声が上がった。漁師さん達にはたまらなかったんだろう。

昨日は避難所や近所の子ども達に好きなおもちゃを持っていってもらうとききゃっきゃと喜んでくれた。疲れも吹っ飛んだ。避難所生活でも必需品だけで良いわけではなく、20日過ぎた現在、大人にも子どもにも喜びは必要だ。 http://t.co/hiFV3Sx





[帰宅後、レポート]

無事帰ってきましたー。父と北川さん(@TKHDKTGW)と3人で雄勝にいってきた。ほとんど休んでいないからさすがに疲れたな。でも成果も大きかった。南三陸町並に壊滅していた雄勝(おがつ)にも後方支援ネットワークのつながりを作ってきた。

津波で道がなくなったところを埋め立てて新しい道が作られていた。日本の復興力は凄い。でも50cm横が河。凄まじいところを越えて雄勝へ。写真? http://t.co/dmiEtIQ

ほんとに「役所」でしたね。やはり本部を通したら支援は末端に届かない。必要な人に必要な物を届けるには独自のノウハウが必要。追ってツイートします(RT=前の文章は以下に対する返事ということです @TKHDKTGW ある街の災害本部。物資足りないけど仕分けできないからいりません、て、なんだそりゃ)

Photo。雄勝小学校の中。 http://t.co/wJQr1hU

Photo。小学校の廊下に車が…。 http://t.co/hwqlIgu

Photo。雄勝小学校の屋上からの風景。屋上には家も乗っかっていた。 http://t.co/usucBat

Photo。雄勝小学校屋上からの風景。向こうに見えるのが雄勝中学校? http://t.co/bPYc4wc





[お役所の壁]

集落が谷間にあるので、高台が近く(小学校の裏もすぐ杉山)南三陸町(人口の半分以上が亡くなった)よりも、助かった人は多いだろうと思っていたのだけど、それでも人口の1割の人が亡くなったとのこと。

Photo 30人弱の小さな避難所。手前にいるのが父。少しでも地元に縁がある人が何かと話が早い。自分も訛りがあった方がどうもいいなと思って途中から東北弁にシフトした。 http://t.co/ctqnhPK

今日は「お役所の壁」というのを目の当たりにした。小さな地区だから、本部にいっても大丈夫かもしれないと思ったが、なかなか難しいところもあった。個々人は良い人だし、「おお、それはよい話だ」となるのだが、役所なので上がどうとか係の人がどうとか色々出てくる。

主被災地はとにかくガソリンがない。ガソリンは間違いなく喜ばれる。それを手みやげにいろいろ話が進むということもある。

ボランティアにいく人は、携行缶をできる限り集めて、ガソリン入れて、それをビニール袋に何重にもくるんでもっていくとよい。それか必ず重宝される。

「物は足りてないけど、本部で仕分けができないから、受け付けないことにしているのです」といっていたのは驚いた(その人悪い人じゃ全然ないんです)。漁業などを中心としている街では元々マネジメント力が高い人材はあまりいないのかもしれない。それと宮城県の県民性は良くも悪くも「保守」だ。それを念頭においていく必要がある。

南三陸町ではマネジメントできる人たちはいたが、そういう人がみんな亡くなったらしい。最後まで「津波から逃げてください」と町内放送し続けた女性は、そこの3階で津波にのまれた(これはテレビでもやっていた)。





[プロじゃなきゃできないこと]

確かに、死体は素人の僕らには探せないし、運べない。その意味でプロ(消防、自衛隊)は必要。国境なき医師団に属する親友の父は、今回の震災で役立ったのは外科医ではなく、検死官だったという。各国の救助隊は何もできずに帰ったらしい。

雄勝の小学校の入り口の壁には、「3/17 13:55 検索完了 要救助者なし 周南消防」と書き殴ってあった。そのときまで消防も入れなかったということだろう。

しかし、陸上の死体収容はおおむね終わっている。どこかには間違いなく埋もれているだろうけど目にはみえない形になっている。僕らが行ったときは爆撃後の「瓦礫の廃墟」だったが、消防の兄いわく第一陣は形無き死体が転がっている「地獄」だったとのこと。





[就寝前]

疲労困憊でビールエネルギーも切れてきたのでこっちにきて初めて風呂に入った。ところどころ風呂の壁が崩れていた。こっちはやっぱり毎日揺れる。しかも目覚まし時計のように朝揺れる。なんでじゃろ。気づいているけど震度3ぐらいじゃ誰も起きない。

主被災地の人を思えば些細なこととはいえ、仙台で暖房なしぼろ家は寒い。毎晩スノボウエア(主被災地行ったときのを裏返して)着て寝ているがそれでも寒い。今日も早い。寝よう。





[4月3日朝]

一昨日ぐらいから仙台市は急速にガソリンが回り始めました。そのためか石巻方面に向かう車はかなり多くなっています。間違いなくこれまでガソリンがなく支援にいけなかった人たちが津波主被災地の家族などのに支援に向かっているのです。

行政を通さず、個々人で支援しましょう。壊滅地域の周辺の個人宅にも親族が寄り添ってくらしています。そういうところを歩いている人に声をかけて様子を聞いて必要なところに必要なものを渡してくるだけで物凄い貢献です。

【ふんばろう東北プロジェクト】比較的被害の少ない、仙台、山形、秋田、青森等の人も主被災地に向かって支援しましょう!一人ひとりが縁があった地域をサポートするだけで物凄い貢献です。個人的支援のコツ→http://togetter.com/li/119086

津波主被災地の人は気丈に振る舞っていますが、その心痛や哀しみはどれだけのものか、想像するだけで....放射能とか余震とかも大変だと思いますが、家族も家も仕事も失っていない人は恵まれています。みんなで支援していきましょう。

津波主被災地の人は気丈に振る舞っていますが、その心痛や哀しみはどれだけのものか、想像するだけで....放射能とか余震とかも大変だと思いますが、家族も家も仕事も失っていない人は恵まれています。みんなで支援していきましょう。

僕も今回はやれることはすべてやると決めました。

これから仕事があるので東京に戻ります。明日以降取材などなんでも受け付けます。メール(saijotakeo@gmail.com)かDMに連絡してください。支援システムモデルは確立できたので、随時発信していきます。東京に戻っても全力で支援していきます。





[帰京途中]

那須塩原駅まで運転してきました。バンにはすっかり慣れました。今は地震の影響で左車線はみんな80キロぐらいで走っているからとても楽です。


(写真みれないかもしれませんが、体力も尽きたので後ほど修正します)



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(早稲田大学大学院商学研究科専任講師 西條剛央)

・転載等ご自由にどうぞ。

・ご意見,誤字脱字,お気づきの点などございましたらTwitter(saijotakeo)にてお気軽にコメントいただけるとありがたいです。

・一緒に現地にいったシステマのインストラクターの北川さん@TKHDKTGW も現地のレポートをしています(実家に泊まってもらっている)。一緒に瓦礫の中を歩き、支援物資を届け、子ども達に笑顔を与えています。ぜひフォローしてみてください。twilogはこちら。http://twilog.org/TKHDKTGW http://fukhook.blog59.fc2.com/

・現在,義援金チャリティーの一環として『構造構成主義研究』の売上の一部を義援金とさせていただいています。1号http://ow.ly/4mcAT、2号 http://ow.ly/4mcG0、3号 http://ow.ly/4mcHg、4号 http://ow.ly/4mcIH?

・期間限定で竹田青嗣・池田清彦・西條剛央による「持続可能な社会をどう構想するか」の無料ダウンロード開始。環境問題の本質や新エネルギー開発の可能性等々,ポスト3.11.に役立つ「社会構想の方法」について語られています→http://p.tl/VSjm?

・3月中に震災以後に連日書いてきた記事のまとめです→ブログ http://p.tl/7we5?





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Last updated  2011/04/04 08:26:42 AM
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