ミトコンドリアって何? キャンプ場女児失踪事件 考察 道志村
マスコミの報道によりますと道志村の山中で見つかった頭の骨について、山梨県警は、母子関係を調べられるミトコンドリアDNA鑑定の結果、近くのキャンプ場で3年前に行方不明になった女児の母親と血縁関係があるとして矛盾がないと発表した。ネット界隈では血縁関係に矛盾がないという表現が曖昧すぎて意味がわかりません・・・・女児に確定じゃないの?ってな、意見が多いように思えます。なので今回は超わかりやすくミトコンドリアを解説したいと思います。かなりざっくりした説明なので細かい所は突っ込まないでね。(^^;)まず、ミトコンドリアはなんぞや?と、いうことですが、ミトコンドリアは細胞の中に入ってます。こんな感じですね。矢印の緑色の豆みたいなのがミトコンドリアです。ほとんどの生物の細胞1個1個全てにミトコンドリアが入っています。ちなみに上記のイラストの「核」ってところにDNAが入っています。DNAというのは生き物の設計図です。このDNAは両親から半分づつもらってできたものでDNAを調べたら本人はもちろん、お父さんとお母さんも特定できます。さて、話をミトコンドリアに戻しますが実は細胞の中にあるDNA以外に、実はミトコンドリアの中にもDNAが入っています。実はこのミトコンドリアDNAはどこからきたかというとお母さんからもらったものです。少し詳しく書くと、お母さんの卵子(卵細胞)にお父さんの精子が結合して子供が生まれる訳ですがお母さんの卵細胞の中にすでにミトコンドリアがあります。対して、お父さんの精子の中には(DNA=設計図)だけでミトコンドリアはありません。なので、生まれる子供はかならずお母さんのミトコンドリアを受け継ぎます。つまりミトコンドリアDNAを調べたら母子関係がわかるのです。・・・・・・・・・・・・・・・って、事は、ニュースにあった見つかった頭の骨が行方不明の女児の母親と母子関係があるのならその骨は行方不明の女児で間違いないのでは?と、思うかもしれませんが、実はそう簡単ではないのです。人間のDNAは両親のDNAをもらうので人間一人一人個別の物ですがミトコンドリアDNAは母親の物をそのままもらうので母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母の母・・・・・・・・・・と、ずっと家系を遡ってみてもみんな同じミトコンドリアDNAを持っています。つまり途中で何かしらの突然変異が起こらない限りはずっと同じなのです。どこまで遡れば良いんですかね?例えば、現在の天皇は126代なので126代母親を遡ってみるとすると一人の女性が2人の子を生んだとすると2の126乗で85,070,591,730,234,615,865,843,651,857,942,052,864人の子供が生まれています。126代前は西暦600年頃なので1400年の間にこれだけの同じミトコンドリアDNAを持っている人がいたという事です。・・・・・・・・・・・・・・もはや人数が天文学的過ぎて訳わかりませんね。(^^;)ぶっちゃけた話ですが日本民族(大和民族)のミトコンドリアDNAを調べたら全部同じ可能性もあるのではないか?キリスト教的な話だと人間はアダムとイブから生まれたという事なので全人類は全てイブのミトコンドリアDNAを持っている事になります。まぁ、実際はミトコンドリアDNAも突然変異するので全人類が同じミトコンドリアDNAを持っている訳ではないのですが、同じ民族はほぼ同じミトコンドリアDNAを持っています。なので、ミトコンドリアDNAは民族の出どころや出自の研究に使われています。例えば日本民族(大和民族)は中国大陸から来たのではなく南方から海を渡って来た事がわかっています。ってな訳で今回のミトコンドリアDNA鑑定見つかった骨は日本民族の骨だよっていう程度の話です。これでは何の意味もないのと同じなので地中から見つかった骨のDNA鑑定を待ちましょう。悲しい結果になりそうですが・・・・【追記】日本人といっても現代では元来の日本民族と外国からの他民族との混血が進んでていて現在日本人のミトコンドリアDNAは十数種類に分かれるそうです。その中で一番多いタイプは全体の3割以上を占めるようなのでミトコンドリアDNAが一致したからと言って骨が行方不明の女児の物だとは言えないのです。