2007/08/08(水)21:45
ハーメルンに哭く笛 藤木稟/著 Tokuma novels
藤木稟の『ハーメルンに哭く笛』です。
昭和十年、九月。上野下町界隈から、児童三十名が忽然と姿を消します。翌々日・・・僧侶である寛永が墓地で草刈りをしている最中、視界に奇妙な影をとらえます。
こんなところにお地蔵様が・・・不審に思い、進んでいくと・・・それは・・・
びっしりと蝿にたかられた死体・・・それも子供の死体であった。
魔都を跳梁する謎の笛吹き男の目的は?怪文書「自壊のオベリスク」の真意は?探偵・朱雀十五の活躍を描く、シリーズ第二弾です。
上野下町界隈から、児童三十名が忽然と姿を消した。翌日、未曾有の激しい雨と雷が帝都を襲った。台風の翌日、朝焼けの中、天王寺の僧侶・寛永は人気のない寺の裏手の墓地へ向かっていた。ほかの新米僧侶とともに、墓地の草刈りをいいつけられたのだ。汗だくになり、草刈りを続ける寛永の目の前に、お地蔵様の影がよぎった。こんな墓地の中にお地蔵様があったっけ。不思議に思い進むと、また一体、目を凝らした寛永は、黒っぽい霧と見えたものが、蝿の大群であることに気づいた。これは…子どもの死体だ。怪異な事件の始まりだった。帝都を襲う悪夢の事件。驚愕の新本格推理傑作。<新書カバーより> Novels♪リンク