コーヒーはフルーツだ!さかもとこーひー

2015/11/29(日)12:00

プロのつぶやき823「レストランのデザート専用のブレンド作りは楽しい!!」

フードペアリングの方程式(56)

プロのつぶやき823「レストランのデザート専用のブレンド作りは楽しい!!」 秋が終わりな感じになり、冷え込んできました、みなさんくれぐれもご自愛ください。お陰さまで、10月11月と忙しくなり12月のピークに向かってコンデション整えています。 最近、なぜだかはじめてのお客様が普段の3-4倍と多いので驚いています…数年ぶりのお客様も増えていますし。おゆみ野店でのはじめてのお客様はいつもと変わりませんが…ネットからのはじめてのお客様が突然増えました。別に広告もセールも集客とかしていませんから不思議です。 いつも素晴らしいご感想をメールしてくださるKさんから「グアテマラ・エルインヘルト・ゲイシャ」のご感想が届きました。 「ゲイシャ遊びさせていただきました。<グアテマラエルインルトゲイシャ>仲のよい友達と飲んだのですけど、お友達の第一声「これって珈琲」おかしいでしょうが、そうなんです。珈琲を飲んでいるのだけど。まるで香りといい、味といい紅茶に近い  フルーティーさとアシディシティでびっくりしてしまいました。最後に蜂蜜をそっと加えて飲んでみました。これは、裏技で教えたいくらいトロリとして美味しさでした。取り急ぎ、驚きの一口でした。」…Kさん、いつも、ありがとうございます。とっても参考になります。 寒くなってくると「こーひーレッスン」が増えてきますが…この1週間で3件ありました。3件ともに出張では無くて、おゆみ野店でした。 さかもとこーひーの「こーひーレッスン」は…コーヒー教室とか、コーヒーの上手な淹れ方とかではありません。幼稚園小中学校や公民館での仮タイトルがほぼ100%「コーヒーの上手な淹れ方~」なので…必ず直してもらっています。 「丁寧な暮らし」と「コーヒーはフルーツだ!」をテーマにして…さかもとこーひーの淹れ方のポイントを少し話してから…3種類のこーひーを味わって頂いています。 なんだかコーヒーって淹れ方で美味しい不味いが決まるような空気に支配されています。勿論、多少のポイントはありますが…コーヒーメーカーでも、カフェプレスでも気軽に淹れて…お好みの味や香りを楽しんで欲しいということを伝えています。 で、いつも3種類淹れて…その違いを楽しんでもらい…お好みを感じてもらっています。おゆみ野店ではその場で気になるこーひーを選んでもらうのですが…先日の常連ご夫妻は「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」「マンデリン・タノバタック」「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」とキャラクターの尖った3種類比べて…色々と話しが弾みました。 で、一昨日幕張本郷サンク・オ・ピエの「プレクリスマスコース」専用のブレンドをしました。ケーキや和菓子とのペアリングはとっても魅力的ですが…レストランのデザートとなると一皿に2つ3つと違うキャラのデザートが楽しめることが多いので…そのお皿に合わせるのは少し経験が必要ですね。 まぁ、サンク・オ・ピエのシェフとのコンビはもう長いので…メニューをメールしてくるとメニュー読んだだけでイメージできます。いつも大切にしていることは…料理を頂きお腹いっぱいになり、ワインの酔いも心地よい、そこで別腹のデザートです…そのデザートをひと口ひと口最後までフレッシュな美味しさを味わえるよう…そして、最後のこーひーのひと口ふた口でこーひーの満足感と余韻に満たされるとご機嫌だなーということです。 今年のプレクリスマスコースは…「フォアグラと鹿児島黒豚の冷製パイ包み、豚のジュレ添え」…「オマール海老のテールと本日の白身魚のシェフ風ブイヤベース」…「ハンガリーの国宝!マンガリッツァ豚の背肉のロースト、フォアグラのソテー添えマデラ酒風味のフランス産マッシュルームのソース」…の料理のあとに…「AOCブレス産バターを使ったヴァニラ風味のパウンドケーキ、ヴァローナのマンジャリのパヴェ・ド・ショコラ、イチゴのアイスクリーム」です。 シェフの説明は…「デザートはAOCブレス産バターを使ったヴァニラ風味のパウンドケーキ。ブレス産のバターは普通のバターの4倍もする高級品で、ナッツや乾草の香り乳の香りが心地よいバターです。そこにヴァニラビーズをたっぷり加えて焼き上げるパウンドケーキはシンプルですが極上の味わいです。 ヴァローナのマンジャリのパヴェ・ド・ショコラ。ヴァローナ社はフランスの最高級ショコラメーカーです。マンジャリは最もユニ-くクなショコラでまるでベリー系のリキュールでも入っているかのような鮮やかな果実味が特徴で生チョコにするとその真価が発揮されます。 イチゴのアイスクリームは、粗くつぶしたイチゴをたっぷり混ぜ込んだクリーミーなアイスクリームに仕立てます。」…となっています。 まず、ひとつひとつのデザートを思い浮かべます…AOCブレス産バターを使うとまるで別世界の魅力になります。香りも口当たりも上品さ繊細さと押し寄せる味わいにバターの素晴らしい魅力を感じますね、さらにヴァニラもたっぷり加えてですか。 ヴァローナのマンジャリの生チョコ…滑らかさの素晴らしさにベリー、フランボアーズ、カシスなイメージです。 で、イチゴのアイスクリーム…イチゴたっぷり。 パウンドケーキに生チョコにアイスクリーム…そこにAOCバター、ヴァニラ、チョコレート、ベリー、イチゴ…ポイントは酸と質感です。 サポートしている若い人とフードペアリングの話しになると…チョコレート等には深煎りってなりますが…勿論深煎り使うこともありますが、ポイントは酸だよと言うと驚かれます。酸の質とキャラクターとボリュームをイメージしています。 出来上がったのは…「グアテマラ・エルインヘルト・トラディッショナル」…「エルサルバドルNWステラ」…「ボリビア・アルベルト」のブレンドでした。 因みに写真のデザートは先日の「サンク・オ・ピエボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース」で…「岩手県産山ブドウのソルベ 、フランス産クランベリーとプラム入りケーキ 、生チョコパヴェのカシス風味」でした。 山ブドウにクランベリー、プラム、カシスと酸味のオンパレードです。ここに深煎りはどうでしょう?チョコレートにしてもカシスがけっこう効いています。酸がポイントになるのがわかると思います。酸はバター等の後味に効いて余韻の魅力や次のひと口に効果的ですしね…スペシャルティコーヒーの魅力的な甘さに包まれた酸が活躍します。 この時のブレンドは…「グアテマラ・エルインヘルト・トラディッショナル」…「ケニア・キイ」…「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」でした。実際にサンクで同業の若い人と一緒に味わいましたが…ご機嫌でした。 まだ、ブレンドしていませんが…クリスマスディナーは「アミューズ、フォアグラのフォンダン、白身魚とオマールエビのテリーヌ、オマールのクーリを添えて、エゾ鹿のコンソメ、ポルチーニ風味、本日の白身魚のポワレ、アサリのジュのソース、フレッシュタイムの香り、エゾ鹿のロースト 又は、牛ヒレ肉のステーキ、フォアグラのソテー添えトリュフの香りのマデラ・ソース」 デザートが…「ヴァローナカライブのガトー・ショコラ、カフェ・エクルのアイスクリーム、イチゴの小さなミルフィーユ、ティラ・ミ・スのクリーム」です。 カライブはチョコレートらしさやロースト感が素晴らしいです…カフェ エクルのアイスと一緒になってチョコレート感コーヒー感がベースになりますね。そこにイチゴにパイとマスカルポーネやカスタードが加わります。 料理もデザートも豪速球ストレート勝負な感じが伝わって来ます…今書いていて「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」を使ったブレンドにしたくなってきました。 「アフター・ダーク」が「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」を使ったブレンドですが…それとは別なパカマラのブレンドが浮かんできそうです。 実は、サンクのデザートは違うキャラのデザートが3つのようで…その3つのひと皿でひとつのデザートになるようにバランス取れているんです。なので、ブレンドもイメージしやすいんですね。シェフからはそんな話し聞いていませんが…メニュー読んだり、料理味わっていると分かります。 シェフに言わせれば…コースにしても違う料理のひと皿ひと皿でも、コース全体の統一感は当たり前なんだからデザートも当然そうなるでしょう。 なので…料理でもワインでもデザートでもこーひーでも酸や質感が見えてくれば自由自在になってきますね。 さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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