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2021.01.31
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プロのつぶやき1092「それぞれの真ん中のコーヒー」

久々にマイナス2.5℃と冷え込んだ千葉です・・・1月も最後、2月節分、朝6時半頃仕事を始めるんですが、明るくなってきました・・・緊急事態が長くなりそうですが、冬の乾燥と冷えはコロナ予防のハンデになりますからいつもとは違った意味になりますが、春が待たれます。

先日、インドネシア・マンデリンの4種類のサンプルのカッピングをしました。地域、精選方法、品種と違うマンデリンでした。それぞれクオリティの高い豆でしたが・・・比較すると微妙に魅力が違います。特にマンデリンでは珍しい品種のサンプルが、マンデリンらしくないと言えばらしくないのですが、その品種の魅力が出ていて惹かれました。商品化できたらいいなぁーと思っています。

そんなこんなで・・・前回は「酸っぱいコーヒー、酸っぱくないコーヒー」について書きましたが・・・ちょうどタイミング良く、ピーツコーヒーの豆が3種類送られてきました。ピーツコーヒーは「バークレーロースト」でも書きましたが・・・スタバの創業者が憧れたお店です。

アメリカでのスペシャルティコーヒー黎明期、30年くらい前は東のコーヒーコネクション、西のピーツコーヒーと並び立ち・・・コーヒーコネクションは浅煎り、ピーツコーヒーは深煎りでのトップだとマイアミのSCAAに行った時に聞いたのを思い出します。

元々ピーツコーヒーはスタバの上位ブランドでポジショニングされていて・・・15年くらい前にそのポジションのままに日本に来たんです。スタバより高級って感じで・・・クオリティも価格も雰囲気も・・・個人的に好きな店だったので何回も千葉から青山や御茶ノ水のピーツに飛んで行ったものでした。

しかし、日本ではその違いは分かりづらいので・・・スタバと同じ価格で展開したらお客さんに伝わるんじゃないかと思いました。残念ながらその後撤退してしまいました。

で、久々に飲んだピーツコーヒーは・・・以前は熱い時にしっかりとした苦味を感じる深煎りで、冷めると流石で滑らかさまろやかさがいかにもピーツらしいダークな魅力でした。かなり追い込んだディープな深煎りだったんです。

そのためには素材の見極めや焙煎のノウハウが必要でした・・・20年前バークレーのピーツの工場で焙煎を見学した時には、そんな素材を使えるのが羨ましく、しかし素材があってもどう焙煎したら良いか分かりませんでした。

まぁ、今は素晴らしい素材を使えますし、ピーツとは違いますが同じように深煎りもできる焙煎メソッドもできました。

で、その3種類のピーツコーヒーは以前ほどハードな深煎りではなくて・・・「MAJOR DICKASON'S BLEND」はピーツらしい深煎りの魅力でダーク&ディープでした。コスタリカとパプアニューギニアはもっと抑えた深煎りで誰にでも飲みやすい味わいでした。

ポンド売りで手頃な価格で・・・素材は価格にあったクオリティですが、クリーンさや円やかなコク、明るさを感じるすっきりとした余韻で・・・素材の見極めや的確な焙煎がないとできないものだと思いました。

トップクオリティの素材を使って価格も高めで他にない個性的な魅力の印象だったピーツコーヒーが・・・時を経て、手頃な価格と酸味を感じずまろやかなコーヒー感になっていて・・・ホームコーヒーの求められる一つのお手本だなぁーと思ったのでした。

「真ん中」と言ってもお好みや店のスタイルによって違ってくるのでしょうが・・・それぞれの「真ん中」の一つの例だと思いました。

さかもとこーひーの「真ん中」のこーひーというと・・・初めてのお客様で、酸っぱくなくて、苦くなくて、美味しいコーヒーと聞かれると・・・「ブラジル・クラシクス」と「カフェボッサ」をご紹介して・・・「ブラジル・クラシクス」は苦味の無いやさしい味わいで、「カフェボッサ」は苦味まではいかないまろやかなコーヒー感と説明します。個人的には「カフェボッサ」かなと思います。

あるいは、試飲のこーひーよりも濃いめ苦めがお好みなのか、軽めがお好みなのかでお勧めすることもあります。もっとも、試飲のこーひー買われることが多いんですけど。

スペシャルティコーヒー業界は産地生産者から輸出業者輸入業者、ロースター、カフェ、バリスタまで際立つ魅力、新しい魅力、珍しい魅力を紹介してきました、差別化ですね、今もそうでしょう。さかもとこーひーも20年くらい前にスペシャルティコーヒーに出会って、それから新しい魅力の紹介をしてきました。

まぁ、今でもそれは継続しているのですが・・・それとは別にホームこーひーということで普通に気軽に飲めるこーひーの品揃えにも力を入れてきました。それとご常連の暮らしにあったホームこーひーも意識してきました。

スペシャルティコーヒーに出会った時・・・スペシャルティコーヒーは「カスタマーオリエンテッド」だと教わりました。とっても共感して、それをベースにしてきましたが・・・カスタマーと言っても人それぞれのお好みや暮らしがありますから・・・なかなか深い世界です。

常連さんのお好みや暮らしをイメージするのがスタートになります。

新しい、珍しい素材を見つけてそれを紹介するだけでは「カスタマーオリエンテッド」なスペシャルティコーヒーにはなりません。プロのスキルや感性を求められますね。その辺も職人仕事として気に入っています。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。






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Last updated  2021.01.31 09:21:20
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岡田昌徳@ Re:プロのつぶやき1223「27歳で最初の独立」(08/13) 色々あったけど、純粋に懐かしいですね!…
はじまりの春@ Re:「はじまりの春」(03/23) はじまりの春の知りたいことは、089624445…
ハンサムクン3714@ Re:プロのつぶやき1040「技術と成熟」(02/02) はじめまして。勝手に訪問させて頂いて、…
Mikye 市右衛門@ Re:プロのつぶやき896「ターナーのペアリングレポート」(04/23) ブログ読ませて頂きました。今度お伺いし…

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