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コーヒーはフルーツだ!さかもとこーひー

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コーヒーの焙煎を考える

2020.10.11
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プロのつぶやき1076「さかもとこーひーの焙煎メソッド」

2020年9月から・・・「月曜・火曜定休日」になっています・・・ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

10月になって暑さが飛んで行って、涼しさから冷え込みまで感じるようになりました。テニスの全仏が今日の決勝で終わり・・・少し時間ができます(笑)4時間5時間の試合は録画であっても観るのにエネルギー要ります。ライブ配信もぽつぽつあるので楽しいです。

先日はフレンチのシェフから・・・もう少しコクがあって、円やかな感じが欲しいと連絡があって・・・今までの豆のタイプからお勧めを3種類送ったのですが、どうも噛み合っていないので・・・時間を合わせて行ってきました。

で、フレンチやイタリアンに多い全自動のマシンなんですが・・・まずは、今の設定で淹れてもらいひと口ふた口・・・メッシュを細かくしてもらいひと口ふた口・・・これでシェフもマダムも円やかなコクに納得してくださり・・・さらに1杯での設定、2杯での設定を確認しました。言葉だけだとなかなか難しいことがありますので・・・同じコーヒーを飲んでのコミュニケーションが重要です。

新しくさかもとこーひー使ってくれるカフェでも・・・実際に飲んでイメージを共有すれば、即作れるんですが・・・言葉だけだと難しいです。

最近はさかもとこーひーの豆を使うエスプレッソメインのカフェが増えてきて、とっても励みになっています。何と言っても家庭では難しいエスプレッソやラテを楽しめますから・・・洗練された味わいが好みだったり・・・ダークな味わいが好みだったり・・・季節でブレンドを変えたり・・・多様な魅力になってきています。

秋冬むけに・・・ほっくりマロン、赤ワイン煮詰めて黒っぽいベリー・・・なんてイメージでも、翌日にはサンプルブレンドして届けてます。まぁ、その辺は引き出し多いですから、何とでもなりますね。

そんなこんなで・・・前回の焙煎3人体制に続いて・・・今回は  「さかもとこーひーの焙煎メソッド」を書いてみます。

今、来年開店を目指している方のサポートしていますが・・・継続的に焙煎や商いのサポートしている自家焙煎ビーンズショップが10店くらいあります。共通の焙煎表を使って焙煎の記録をとって・・・10gの豆と焙煎表を送ってもらい、カッピングして電話やメールでサポートしています。焙煎機はプロバットが多くて、ローヤルもありますね。カッピングすれば、どこがどう悪いか分かるようになりました。

で、まず最初に伝えるのは・・・ルーティンをきちんとすること、焙煎する時間を決めたら同じ時間にすること(朝開店前が多いですね、営業時間中はしません)、店に入ってから蛍光灯点けたり、換気扇回したり、焙煎の準備して、スイッチ入れて、予熱したり・・・豆の計量したり・・・すべて同じ手順でするとミスが減ります。

自家焙煎店規模の焙煎は同じようにしていてもブレることがあるので、自分で一定にコントロールできることは一定にします。

焙煎の基準は・・・ボトム中点の温度、水分抜き工程の時間、ロースティング工程の時間、ロースティングポイント、ダンパー排気ですね。

焙煎は干熱調理ですので、170-180℃のカロリーはポイントになります。例えば、170-215℃の時間が同じでも170-180℃のカロリーが違うとデベロップに影響があって、香り甘さマウスフィールと大きく違ってきます。これはよく見る焙煎曲線では気づかないかもしれません。

飲む人が際立つ魅力、美味しさを感じるように・・・必要な時間に必要なカロリーを与えて、成分をデベロップさせるわけです。

ボトム中点の温度や焙煎初期のカロリーオーバーの表面焼けの辛味も要注意ですね・・・これやると後では修正効かないし、香りも甘さマウスフィール余韻と影響大です、ほとんど感じないくらいの辛味で香りや甘さマウスフィールが良くないこと時々見かけます。

表面焼けと言えば排気でもあります・・・プロバットは排気が強いのでぴったり合わせないと、排気が強いと火力を上げてそれで辛味が出ることあります。カッピングでドンピシャに合わせます。

排気と言えば、煙突も重要です・・・煙突が長かったり、曲がりが多いと少しの汚れで排気に影響でます・・・カッピングして排気の悪い味だったので煙突掃除も聞いたらしていると・・・で、あれこれやっても直らないので、車で飛んで行ったら煙突の途中が斜めになっていて、ここは掃除したと聞いたらしていないと・・・そこ掃除したら解決しました。

焙煎は火力だけで焙くのではなくて、部屋全体から外の煙突まで影響するので・・・その全体像を理解しないと安定した焙煎にはならないでしょう。

日本だけでなく、欧米の若い人の焙煎で水分抜け悪くて、デベロップしていなくてウオータリー、さらに焦げているって豆カッピングしましたが・・・知識や頭で考えていて、素直に飲んでいないかと思ってしまいます。クリーンでキレが良くて、余韻が心地よい・・・これは基本だと思います。

で、安定しないと微妙な検証をできないので・・・スペシャルティコーヒーは際立つ魅力で、素材のポテンシャルが高いですから、安定した焙煎、カッピング、検証の繰り返しが大切だと思っています。

大手やキャリアのある自家焙煎店の焙煎は成熟していて素晴らしいのですが・・・使っている素材がコマーシャル、コモデティ、プレミアムと言われるレベルのもので・・・そのメソッドのままではスペシャルティコーヒーのポテンシャルはいかせないと思います。

スペシャルティコーヒーの際立つ魅力をカッピングで理解して、それを活かすよう焙くわけですから・・・カッピングスキルや感性が高くないと活かせないでしょう。

さらに、スペシャルティコーヒーはカスタマーオリエンテッドでお客さんがその魅力美味しさを感じないと意味がありません・・・お客さんの感じ方も深く理解しないと・・・お客さんは素晴らしい美味しさと思わないわけです。

素材が素晴らしいだけではスペシャルティコーヒーにはならないと思っています。

なので、さかもとこーひーの常連さんの様々なお好みを感じたり・・・カフェやレストランのバリスタやシェフのお好み、さらにカフェやレストランのお客さんのお好みも感じられるよう意識して・・・毎日ランチやお茶で卸先のお店に行ってます。最近坂本さんにお店で会えないと言われることありますが・・・別に息子に店任せて、ふらふらサボっているわけではありませんので悪しからず(笑)

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。







Last updated  2020.10.11 09:29:47
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2019.09.08



プロのつぶやき1019「さかもとこーひーの焙煎26年を振り返る」

朝晩は涼しい千葉ですが・・・昼間の日差しが厳しいこの週末です、なんだか台風が千葉を直撃しそうです。千葉は大きな山も川も無くて、さらに台風は直撃しそうでしなくて・・・大きな災害があまり無いのんびりした土地なんです。海で魚取れるし、海苔もアサリもあるし・・・畑も田んぼもあって・・・戦後の集団就職の時すぐに帰ってしまう人が多かったそうです。電車でも近いし・・・帰ってもなんとか食べられるし・・・根性あんまり無い感じです。

自分自身振り返っても・・・あんまり欲望なくて、のんびり幸せに生きられればいいかなぁーと・・・人を押し分けるとか、会社を大きくするとか、ビッグになるとか、ハングリーな感じが弱いですね。

昨晩は山下達郎NHKホールに行ってきました・・・達郎の声が最近で一番の調子良さで・・・パワーも艶もあって、バンド良し、歌良しでご機嫌でした。NHKホールの2階席前方で音も良くて・・・このNHKホール2階席に座ると・・・ブレンドがイメージできてしまうんです。

「デイドリーム」や「ターナー」がコンサートで聴いていてブレンドが出来てしまいましたが・・・昨日もある曲を聴いていたら1曲のあいだにブレンドのイメージができてしまいました。難波さんのピアノ、達郎のギターと歌、宮里君のサックスで浮かんだんです(笑)

そんなこんなで・・・今日は「さかもとこーひーの焙煎26年を振り返る」を書いてみようと思っています。

まず、焙煎と言っても・・・さかもとこーひーのこーひーのための手段でしかありませんから・・・目的がはっきりしています。さかもとこーひーはビーンズショップで「こーひーのある暮らし」「ホームこーひー」「ホームタウンこーひー」を基本にしていますので・・・クオリティの高い素材を使って・・・過不足の無い焙煎をすれば・・・家庭でコーヒーメーカーでも、ハンドドリップでも、カフェプレスでも・・・難しい抽出技術が無くても・・・安定してこーひーの魅力を楽しめるってことです。

コーヒー淹れるのに手間をかけられないレストランでもカフェでも同じです。

勿論、熟練したバリスタさんが淹れれば・・・安定したエスプレッソやラテがピンポイントの魅力で味わえるでしょうし・・・牛乳他で色々とアレンジしても、そのアレンジドリンクが際立つでしょう。

19歳で喫茶業に入って45年・・・自家焙煎に興味を持ったのが20歳の頃でした。その頃働いていたフルーツパーラーのチーフが「月刊喫茶店経営」柴田書店を教えてくれて、読み出したら、自家焙煎の有名店が時々載っていて、都内の自家焙煎店を回るようになったんです。

最初に銀座のランブルでコーヒーを美味しいと思って、吉祥寺もか、本郷和田珈琲、日本堤バッハ、早稲田あんねて、高円寺さわやこおふぃ・・・順番にたくさん行きました、そうそうその頃チェーン店で元気だったポエムにも通いました・・・大阪や神戸にも行きましたね。

その後、紅茶の店テ・カーマリーで独立して、2年3年後には銀杏煎る手網で週に4日5日焙煎してました。1回200g、ガス台の周りにアルミの天ぷらガード立てて、エアコンの風を避けて、火力は全開、内側に目盛りを書いて、その距離で火力コントロール、何センチで何分と記録つけて、分からないなりにテイスティングして、仮説検証の繰り返しでした。

これで、焙煎による豆の変化、色、香り、煙、大きさ等々身につきましたね・・・その後スペシャルティコーヒーのサンプルローストする時にも役に立ちました。紅茶の店だったので、コーヒーは一日5杯10杯、手網焙煎で間に合ったんです・・・これを8年間くらい、週に4日5日くらい開店前や閉店後にしてました。

焙煎見学を何回かしましたが、焙煎機の操作に慣れるだけで、他はほとんど役に立ちませんでしたね・・・なぜそうするのか?質問しても明確な答えが返ってきませんでした。バッハの焙煎講座で価格の根拠を質問したら軽くスルーされて・・・自分で調べ考えるようになりました。

そして・・・自家焙煎さかもとこーひー開店で、ローヤルの5キロを設置して、はじめて焙煎機で焙煎したようなものですが、数回焙煎で基準を掴んで、あとは豆毎に調整するだけ・・・手網焙煎が役に立ちました。

で、富士ローヤル5キロでの焙煎機による焙煎がスタートしたのですが、ここでも、記録して、カッピングして、検証する繰り返しでした。

自分の味覚以上の美味しさは作れないというのがベースなので、常に自分の味覚レベルをレベルアップすることが大切です・・・素材を知ること・・・焙煎は効果的な基準を作って、仮説検証の繰り返しです。

ボトムとか中点とか言いますが、豆投入してから温度が下がります、その温度が効果的なのか?・・・水分抜き工程は何度から何度で計測するのが再現性あるのか?・・・焙煎工程は何度から何度で計測するのが再現性あるのか?・・・再現性のある基準を見つけて、さらにバージョンアップする繰り返しでした。

特に20年くらい前にスペシャルティコーヒーの素材に出会ってからは・・・それまでの基準では良かったりそうでもなかったり・・・ブレを感じて・・・それまでの素材だとポテンシャルがそこそこなので、ブレてもそのブレが大きな影響を与えていなかったのが・・・スペシャルティコーヒーになると・・・少しのブレで結果が違ってしまいました。

再現性が弱いということは・・・基準が的確では無いと考えて・・・的確な基準を求めて仮説検証の繰り返し・・・3-5年かかりました。特に排気の強さの影響や・・・水分抜きの違い・・・ボトムの温度や火力による表面焼けの影響・・・そして、ロースティング工程のカロリーによるデベロップの違い・・・ロースティングポイントは1℃単位で比較しやすいからシンプルです。

2012年1月に今使っているプロバツト12キロに変えました・・・プロバットの気に入っているところは、安定性再現性が良くて、ブレにくいのと、

断熱が良くて夏の暑さが楽なのと、焦げにくい、勿論火力強めれば焦げますが、焦げる火力を見つけてその直前の火力で焙煎すると焦げずに深く焙けます、クリーンな深煎りになります・・・そんなところです。ただ、焦げの深煎り好きなお客さんには物足りないようですが、それは仕方がありません、他店をお勧めしています。

輻射熱、接触熱、熱風からの熱等々のバランスもよく考えて設計されていると思っています・・・時々、焙煎機の半分が適正な焙煎量とか聞くことがありますが・・・5キロなら5キロ、12キロなら12キロ焙煎できるように設計されていますから・・・その人の焙煎だと半分が適正ということで・・・他の焙煎手法ならまた違ってくるということでしょう。

さかもとこーひーは5キロ焙煎機の時は5キロ・・・今は12キロ焙煎機で10キロ焙いていますが、もう少し焙煎量増えたら12キロで焙煎しようと思っています。

ただ、焙煎のキロ数を変えることはありませんね・・・常に一定の焙煎量で焙煎するようにしています・・・焙煎が安定してブレにくいです。安定しないと、少しずつステップアップしていきにくいんです。ブレていると、そのブレからクオリティアップ出来ないです。

スペシャルティコーヒーになって素材がクオリティアップして、プロバツトで再現性が高まることによって、素材のポテンシャルを生かすためのよりシビアなコントロールができるようになりました。

ボトムの温度、ダンパーの排気量、水分抜きのちょうど良いタイミングからロースティング工程に移る火力、深煎りの焦げない火力と明確になると焙煎はシンプルです。

そうそう、その前に焙煎ってどういうこと?これが自家焙煎店を回りはじめてからの疑問でした。

40年くらい前に、月刊喫茶店経営の中で、銀座のカフェドランブル関口さんが「焙煎はカラメル化」ってことを仰っていて、なるほど、でもカラメル化だけでは無いよな?とそれからも疑問でした。

最初にコーヒーを美味しいと思ったのがランブルだったので、ランブル関係の記事が楽しみでした。「銀座カフェ・ド・ランブル物語」森尻純夫著の連載に、ランブルの焙煎が生き生きと書かれていたので、毎月楽しみにしてました。その後単行本になったら即買って何度も読み返しました。あと、その頃ランブルで焙煎していた山田さんの手網焙煎の記事もあって、手網焙煎するお手本になったものでした。

あとは、バッハ田口さんが全国の自家焙煎店を行脚する連載も楽しみでした。各店の違いや情熱が伝わってきてワクワクしたものです。吉祥寺もかの標さんの記事は上手に隠しているのか、現実に取り入れられるものが少なくて残念だった印象があります。

自家焙煎店で働いたことが無くて、自家焙煎の師匠がいませんので、自分で考えるしか無かったのです。

深煎りメインの自家焙煎店としてある程度納得の焙煎が完成してきた時、スペシャルティコーヒーという農産物として理想的な素材があると知ったのです。20年くらい前になりますが・・・それで待ってましたと、飛びついて、アメリカのカンファレンス行ったり、産地行ったり、その頃の仲間と輸入したり、カップオブエクセレンス落札したりして、スペシャルティコーヒーの素材を使えるようになりました。

すると、それまでの焙煎ではブレを感じて、より緻密なメソッドが必要になりました。同時に検証はカッピングでしますから、カッピングレベルを上げないと焙煎のレベルも上がりません。

ボトム、ダンパーの排気スピード、水分抜き、ロースティング工程、ロースティングポイントと、カッピングと擦り合わせてバージョンアップしてきた26年です。

そうそう、焙煎とは?・・・乾熱調理であるって考えた時はすっきりしましたね。調理の本を読んでいて・・・湿熱調理と干熱調理に分けられると。干熱調理は・・・カラメル、ディープフライフレーバー、メラノイジンが特徴であると。

もう一つは農業の本を読んでいて、あんまり専門的な本は詳しすぎるし、家庭菜園レベルだと土いじりしないし(笑)欲しい情報が足らない。で、八重洲ブックセンターとか農業のコーナーを定期的に回って、お米や果樹栽培の名人の本を何冊か見つけて、とっても参考になりました。土作りや剪定の話しが良かったですね、勿論光合成も。この知識で産地に行った時に随分と見る目が変わりました、勿論、カッピングにも影響しました。

で、結論は基準作りとカッピングの繰り返し。

焙煎見学は年に数名で、継続的に焙煎のサポートしている人が10名くらいです・・・きちっと焙けるようになると、素材の良し悪しが明確になるのが驚きのようです。焙煎甘いと素材のポテンシャルがきっちりと出ていないので、クオリティの差がボケるんです。特に酸のクオリティが分かりにくくなりますね。

若い人からエスプレッソのカッピングが難しいと聞かれるとまず、濃度があるので慣れが必要、それとマウスフィールの質感のカッピングをトレーニングする必要あるので、ペーパードリップのコーヒーをいくら飲んでも上達しないと伝えています。

今度は・・・「さかもとこーひーのブレンド26年を振り返る」を書いてみようと思っています。

ジャズのベーシストの納浩一さんが・・・アコースティックベースを演奏する上での、どうしたら耳がよくなるか?というテーマで・・・アンサンブルと気持ちよくハモる音程をとる意識・・・ベーシストの多くはリズムセクションとしてリズムのトレーニングはたくさん積んできているでしょうが・・・アンサンブル全体におけるハーモニー感覚をどれほど意識して、トレーニングしているか?・・・そんなこと書いていて・・・さかもとこーひーがブレンドに対して意識しているのと一緒で嬉しくなりましたので・・・今まで書いても話してもいなかったけど、実はブレンドのカッピングの時に意識していたことを書いてみようと思っています。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。










Last updated  2019.09.08 09:35:54
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2018.07.29



プロのつぶやき961「朝6時半からの焙煎見学」

*8/13(月)~8/15(水)夏休みになります・・・ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

中国四国の豪雨の復旧が始まったばかりなのに・・・台風が千葉から東海関西へと向かっています。自然の脅威は容赦無く襲って来ます。被害にあわれた方が1日でも早く日常の暮らしに戻れるよう願います。

千葉市は暴風圏の端っこになったようで何とか無事で・・・今日の第3回ケーキとこーひーのワークショップが予定通り行えます。

千葉市千葉寺のオールドマンズさんで使っている牛乳が・・・那須の放牧、牧草だけで育てているジャージー牛、63℃30分殺菌と言う素晴らしいもので・・・その柔らか滑らか爽やかな味わいの牛乳とさかもとこーひーでコーヒー牛乳を作ったり・・・その牛乳のソフトクリームがこれまたソフトクリーム好きのおっさんにはたまらない美味しさで週に1回は舐めてますが・・・さらに、千葉の老舗和菓子の栗山さんの餡子を添えるようになり・・・餡子好きとしては悶絶してます(笑)(老舗の甘味喫茶のクリームあんみつより魅力的です)

で、暑すぎる夏のワークショップは・・・エクルをそのジャージー低温殺菌牛乳で割ったり・・・坂本家秘伝のキャンブリックティー(アイスミルクティー)淹れたりしようと思ったのです。午前6名午後6名がすぐ満員になってしまいました・・・8月にもう1回開催予定です(すでに申し込みが来てますので・・・)。

そんなこんなで・・・今週は焙煎見学が久しぶりにありました・・・そうそう、おゆみ野店から徒歩5分のグラフトンさんが開店前に見学されましたが・・・それは焙煎を学ぶよりは、カフェで使用する豆がどう焙煎されているか見ておきたいと言うことでした。

神奈川の方から朝6時半に本店に来られて・・・焙煎を見学しながら説明します・・・4-5時間説明しっぱなしなのでかなりエネルギー使いますね。

もうだいぶ前に焙煎見学に来て、今もサポートしている仲間が・・・焙煎や開業の相談窓口があるのは助かるけど、朝6時半は大変と言ってました、たしかに(笑)

まず、焙煎機だけで焙くのでは無くて・・・換気扇だったり、煙突だったり、吸気や部屋の広さ全ての環境が影響するので・・・ルーティンを決めたらそれを守ることがまず大切という話しからスタートです。

焙煎する時間やリズムも一緒・・・なるべくコントロールできることは自分でコントロールして一定の環境を維持すると・・・安定しやすいので・・・安定すれば検証しやすいし、少しずつでも向上しやすくなるということ。

焙煎スタートして温度が下がりますが・・・その温度(中点、ボトム)によって表面焼けしてそれは直せないのでとても大切なこと・・・水分抜き工程のこと・・・ロースティング工程のこと・・・ロースティングポイントのこと・・・素材の話し・・・全体像も話します。

焙煎が終わったら・・・持って来られた3つの豆をカッピングして・・・良いところ・・・素材の問題・・・水分抜きの問題・・・ロースティング工程の問題・・・カッピングでひとつひとつ説明します。

何となく悪い味は分かるんですが・・・それが素材に問題があるのか?・・・焙煎、それも焙煎のどこに問題があるのか?・・・分からないと直せません。(で、抽出で美味しくしようとするのが目立ちますね。)

それは焙煎のデータの取り方が効果的で無いと・・・データとカッピングがリンクして検証できません。

3つの豆は、全体として上手に焙けていました・・・最初の豆は、一見クリーンでも微妙に重い酸が冷めるにしたがって分かりやすくなり、冷めると喉に感じる重さ明るさの無さがあります・・・素材のクオリティーと水分抜きの問題でしょう。

2番目の豆はクオリティーが高いので、クリーンさが増し明るさも感じられますが、やはり後味の重さ、甘さやマウスフィールの物足りなさがあります・・・水分抜きの問題とロースティング工程のデベロップ不足でしょう。

3番目の豆はマンデリンで酸のボリュームはありませんが、同じように明るさの無さ、余韻の重さ、マンデリンのマウスフィールの物足りなさがあります。

焙煎初期のカロリーオーバーによる辛味がなかったので、中点に問題は無いようです・・・まぁ、冷めきってからの味わいは、ごまかしがききませんから、完全に冷めた時のカッピングが分かりやすいですね。

そのあとはおゆみ野店に移動し・・・焙煎機の無いビーンズショップを説明しながら・・・商いの話し、飲食業と製造小売の違い、業界に出ていない話しと進みます。

帰りの車の中で・・・こんなに教えてもらって良いのかと思ってしまうとのことなので・・・せっかくこれだけ素晴らしい素材が手に入るようになったのだから、きちんと焙煎して、魅力的なコーヒーを広めたい、業界にはスペシャルティコーヒーの焙煎のメソッドが確立されていないので若い人が苦労している、結果ドリップで頑張ってしまう。

若い人の独立をサポートするのは・・・チェーン店だけで無く、魅力的な個人店があるとその街の暮らしが少し心地よくなるし・・・そういう店を求めているお客さんがいるので、地域で親しまれ繁盛する店が増えて欲しいと伝えたんです。

今まで焙煎見学に来た人は・・・メール出すまでハードルが高かったとみなさん言いますね・・・こんなに優しいのに(笑)と言うんですけどね。昭和の素材の焙煎は成熟していますから良いんですが・・・スペシャルティコーヒーのクオリティになってからの焙煎のメソッドがまだまだだと思っています。

こんなに素晴らしい素材を使えるのに・・・なぜか、ドリップにエネルギーを注いでしまう若い人・・・これじゃぁ、僕が43年前に毎晩ドリップのトレーニングしていたのから進歩していないと思うんです。まぁ、セブンイレブンのコーヒーは、マシーンであの味わいを、全国2万店で淹れているんですから・・・素材と焙煎、ブレンドのウエイトが大きい答えが出ているんですけどね。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。







Last updated  2018.07.29 09:13:08
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2017.06.04



プロのつぶやき902「焙煎の考え方」

プロのつぶやき900回記念で…以前に書いたことをあらためて書いています。6月になりました朝の徒歩通勤は気持よい季節ですが…昼間は暑くなってきました。

日によって暑かったり涼しかったり差があるので…焙煎の温度や火力に気を使う季節です。

そんなこんなで…今回は「さかもとこーひーの焙煎の考え方」です。

先日、大豆の焙煎の相談があって…その大豆のテスト焙煎は焦げているだけだったのですが…ようは美味しいと感じるように焙煎するわけで…焙煎する人の味覚レベル以上の焙煎はできません…どんなに素材が素晴らしいものでも、その魅力を生かしきっていなくても、焙煎する人がOKだしたらそれまでだと話しました。

なので…大豆を焙煎してたんなる新しい商品と考えるのか…大豆の焙煎によって大豆のどういった魅力をお客さんに届けたいと考えるのか…その為には、焙煎のどこをどうするのか…そんな話しになりました。(大豆のお茶やコーヒーといった商品にしたいらしいです。)

さかもとこーひー開店してこの夏で24年…焙煎は紅茶の店テ・カーマリーの頃に1日10杯位のコーヒーは手網焙煎を7年8年位していました。さかもとこーひーになって深煎り自家焙煎(中煎りもありましたが…。)を6年7年…スペシャルティコーヒーに出会って17年18年…なんだかんだスペシャルティコーヒーの素材の焙煎が焙煎キャリアの半分以上になりました。

自家焙煎店の方々には…未だに昭和の自家焙煎を続けている方もいるし…若い方には最初からスペシャルティコーヒーの素材しか知らない方もいます。勿論、それぞれに魅力がありますから、どちらでも良いのですが…。

ただ、同じコーヒーという言葉や飲み物、豆であっても…その魅力の違いが大きいので…一緒には出来ないというのは抑えておきたいです。

焙煎は飲む人が美味しいと感じるように、過不足無くカロリーを与え焙く、乾熱調理だと思っています。

さかもとこーひーでは…焙煎初期、水分抜き工程、ロースティング工程、ロースティングポイントと過不足無くカロリーを与える基準を作っています…排気のバランスも大切ですね。

で、いくらデジタル化やデータが進んでも、結局は人間の味覚が判断するしかありません。勿論、OKだした焙煎をデータで再現しやすいので利用価値あります。で、そのOKだす人の味覚レベルが低かったら、本来NGの焙煎であってもOKになってしまいます。

そこが味覚仕事の悩ましいところです。

いくら、キャリア実績のある昭和の自家焙煎店であっても、新しいスペシャルティコーヒーの理解が浅ければその魅力を生かすことはできません…しかし、本人はそこに気がつかないのです。

ポテンシャルの低いコモデティレベルの素材でいくらキャリアを重ねても、ポテンシャルの高いスペシャルティコーヒーの魅力を生かす焙煎はできないと思います。

ましてや…コーヒー業界は抽出大好きな人が多く…淹れ方に工夫しているのは、その豆の欠点の味わいを抽出しないようにしていることが多いと思ってます。粗挽き、湯温を下げる、細くドリップ、蒸らし…成熟した技術ですが…やはり不味さを出さない工夫に思います。

すると…その抽出を前提とした焙煎になってしまいます…元々はその豆を前提として工夫した抽出なんでしょうけれども…。

スペシャルティコーヒーの素晴らしい素材を使っているのに…カフェプレスで粗挽きで、湯温工夫して、お湯の注ぎ方まで工夫しているお店があります。まぁ、カフェや喫茶店では家庭では出来ない淹れ方が売りになりますから…それもありなんでしょうが…それでは家庭では気軽に楽しめません。

ホームこーひー、ホームタウンこーひーを大切にしているさかもとこーひーでは…カフェプレスでも、コーヒーメーカーでも、ドリップでも…コーヒーバッグでも…気軽に美味しく楽しんでもらえるようにというのが大切なんです。

さかもとこーひーは…細挽き、95℃以上の熱湯、ドリップは蒸らし無し、細く注がない、豆は少なめ…をお勧めしています。これで、冷えきっても美味しいのがさかもとこーひーの基準なんです。

冷めて美味しいコーヒーって世間には少ないようです…卸先のシェフの方何人かに最近言われて説明しました…熱さは刺激なので、味覚が感じづらくて…冷めるときちんと感じやすくなるようですと…冷めて不味いのは素材か焙煎に問題があると思ってます。

最近は…セブンイレブン、マクドナルド、ドトールコーヒーとそれぞれのお店の美味しさが伝わってきています。コモデティコーヒーにスペシャルティコーヒーのカッピングメソッドの影響を感じています。

そこそこの素材ならば焙煎が多少ぶれてもそれほど大きな影響は少なくて…大きな工場は技術が成熟して安定した焙煎できると思いますが、それはコモデティの素材の場合で…スペシャルティコーヒーの際立つ魅力をいかせるわけでは無いと思っています。

いくデジタル化が進んでも、最終的に判断するのは人間の味覚で…人が飲んで美味しいとか感じるわけです。

スペシャルティコーヒーの際立つ魅力、ポテンシャルの高い素材は…焙煎の少しのブレが大きく影響し、きちっと焙ければ素晴らしいですし…ぶれたらマイナスも大きいように思っています。

お客様にも、それぞれのお好みがありますから…そのお好みに向けた魅力が必要です。

と、言う事で…焙煎は生豆と焙煎機だけでは出来ない…クオリティの高い生豆には焙煎する人の味覚のレベルアップが必要で…飲む人がどう感じるかに向けた味作りが仕上になると…考えています。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。







Last updated  2017.06.04 09:28:19
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2016.12.11



プロのつぶやき877「プロ向け焙煎トレーニング」

12月に入って…仕事に食事会と、毎日が猛スピードで駆け抜けていってます。このところ昼間は暖かな日差しですが…流石に朝は冷え込んで…朝は歩いて通ってますので手袋とマフラーするようになりました。

前回の「プロ向けブレンド練習」についていくつも感想頂いたので…あーそういうのも書いた方が良いのかと、引き続き 「プロ向け焙煎トレーニング」を書いてみたいと思います。

毎年何人かから焙煎指導の依頼がありますが…今年は夏前と秋から焙煎指導している店があって…暮れになって開店1年位の店の方から焙煎指導依頼のメールがきました。色々な焙煎セミナーに参加したんだけれども、どうも自分の焙煎機に落とし込めないと悩んでいるそうです。

とりあえず、さかもとこーひーの焙煎やこーひーがその方のイメージと違っていたら意味無いので…さかもとこーひーは飲んだことがあるか聞いて…以前1回あるそうでしたが、とりあえずもう一度気になる豆を飲んでもらいました。それで、気にいって頂き…とくに、ケニア・ガツゥブとグアテマラ・エルインヘルト・パカマラが気にいったそうで…まぁ、同業者らしい印象だと思いました。

さかもとこーひーの焙煎の方法は…焙煎初期に一旦温度が下がりきりますが…それを「ボトムポイントとか中点」とか業界では言いますが…低すぎず高すぎずの温度を見つけます…「表面焼け」と言ってますが…何度以上になると「表面焼け」して辛味が出たり、水分抜けが悪くなったりする原因になり、そうなったら後では取り返せないので、この温度を最初のポイントにしています。

日本のスペシャルティコーヒーの店でかなり多くみかける味わいで…薄い「表面焼け」だと分かりづらいので、厄介です。辛味までいかなくても、熱いうちは香りが印象的であっても、冷えてから滑らかさや甘さ、余韻の心地よさに欠けているコーヒーの多くがこの表面焼けに原因があるように思ってます。

次は水分抜き工程からロースティング工程、最後に煎り止めのロースティングポイントになります。それと排気のバランスも大切です。

それぞれの工程を過不足の無いカロリーを与えるという考え方で…基準の温度と温度を何分何秒で進行するのか、その許される誤差、範囲はどの位なのかを見つけていきます。過不足が無いと何で決めるかというとカッピングで決める訳です。

まぁ、手法は色々あって良いのですが…ようはオーケーだすのはその人の味覚なんだと言うのがポイントです。味わうためのものですから…最終的に味わって決めるわけです。どんなに詳しいデータを揃えても、化学的な理論があっても…人が味わい、美味しいと感じるものですから…何を美味しいと感じるのかがゴールになります。

どのような理論があっても、焙煎機の違いがあっても…何を美味しいとするのか、何を美味しいと感じるのか、そのレベルで美味しさのレベルも決まってしまうのが厄介です。自分の店の味は…結局は最後に自分の味覚で判断するしか無いのです。

美味しさと言っても、好みはあるし、個人差はあるし、個人でもブレがあるし…ほんと、とらえどころが無いのですが、そこから逃げないで時間をかけて味覚を磨くしかありません。それを、美味しさは科学的で無いと逃げると永遠に美味しさにたどり着けないと思ってます。

確かに、不特定多数相手の美味しさと特定少数向けの美味しさには違いがありますので厄介ですが…スペシャルティコーヒーの美味しさは特定少数なカスタマー向けの美味しさが相応しいと思ってますので…自店の常連さん向けの美味しさならたどり着けると思ってます。

そして、その為には、最後はカッピングのレベルがポイントと言う事です…それも、インポーターや生産者のカッピングスキル以外に、ロースターとしてのカッピングスキルが重要だと思います。

インポーターや生産者には最終的なお客さん、カスタマーがいませんので…素材のカッピングは出来ても、その店の商品のカッピングはできません。不特定多数相手のカッピングは出来ても、特定少数のカスタマー向けのカッピングは無理です。スペシャルティコーヒーなのに、消費者と書いてあるととっても違和感を感じます。

自店のお客さんのお好み、しかもある程度多様なお好みをイメージすることもカッピングする上でとても大切なことです。

今年は飲食関係の知人の誘いで…都内の1つ星レストラン2軒に行きました。素材も勿論素晴らしい、調理の技術も素晴らしい…しかし、こちらに訴えかけるような魅力、心震えるような魅力に欠けているように感じました。

先日都内の伝統的フランス菓子店の焼き菓子を頂きました。僕は25年位前に行ったことがあって、その時の印象を憶えているのですが…やはり今回も同じで、感心しませんでした。特に今回は焼きが甘く粉を焼いた魅力が弱く…さらに不快な焦げ味もあり残念でした。

今年は博多のフランス菓子16区のダックワーズやショソンポム、ブルーベリーパイ、マロンパイと食べましたが…ひとつひとつどんな美味しさを伝えたいか明確に伝わってきました。サンク・オ・ピエの料理やデザートもその伝えたいイメージが押し寄せてきます。

勿論、みなさんお好みがありますので…難しいところですが…焙煎もそのようなイメージがあり、素材があり、焙煎があるということです。

北欧オスロやコペンハーゲンの豆を頂きカッピングしましたが…素晴らしいケニアがありました…素材も焙煎も素晴らしいものでした…少し甘さの印象が弱く、その辺がさかもとこーひーのイメージと違いましたが、それもオスロの気候や水で味わうと又違ってくるかもしれません。もうひとつケニアで、焙煎は素晴らしいのですが、酸が少し重く、さかもとこーひーでは使わないレベルの豆もありました。他の何店舗かの豆は…焙煎になっていないレベルで残念でした。

そうそう、先週の土曜日、サンク・オ・ピエでのワイン会のデザートが濃厚なフランボアーズのソルベだったのですが…グアテマラ・エルインヘルト・パカマラを持って行ったので、それを淹れてくれたら…ご機嫌なペアリングでした。またもや打合せしていないのに、ドンピシャで相性の良いデザートとこーひーのペアリングになりました。

これも、お互いの味覚がマッチしているからなんでしょうね…焙煎の話しなんですが、結局は味覚のレベルアップをしないと焙煎もレベルアップしないという話しになりました。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。







Last updated  2016.12.11 07:12:49
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2016.09.04


プロのつぶやき863「焙煎の火力のポイント」

9月になりました…先日の台風は千葉を逸れましたが、東北北海道に大きな被害をもたらせて自然の脅威に驚いています…熊本の地震もまたありましたし…一日も早く平穏な日常に戻れるように願っています。

爽やかな秋が待ち遠しいですが…おゆみ野店では同世代の常連さんが来られると…60代は人生の秋と言うそうで…と切り出して「はじまりの秋」を試飲して頂きながら話しをしています。

埼玉の女性の常連さんは…あと少しで60代に突入されるそうで「はじまりの秋」を楽しみにしているとご注文がありました。四季のなかで秋が一番お好きな季節だそうで、ならば人生の秋も一番好きになります。僕も秋が一番好きなんで…そうかー♪一番好きな季節がはじまるんだとポジティブな気持ちになりました。

年々体力弱まるし、特に眼の疲れを感じるので、なんだかなーという気分もあったんです…まぁ、他は元気なんですけどね…腰も膝も悪く無いし…。

そんなこんなで…サポートをしている開店して1年位の人から…8月の終わりになってロースティング工程の終わりのほうで温度上昇のスピードが遅くなって火力を強め、なんとか基準の時間にしたんだけれども…酸が気になるのでチェックし欲しいと相談がありました。

で、さっそくその豆とデータを送ってもらいカッピングしたんです…それほど悪く無く焙煎できているのですが…少し甘さやマウスフィールが弱いんです。酸は特に強く無いんですが、甘さやマウスフィールの弱さで酸のバランスが少し気になるんでしょう、デベロップ不足です…カロリーが不足して成分の化学変化が望んでいるよりも不足しているんですね。

で、データを見ると…170℃からの火力が気になりました。焙煎は乾熱調理で170-180℃から200℃でのカロリーのかけかたを大切なポイントと考えている事…さかもとこーひーでは夏になって火力を落とす時でも、170℃での火力は落としていない事を話しました。

170-200℃位の温度帯での化学変化が乾熱調理のポイントのひとつなので…170℃からのロースティング工程の時間が一緒でも…後半で火力を上げて追いついても、170-200℃での成分のデベロップが不足していると、あとからは取り返せないんじゃないかなと…。

で、170℃での火力を少し上げてもらったら…結果はとっても甘さやマウスフィールが出て来て香りも際立ってきたと、ご機嫌な声が返ってきました。

焙煎は短時間焙煎だったり、長時間焙煎だったりと…色々な考え方がありますが…時間と言っても焙煎する量によっても違いますし…焙煎機によっても違ってきます。

焙煎は手段で、焙煎機はツールです…要はどういった美味しさにしたいのか?そこから逆算しないと意味が無いと思ってます。美味しさをイメージできる力でしょうね。

素材のカッピングスキルがいくら高くても、スコアをつけられても…ロースターとしてはそれだけでは焙煎はできません。美味しさをイメージしてのカッピングスキルが必要です。インポーターより求められるスキルが多いですね。

秋冬に向けて…こーひーレッスンの予定が入って来ていますが…プロ向けの焙煎のサポート依頼も続いています。素晴らしい素材が手にはいる恵まれた状態になっていますので…それを焙煎によって魅力的なコーヒーにして、もっとたくさんのみなさんに楽しんでもらえるようにしたいですし…そんなサポートも60代の仕事のひとつかなと思ってます。

そうそう…先日蜂蜜屋さんに寄って…オレンジや蜜柑、栗の蜂蜜は前から好きなんですが…さくらんぼとラズベリーの蜂蜜を見つけ買って来ました。

パンやヨーグルトと一緒に頂いていますが…「グアテマラ・サンタクララ」はグアテマラ特有のハニーライクさがそれほど強くないので…さくらんぼとラズベリーの蜂蜜をそれぞれ加えてみたら…これが上手くいって、より華やかに美味しさが増しました。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。







Last updated  2016.09.04 11:40:57
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2015.08.30
2015-08-30

プロのつぶやき810「少しマニアックな深煎り焙煎の話し」

まだ8月で、この辺の子供達は夏休みだというのに…一気に涼しくなって気温の変化に身体がついて行きません。35℃越えの猛暑に比べたらずいぶんと楽なはずなのに勝手なものです。

が、毎朝の焙煎は涼しくなってほんと楽になりました…エアコンはつけてますが、焙煎終わった後の着替えは必要なくなりました。焙煎スタートの投入温度は毎週高くなっていってます。

そんなこんなで…さかもとこーひーの新しい深煎り「深煎りコスタリカ」のご注文が多く…常連のみなさんが関心もってくださっているので…今日は今迄のさかもとこーひーの深煎りとは少し違う深煎り焙煎の話しをしてみます。

僕は19.20歳の頃フルーツパーラーで働きながら、毎日珈琲淹れていたのに、その珈琲を美味しく感じないで、なんでお客さんは珈琲を美味しいというのかなぁ~?と思ってたんです。

で、銀座のカフェドランブルさんに行って…はじめて珈琲を美味しいと思ったんです…深煎り珈琲との出会いでした、もう40年前になります。

その後あちこちの有名店を巡ったり…紅茶の店テ・カーマリーで最初の独立をしてからは…開店前や閉店後に手網で焙煎して自分で焙煎したコーヒーを淹れていたんです。

そうして…さかもとこーひーをスタートしたんです…浅煎り、中煎り、深煎りと揃えていましたが…基本は深煎り自家焙煎店でした。あの頃の手に入った素材レベルだと深煎りにした方が魅力的だったんだと今になると思いますね。

その頃はオリジナルのネルドリップを作るのに…平織りや綾織りのネルを取り寄せて、型紙書いて、かみさんに手縫いしてもらったり…ドリップポットの先端を自分で加工したりしてました。

開店して5年くらいすると…素材の限界を感じはじめたんです。今思えば酸の質や香り等々物足りなかったんでしょう。その頃は漠然と限界を感じていたんです。長年飲んでいたクオリティの高い紅茶やワインやウイスキー日本酒等の魅力に適わない、飲み物としてのレベルの違いを感じていたのです。

で、焙煎やコーヒー魅力の可能性をあまり感じなくなったので…陶芸などして余生を暮らそうかと思い…同級生の陶芸家の工房に通って、手捻りでぐい飲みつくったりしていたんです。

そこへスペシャルティコーヒーが目の前に現れて…農産物としての素材の可能性を感じて…それまでの自家焙煎コーヒーから一気にスペシャルティコーヒーに切り替えたのです、15年と少し前ですかね。

で、最初に印象的だったのは…ピーツコーヒーの深煎りでした。黒くなるほどの深煎りで苦味が印象的なんですが…ほんと焦げていないし、冷めてくるとそこにきれいな酸が魅力的にあって…そのような焙煎をできる素材のこと、そして焦がさずにあそこまで深くできる焙煎技術…その頃はどこをどうしたらそうなるのか見当つきませんでした。(2001年にバークレイのピーツコーヒーの工場を見学させてもらいましたが…その時ピーツの焙煎のことは分からなかったですね。今見学したら違うのでしょうけども…。)

そんな頃から15年…色々なクオリティやキャラクターのスペシャルティコーヒーの素材を経験してきましたし…ローヤル直火焙煎機からプロバット焙煎機に替えて…焙煎のデリケートな感覚を磨いて来ました。

ここ数年のさかもとこーひーの常連さんは…華やかで上品で爽やかな甘さのタイプと少し深いコクと余韻の甘さのタイプ…どちらかがお好みの方…両方をその時々で飲まれる方と…お好みが伝わって来て…素材の選び方や焙煎やブレンドによる味わいのバランスの取り方がバージョンアップしてきていると思います。

そこで…深煎り好きの常連さんと話していて…昭和の深煎り自家焙煎店とも違う、シアトル系の深煎りとも違う、スペシャルティコーヒーの新しい深煎りの魅力がイメージできてきたんです。

さかもとこーひーの深煎りは豆の色が深煎りっぽくなくてあまり黒くなっていないので…時々これで深煎りですか?って聞かれます。

それをもっと深煎りにして…ビターチョコレート色な感じのダークローストですね…勿論焦がさないのは大前提で…焦げたざらついた刺激的な苦味とは全く違う…柔らかで円やかな苦味…冷めたら隠れながらもきれいな酸が味わいを高めて…香りが余韻に漂う…そんな魅力にしたいと思いました。

そのための焙煎のポイントは…2ハゼからの火力のバランスだと思いました。火力を抑え気味にしてじっくりと深く焙煎する考え方もあります…いつものワイン会が昨晩あって「深煎りコスタリカ」持って行き、食事の最後にサンク・オ・ピエのシェフに淹れてもらったのですが、一緒に参加した同業の友人は帰り道に火力抑え気味ですか?って聞いて来ました。

常連のMさんがTwitterで…「その「深煎りコスタリカ」ですが、さかもとこーひーの新境地ですねー。深煎りの香ばしさを前面に出しつつ、コスタリカ・ロサンゼルスらしいフローラル、甘さを両立している。サンクオピエ中村シェフの焼いた肉の魅力に通じるものがあるかな。」…と、ご感想書いてくれました。

シェフは「Mさん上手いこと言うな!!」って言って…ワイン会主催してくれているKさんは「ドライな感じがいいですよね、きれいな味わいがいいし。」…とダークローストのキャラがありつつ、華やかさや心地よい甘さはきちんと…そんな魅力が伝わったようです。

そうそう…ようは火力なんですが…通常のさかもとこーひーの深煎りよりも深煎りの段階の火力を少し強めています。が、ほんの少し強いと焦げてしまいます。このバランスなんですが…結局カッピングで判断するしか無いですね。あとは素材選びです…なんでもその焙煎をすれば魅力的になるかってことでは無いので、素材を見極める力が必要です…これもカッピングですね。

この「深煎りコスタリカ」のようなこーひーはブレンドのベースにすると新たな可能性感じますので…最初に浮かぶのは「深煎りコスタリカ」に「エチオピア・モカナチュラル」ですねー…あと、パカマラも面白そうですし…まぁケニアとかグアテマラでも可能性あると思います…そういったのもも楽しみです。

写真のデザートはシェフの自家菜園のブルーベリーのソルベとパウンドケーキ…こーひーはサンク・オ・ピエ8月9月コース用のブレンドで…ボリビア・アルベルト、ニカラグア・エンバシー、ブラジルCOEカパハオをブレンドしたんですが…とっても上品なブルーベリーのソルベとパウンドケーキなんですが、柔らかな感じにしっかりとブルーベリーのきれいな味わいがあって…ほんと当たり前のように自然に合っていました。

このデザートの前が…カリフォルニア、ゴールデンアイの親元ダックホーンの甘口ソーヴィニヨン・ブランにはロックフォールとクリームチーズを合わせたもので、間違いの無い相性の良さにご機嫌でした。

そんな最後を仕上げる「深煎りコスタリカ」もなかなか上手くいって…ふらふらと帰ってきた夏の終わりの夜でした。

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。






Last updated  2015.08.30 14:18:40
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2012.11.09
今はカフェで働いていて、将来ビーンズショップを目指している方から
何回か焙煎の質問メールがきます。

先日のメールのやりとりを書いてみます。
文章は多少アレンジしています。

「水分抜きの過程で時間がかかっても、
豆の持っている成分をデベロップする温度になっていなければ
味に影響はないのでしょうか?

(温度を上がりすぎないように気を使い、
水分抜きに時間がかかりすぎてしまった場合等)

やはり味が少し抜けてしまうという事もありますか?」

それに対する私の答えが以下です。

「水分抜き工程は、過不足の無いカロリーを加えることがポイントです。
時間が短くても、長くても、
水分抜きが甘いことによる重い酸味明るさに欠けた味わいになります。

水分が抜けているのにデベロップに必要な温度になっていないと
デベロップ不足となります。

「味が抜ける」と業界ではよく言いますが、僕は使いません。
言葉は大切です。「デベロップ不足」と言っています。
また、聞いてください。」

そして、お返事が返ってきました。

「「デベロップ不足」ですね!

味が抜けると捉えるのと
ディベロップ不足と捉えるのでは、
対処の方法が変わりますね!

言葉の大切さもですが、
今迄(今も?)正しいとされている焙煎方法が
ことごとく参考にならない事がわかってきました。

一度全部忘れた方が良さそうですね。
坂本さんのアドバイスを受けるとまさに「ひざポン!」という感覚です。

なかなか時間が取れないのですが、必ず焙煎見学に訪れたいと考えています。
また連絡させてください。ありがとうございました♪」

コーヒー業界を見ていると、
全体像を明確に把握してから、
いくつかの要素に分解し、
それぞれをウエイト配分して、
重要なものから解決していくという手法が
欠けているように感じます。

焙煎にしても、
マーケティングにしても。

取りあえず目の前から手をつける。
欧米の情報を鵜呑みにする。
印象で理解した気分になる。








Last updated  2012.11.09 15:53:05
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2012.11.06
焙煎見学にいらして、
その後、さかもとこーひーの焙煎表を使い、
データと豆10gをメール便で送ってもらい、
電話でアドバイス…そんな焙煎通信講座をして
ひと月と少しの方から嬉しいメールが届きました。

独立して6年、
フジローヤルを使っています。

「坂本さんに教えていただき、焙煎の迷いがなくなり
ました(6年もかかりましたが・・)。
 もっと自分のスキルが上がれば更に疑問も出てくる
とは思いますが、とにかく自信を持って販売できます。」

最初は、まず水分抜き工程と焙煎工程の時間を
アドバイス通りに進行してもらいました。

その結果をカッピングして、
再度、基準にする温度を調整。

カッピングして、
水分抜きのダンパーを開いて検証。

ロースティング工程のダンパーを開いて検証。

そんな繰り返しです。

ひとつひとつの仮説検証の結果が
カッピングで見えてくると、
迷いが無くなってきますね。

今、70-80%くらいの仕上がりでしょうか。
基本的にはこれでいけますね。

ここからは、
微調整になっていきます。

素材のポテンシャルも関係してきますから、
より微妙な仮説検証になりますし、

ご本人は一回のカッピングでは
分かりづらいこともあります。

実際にお店に伺うこともなく、
データとカッピングでここまできたので
ひと安心しました。

これからは、
お客さんをひとりひとり増やして行く
アドバイスになっていきます。

自信を持って販売できるコーヒーになったら、
お客さんを増やし、
売り上げも増やす事ですね。






Last updated  2012.11.06 11:09:08
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2012.09.19
コーヒー焙煎の水分抜けをカッピング検証してもらいました。

今朝の6時半からの焙煎見学で、

僕がきちんと水分抜けできていると考える豆と、
基準から6秒ブレている豆を並べてカッピングしてもらいました。

ケニアです。

温かいうちは、
なんとなくしか違いが分からないと言ってました。
ブレている豆でも十分美味しいと。

で、少し冷めると、なるほど、違いますね。

完全に冷めると、おぉ!全く違いますね。

しかし、いつもは水分抜けがもっと甘い豆しか飲んでいないから、
分かりにくいと。

でも、さかもとこーひーの常連さんなら、
水分抜け甘いこーひー飲んだら、
即いつもとなんか違うと分かると思います。

普段、飲んでいるコーヒーのクオリティによりますね。
慣れって恐ろしいから。

水分抜け甘いと、
喉を心地よく通り過ぎていかないんです。

なんか引っかかる。
重い味わい。

それをコクと勘違いしている同業者もいます。

勿論、素材のクオリティ低いのは論外として。

やっぱり比較すると誰でも分かりますね。

もっとも、
さかもとこーひーの常連さんなら、
他所の水分抜け甘いコーヒーは飲みにくいってすぐ感じますね。






Last updated  2012.09.19 17:36:00
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