怪奇蒐集者 しのはら史絵
怪奇蒐集者 しのはら史絵のご紹介です。作家、脚本家の傍ら怪談を蒐集しています。怪奇蒐集者 しのはら史絵 [DVD]【収録エピソード】チェンジ・ザ・ワールド聴覚過敏と光過敏に悩んでいた女の子。有効な薬があると聞き治療したいと母に伝えたのですが、なぜか母は病院に行くことに反対しました。ある日いつもは冷たい態度をとるおばあちゃんが訪ねてきて、病院に連れて行ってやると言ってきました。誘いに乗って病院へ行き薬を飲んだ所、症状が落ち着いて来ました。しかしそれからというもの、自分の名前を呼ばれる等の怪異が起こるようになりました。思い切って母に打ち明けたところ特別驚いた様子もありませんでした。母親は何か隠し事をしている様子でしたが……体験者自身にとってはとても理不尽な話でした。どうか幸せになって欲しいですね。ゴルフボールダイバー池ポチャしたロストボールを回収するゴルフボールダイバーという仕事があるそうです。Hさんは先輩から、とあるゴルフ場のある池には絶対に潜るなと言われていました。先輩が休暇を取った隙に、その池に潜ってみました。案の定水底にはボールがたくさん沈んでいて大儲けできそうでした。ですがそこにあったモノとは……人間欲をかくものではありませんね。マネキン人形倒産して経営者が一家心中したマネキン工場に肝試しに行きました。すると天井から首を吊っているようにぶら下がっているマネキンを見つけました。それを見た途端、最初は怖がっていたO君は魅入られたようにそのマネキンを持って帰ってしまいました。それからというもの、O君は学校に来なくなってしまいました。心配になってO君の家を訪ねると……憑りつかれている人って、本人は気づかないものですよね。最後も捻りが効いているお話でした。太刀魚と刃Aさんは水産研究所の依頼で漁に出たのですが、不漁で魚が獲れませんでした。そこでとある場所に向かったのですが、そこは立ち入ってはいけない禁則海域でした。その夜眠っていると天井から太刀魚のようなものが現れ、やがてそれは刃に変わりAさんを傷つけ始めました。夢だと思って気にしないようにしたのですが、毎夜夢を見るようになり傷も増えていきました。恐ろしくなって神社に相談に行った結果は……土地の過去にまつわる忌まわしいお話でした。やはり行ってはいけない場所には行くものではないですね。ハリコサンとテディベアゴミ捨て場にボロボロになったクマのぬいぐるみが捨てられていました。何故か自分が直してあげなければと思い、持って帰りました。それからというもの、何故かそのぬいぐるみを引き裂いてしまいたいという欲求に駆られ、ぬいぐるみを引き裂いては修理するようになっていきました。クラスメートに心配されたことをきっかけに不安になって、おばあちゃんに相談しました。それを聞いたおばあちゃんが語ったこととは……これも土地にまつわるお話でした。つい数十年前でもこうした忌まわしいでき事があったのですね。職業にまつわる話や過去の因縁など、様々なバリエーションの怪談が味わえる一作です。異職怪談 [ 正木 信太郎 ]しのはらさんも怪談を寄せている本です。ゴルフボールダイバーも収録されています。紹介記事はこちら。よかったらクリックお願いします。にほんブログ村