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カテゴリ:ボカロP
親しみやすい曲で有名なボカロP、40mP。
彼がボーカロイドと出会って、40mPになっていく姿を描いたコミックエッセイです。 ![]() ボカロPで生きていく 40mPのボーカロイド活動日誌 [ 40mP ] 【ボカロPは一日にして成らず】 本書は40mPのMVや小説の絵を描いているたまさんが漫画を担当しています。 かわいらしい絵で大変読みやすかったです。 一方で内容も興味深かったです。 楽曲投稿を始めたばかりの戸惑いや仕事との両立、有名ボカロPと会って気後れしてしまう所など、下積み時代とも言える「カッコ悪い時期」を堂々と描いているのが良かったです。 また、某有名曲とサビがそっくりになってしまったパクリ疑惑にも触れているのも立派だと思います。 勝ち組Pのサクセスストーリーではなく、成功者こそ泥臭い努力をし続けているということを赤裸々に語っているのが好感を持ちました。 【創作の最前線!】 読んでいると、多くの曲が日常生活の中から生まれているんだなと思いました。 仕事であった辛いことやパクリ疑惑で落ち込んだことですら曲の材料にしてしまう貪欲さには頭が下がりました。 だからトリノコシティは毛色が違うんですね。 こうしてみると、創作活動もまた生活とつながっているのだなと感じました。 何も部屋に閉じこもって作曲しているわけでもなく、日々の生活こそ創作の源泉なのだなと思いました。 それにしても残業のフリをしてアイディアを練っているのは素晴らしい。参考にしよう(笑)。 製作中の歌詞をプレゼン資料に載せてしまったのは危機一髪でしたね。誤爆注意。 【後輩Pへの手引き】 本書はエッセイだけでなく、コラムで曲作りについて説明されています。 そもそもDTMやボカロって何? など、かなり基本的なことから書かれていて、曲を作っていない人でも分かりやすかったです。 投稿するための動画やCDができるまでの工程も説明されており、こうした創作活動をしたい人には大いに参考になると思います。 また、40mPの曲作りや一日のスケジュールも公開されています。 休日は食事以外ずっと曲作ってる(笑)。 【ボーカロイドが開いた未来】 吾輩折に触れて述べていますが、ボーカロイド最大の功績は、多くの人に可能性を提示したことだと思っています。 音楽食べていくことができる人はひと握りです。 でも音楽が好きで、音楽がやりたいという人たちに「個人クリエイター」という選択肢を指し示したことは、新しい文化を作ったと言っても過言ではないと思います。これぞ働き方改革(笑)。 本書を見ると、曲やCDができるまでには多くの人が携わっていることがよく分かります。 企画をする人、絵を描く人、デザインする人、電子音の向こうにたくさんの人の息づかいを感じました。 ボーカロイドが好きな人、これから音楽を作りたいと思っている人、色々な人が楽しめる一冊に仕上がった本でした。 ![]() ボカロPで生きていく 40mPのボーカロイド活動日誌 [ 40mP ] よかったらクリックお願いします。 ![]() にほんブログ村 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年02月13日 20時00分12秒
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