伝統的な・・・
古いスタイルのものは いちど忘れられるとなかなか戻ってこれない感があります。 ファッションも最近でこそスソの広いデニムに代表される70年代ものが 見直されたりしましたが、ファッション以外となると、 これなかなか再流行、とは行かないようですね そんなことを考えていたつい先日、とある経営者様に会いに行った夜 近鉄名古屋駅の前で出会ったのがこれです。ALPS(アルプス・現在は廃業)社のランドナーです ダイエットのためにまた自転車でも乗るかなどと軽く考えたことで 普段目に留まらなかったものが気になるように 美しいです。保守的な部品構成が今も輝いています 思えば中学生のころ、憧れても買えなかった自転車。 スーパーカーみたいなものですが、ずっと一般的な憧れではなかったでしょうか。 今でも同級生と懐かしい自転車の話に花が咲くことも 自転車の魅力的造形のひとつである、クランクとチェーンリング。フランスのTA製です。このちいさいインナーギアを見てください。 どんな坂だって自転車を降りずに登れそうじゃないですか シンプルな機能美に溢れています。 そしてこのフロントバッグ(完全にいにしえのものと化していると思います)ALPSのロゴはもう、当時を知る年代なら涙モノです びよ~~~~んと伸びたブレーキのケーブル、上向きに湾曲したハンドル、 乾電池で点灯するライトと専用キャリア。正統派のランドナーです。 ブルックスの大型鋲の皮サドル、そしてランドナーのアイデンティティのひとつである アルミ製のマッドガード(泥除け・今のスポーツ車には絶滅した感があります)! 変速機こそ「見つからなかった」とのことで、かなり古いデュラエースを使っていましたが それ以外は完璧!オーナーが輪行袋からだして組み立てている間、 ずっとランドナー談義で盛り上がる見知らぬ男ふたり 私は確信しました。最新のものより、こういう自転車の方が好き。 It brings us closer. 魅力あるものは人と人の距離を近づけます お酒も料理もファッションも車も芸術も・・・・。 一生楽しめる趣味と、一生やりがいのある仕事を持つこと。 ほんとうに尊く楽しいことであります