酒と○○の日々

2017/09/21(木)09:36

尾瀬あきら先生の、「どう楽寄席」

気楽な日記(330)

落語を題材にした漫画「どうらく息子」の作者は「夏子の酒」で有名な尾瀬あきら先生。 その尾瀬あきら先生が開催している落語と純米酒とお料理を楽しむ会「どう楽寄席」に参加してまいりました。 実は毎年参加していて普段馴染みのなかった落語を楽しんでいます。さすがにプロは凄いと言わざるを得ません。何が凄いというと、声の大きさ、声質の通ること、話をちゃんと覚えて自分の細胞にまでしみこませている事、その上で自分らしい個性を加えて何度も同じ話を聞いたとしても楽しめるアレンジ能力、落語に対する愛情と真剣さ、などを素人の私でも強く感じられたからです。 春風亭一蔵さんは今回で二回目。前回と会場は変わりましたが弁舌は冴え、熱はこもり、大変楽しい落語を見ることが出来ました。台風のなか甲府から出かけて行った価値は、それは最初からあるとわかっていましたが、改めて参加して良かったと思いました。 蔵元もひとり出席します。今回は島根県益田市の「扶桑鶴」の蔵元、大畑朋彦さんです。 扶桑鶴のお酒には、お燗で美味しい純米酒がたくさんあります。冷たい温度帯が合う純米大吟醸も伝統的な協会9号系酵母を使い、流行のフルーティな香りをたくさん出す酵母は使用しません。したがっておだやかな、そして澄んだフルーツの香りがそっと味わいに溶け込んでいる、そんな純米大吟醸に仕上がっています。酵母の選択は造り手それぞれが表現したい酒質を考えて選択すれば良いのです。ジューシーでフルボディの甘さを持つお酒にはそれを表現するのに適した酵母がありますのでそれを使えばゴージャスな香りのあるフルボディのお酒を実現しやすくなります。 落語を聞いた後、一蔵さんと大畑さんを囲んでのお酒とお料理を囲む会に移ります。これがまたたまらない。そばにいて直接話せるのですから。にわか落語ファンで一蔵さんに魅了された私は一蔵さんのネタや話し方が移ってしまい、食べるのを忘れるほどすっかり楽しませて頂きました。 伝統芸能である落語。そして伝統の酒、日本酒。他にも長い歴史に育まれた、いやこれから伝統を作って行くであろうものであっても、機会があれば触れて学んでいけたらなと思う「どう楽寄席」でした。

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