2005/08/17(水)11:40
甘蕎麦と苦蕎麦
日本では、そばは「そば」「蕎麦」と書けば、それが何であるか分からぬ人はいないでしょう。
これが、そばの原産地である中国ともなると、ご案内のとおりかの国は漢字の国ですから、土地土地によりいろいろな文字の表し方があるのだそうです。それがまた、土地土地のそばの品種ともからみ合って複雑ったらありゃしない。
蕎、蕎麦、烏麦、花蕎、伏蕎、華麦、落麦、省麦・・・・・
そばはタデ科の植物であり麦とは違うのに、麦と表現しているところが面白いですね。
また、内陸部のチベットやヒマラヤでは古くから苦蕎麦(今、日本でも話題になっている韃靼〈ダッタン〉そば)が栽培されており、このそばと区別するために普通のそばを「甜蕎(てんきょう)」「甜蕎麦(てんきょうばく)」とよんでいるのは、興味をひかれます。「甜」は甘いという意味なのですね。日本で広く栽培されているそばが、甘蕎麦と呼ばれる所以です。