カテゴリ:本
本のご紹介
『地名の魅力』(谷川彰英著 白水社) このブログで何度も申し上げておりますが、私はそば屋をやっておりますから、当然そばに興味があります。そばの歴史を調べますと、意外や今のように細く切られたものを食するようになったのは、江戸時代の初めころ。 それまでは、そばの剥き実をお米と同じように焚くか煮るかした雑炊のような食べ方、あるいは挽いて粉にしても、そばがきに代表されるような食べ方。どちらかと言えば、団子かすいとんのようにして食べていた。 そば⇒江戸⇒江戸の庶民の生活⇒江戸の街⇒・・・・というようにして、江戸の町名の由来にまで行き着いてしまった。 『地名の魅力』にも新宿、八重洲、吉祥寺、目黒、秋葉原などの由来が載っていて大変興味深い。 詳しくは、別著『東京・江戸 地名の由来を歩く』(谷川彰英著 KKベストセラーズ)に書いてありますので、のちほど機会があれば、ご紹介することといたしましょう。 今日の話題は、幸福について。もちろん地名ですよ。 ご存知「愛の国から幸福行き」というコピーで有名になった北海道幸福町。 今では廃線となった旧国鉄広尾線沿線にある町なのですが、もともとは幸震(サツナイ)と呼ばれていたのだそうです。それが昭和38年に「幸福」と変身した。 その理由は、「幸震」の"幸"と、「福井」の"福"からとったものだと言うのです。 すなわち、明治の中ごろ福井県の大野郡はしばしば大きな水害に見舞われ、村の人がそっくり北海道に移住したため、福井県出身の人が多く住んでおられたところが「幸震」であった。 ゆえに幸福町となった。 当時の政府の国策にもよるのだけれど、福井ばかりでなく富山からも多くの方が新天地に移り住んで、未開の大地の開拓にあたったと聞きます。 明治といえば、その頃の稲作技術では、米作りは不可能。 慣れない北寒の地で、さぞかしご苦労なさったことと思います。 きっとそばも栽培されたに違いありません。 今日では、北海道は日本でも有数の米の産地でもありますし、そばの産地でもありますよね。 『地名の魅力』を読んで、そんなことを思い浮かべた次第です。 ところで「幸福」と言えば、当地富山でもわが町高岡市の周辺に、「福」のつく町が三つもあります。いづれも車で20分以内のところですよ。 福岡町・・・ついこの間、高岡市と合併して、高岡市福岡となりました。 今年の夏の甲子園高校野球大会に富山県代表として、福岡高校が初出場しております。 さらに高岡駅からJR城端線に乗り、南に下りますと、福野町、福光町に行くことができます。 いづれも周辺市町村と合併して、南砺(なんと)市となっておりますが、駅名はそのまま残っております。確か高岡駅から7駅目と9駅目だったと思います。 三つの『福』に囲まれた町に住んでいるんです。 幸せ者でしょう、私って。。。 さ・ら・に! 【送料無料お試しセール】好評開催中です!! モバイルはこちらから! 携帯電話からもご購入いただけます!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月12日 16時15分48秒
[本] カテゴリの最新記事
|
|