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あまりにも悔しいので、昨日の続き
「三つ子の魂百まで」といいますが、小学生のころに読んだ伝記の影響は恐ろしいものがあるということを認識させられた次第です。とにもかくにも世界の専門家のあいだでは、野口英世博士の研究については評価が低いという意外な事実に驚かされた昨日でありました。 それどころか、同じ細菌学者のコッホがノーベル生理学・医学賞をもらっているのに、野口にはなぜ授与されなかったのか、また、シュバイツアーに平和賞を与えられたことを思えば、野口にも同じものが与えられていてよかったはずだ、これは白人による人種偏見ではないのか・・・などと思っていたのですから。。。 コッホが追いかけたもの、炭疽菌、結核菌、コレラ菌は、文字通りの「菌」で目に見ることができた。一方野口が追いかけた病原体は、小児マヒ、狂犬病、黄熱病・・・病原体と書かざるを得ないところが野口ファンとしてひじょうに辛いところで、ここにコッホと野口に下された評価の差があるのだろう。 野口が追いかけていた病原体は、すべてウイルス。後にその存在が別の研究者により発見された。 細菌がフットボールの大きさだとすれば、ウイルスは、ごま粒くらいの大きさ、当時の光学顕微鏡ではウイルスを捕らえることはできない。野口は見えないものを見ようとしていた・・・。。。 では、シュバイツアーも野口も身をなげうってアフリカで病に苦しむ人々を救おうとしたではないか! これも簡潔に違いを言ってしまえば、シュバイツアーは求道のための医療。野口は研究の一環としての医療。 平和賞の性質からすれば、求道に軍配が揚がるのは当然といえば当然。研究分野は別の部門で賞が用意してありますということなのだろう。 小学2年だったか3年だったか、誰でも一度は胸をときめかせて読んだことがあるであろうあの偉人伝。以来40年、なんだか心にわだかまりを消せないままでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月27日 13時22分08秒
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