カテゴリ:今日あったこと
今日はテレビより 早朝のNHKテレビで、真夏の球場のビール売りの売り子さんの奮闘ぶりを取り上げていました。 球場のビール売りといえば、つい先だって東京ドームで何人も目にしたものですから、みょうに親近感があったのかもしれません。 グランドを背にして、観客席の下の方から紙コップを高々と挙げながら、階段をゆっくり登ってくる。 「冷たいビールいかがですかぁ~・・・!」 今春新装なった広島マツダスタジアムのビール売り子は、ほとんどが20代前半のアルバイト。学生さんがほとんどだとか。スタジアム全体を180名のスタッフでカバーするのだそうです。 販売数が売り子一人一試合で平均130杯の中で、最高280杯売ったことのある売り子さん、確か前田みのりさんといったと思いますが、カメラはこの若くてチャーミングな女性の工夫のある販売方法を追っていました。 何しろ15キロのビールタンク、ビールを注ぐ装置と合わせると20キロ近くになるそうですが、これを背中にしょってスタンドの階段を昇ったり降りたり。冷たいビールを提供するために、タンクにビールが残っていようとも30分で交換に戻らなければならない。 この日のマツダスタジアムの観客席は、40℃を越す暑さ。販売には絶好の追い風でも、売る方にとっても暑いのは同じこと。広いスタジアムを20キロの荷物を背負って駆け回るのは、大変な重労働。 みのりさんの売り方は、「ビールはいかがですか」とただ声を張り上げるだけではなく、試合状況を常に頭に入れて、売れそうな観客席を回るというもの。地元広島の攻撃がチャンスを迎えると、ライトスタンド最上段のカープファンでいっぱいの観客席へダッシュ。 観客は応援に熱を上げるから、自然とのどが渇くことをよく熟知している。一人ビールを注文するとそれにつられて、あちこちでいっせいに声がかかる。 みのりさん、ビールを注ぎながら、さりげない一言。 「あと一点ほしいですね・・・!」 コップを手渡すと、しばしその場にしゃがみこみ投手の一球を背後に待つみのりさん。広島の猛打爆発にファンは大興奮。観客の歓声に合わせてお客の前で目立たぬそぶりで、それでいてしっかりと目立つ拍手をしている。ビールに酔う前についつい試合展開と、目の前のチャーミングなみのりさんのしぐさに酔いしれる観客。 「あと三杯、追加!」 「ハイ!ありがとうございます・・・!」 こんな画面を映し出していました。 ・・・う~ん、モノを売ろうとせずに喜びを売れとはまさしくこのこと。 みのりさんの頭脳プレーに、拍手喝采を送りたいと思います。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年08月26日 17時05分21秒
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