2015/04/30(木)15:25
9割9分9厘8毛の絶望
毎週土曜日の日経は、NIKKEI PULUS 1 が別折込で付いて来ます。私はこれをオマケの日と呼んで歓迎しています。中でも毎月最終土曜日には「食の履歴書」が掲載されるので、とりわけ楽しみにしています。
「体に刻んだ勝負勘」「劇的スパートの原動力」「恩師との食卓、『適正量見』極めるテスト」
今日掲載されたこのコーナーの見出しですが、これだけを見て誰の「食の履歴書」か分かる方、相当の陸上競技ファンと言えますね。
それでは書き出しの部分をヒントにして、もう一度考えてみてください。
ラスト400メートルでは世界に敵なしと言われた爆発的なスパート力。・・・今なお「日本史上最強」と呼ばれ続ける。劇的なレース展開でライバルをことごとく退けた原動力は、食生活の中で鍛錬を重ね、体に刻み込まれた的確な"勘"から生まれていた。
もうお分かりでしょうか。今日は元マラソンランナー瀬古俊彦さんの「食の履歴書」でした。
実際の紙面には、瀬古さんの大きな顔写真が載っているので、すぐこの方だと分かるのですが、往年の街道を疾走する瀬古さんとはかなりイメージが違っているので、少々驚きます。
・・・はっきり言って、お年を取られた。(笑!
やはり月日は、世界最強ランナーをしても年相応の風貌に変えてしまうものなのですね。それに太られた。(私と同じです。。。再び、笑!
それに、メガネをかけておられる。老眼鏡か?(これまた私と同じです。。再々笑!
マラソンに限らずスポーツ選手は体が資本ですから、食事が大切であることは素人にも想像がつきますが、どちらかといえばマラソン選手が、そんなにガツガツ食事を摂っているものだとは知りませんでした。
見出しの「恩師との食卓」とは、大学時代住みこみで厳しい教えを受けたという中村清監督(当時)のこと。中村さんは、燃えるような情熱を持って練習に取り組むことの大切さをこのようにして部員に説いたというのですから、圧巻です。
中村氏は、突然土の塊がついた草をむしり取り、「これを食ったら世界一になれると言われたら、私は食える。練習も同じで、素直にハイと言ってできなければ強くなれない。」そしてその草を食べ終わるやいなや、「瀬古、マラソンをやれ。君なら世界一になれる。」当時中距離が得意種目で、1500メートルをやろうと決めていた瀬古さんでしたが、思わず「ハイ」と即答してしまったと。
練習場に立つ中村氏の足元に雑草が生えていなかったら、世界の瀬古は生まれていなかった。。。
中距離は「素質7割、練習3割」で勝てるが、マラソンは「素質2割、練習8割」とは、瀬古さんの言葉だけにいかにも説得力があるように聞こえますが、あの瀬古の素質をしても2割とは、何と非情ではありませんか。
嗚呼、素質2毛もない上に、練習0割の我は、如何にせん・・・!
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