カテゴリ:遊遊漢字学が楽しみ♪
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。 本日阿辻先生が取り上げた漢字は、「鬱(うつ)」。ついに出たかという感じですね。(笑! さまざまなストレスに晒される現代人にとって、「鬱」は大きな社会問題でもあります。したがって、まず「鬱」という文字は、人の精神の病を表す漢字だということを知らない人はいないでしょうけれど、これを正しく書ける人は少ないのじゃないか。おそらく阿辻先生か、「今でしょ!」の林修先生ぐらいでしょう。(笑! 阿辻先生はこの「鬱」という複雑な漢字の成り立ちを、文字を分解することによってわかりやすく説明してくれています。 まず「林」の間に挟まれた「缶」があって、その下には「冖」(わかんむり)。そしてその中の「鬯」と「彡」から成っていますね。 「鬯」は、キビから作った酒を指し、「缶」はそれを入れた酒壺を表す。「林」は二本の柱で、それを上から覆って密閉する形が、「冖」。「彡」は酒の香りがあたり一面に漂っているさまを表していて、「しげる・さかん」という意味を表すと、阿辻先生は教えてくれています。 したがって、普段我々がよく口にする「憂鬱(ゆううつ)」は、「たくさんの心配事がこもっている」という意味になるのだと。 ・・・ほぉ~、奥深いですなぁ。 漢字の起源を考えると、文字通り「漢」の時代からとしても紀元前のことになりますから、二千数百年前に遡ることになります。 冒頭に私は、「鬱(うつ)」は現代の大きな社会問題だと言いましたが、はるか昔紀元前の時代を生きた古の中国人も「気鬱」に陥っていたということが、この「鬱」という漢字からうかがい知ることが出来ますね。 紀元前を生きた人々も、やはり一人ふさぎ込んで誰とも話したくないということがあったのに違いありません。現代人がそうであるように、解決を一時の酒に求めたりしたのでしょうか? にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年12月24日 11時33分15秒
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