カテゴリ:どうしても分からないこと
自らの命を絶つということをするのは、人間だけに見られる行動だと言いますが、動物の謎の行動として、例えば鯨やイルカが海岸の浅瀬に乗り上げて沖に戻れなくなって死ぬという事例も数多く報告されています。これは果たして自殺なのか、事故なのか、高い知能を持つ高等動物だけに、もしかすると自殺かもしれないと疑りたくなります。彼らにも人間と同じように先々を悲観するというようなことがあるのだろうか? 当地北陸富山では、今が名物ホタルイカの旬、富山湾に面した多くの漁港でこのホタルイカが水揚げされます。 さてそのホタルイカですが、この時期当地では冒頭にあげた鯨のように、「ホタルイカの身投げ」と呼ばれる自殺行動(?)が見られることがしばしばあります。 群れで浜に押し寄せ、大量のホタルイカが砂浜に打ち寄せられるのです。 そんな時は、膝ほどまで水に浸かるのを我慢すれば、たもで簡単にホタルイカをすくい取ることができるのです。 南風が吹き込んで気温が上がり、もや~とした生温かい陽気の深夜に、よくその身投げ行動が見られるので、そんな日の夜には、たもとバケツ持参でホタルイカの身投げを待つ人で砂浜が賑ったりします。 当地ならではの春先の風物詩の一つです。ただしこの風物詩、ホタルイカも自殺を思いとどまることがあるのかないのか、いくら待っても「身投げ」がなくて、空振りすることしばしばです。眠い目を真っ赤に腫らし、膝どころか尻までビショビショにぬらして、一晩無為に過ごすという情けない羽目になるのです。 きっとお気づきの方もおられるでしょうけれど、「身投げ」を辞書で引くと「(水中などに)自分から飛び込んで死ぬこと。投身」とあります。言葉としてはホタルイカが「身投げ」するという表現はおかしいと思うのですが、ぴったりした言い方が思いつきません。 ホタルイカの「身上げ」、「浜投げ」もおかしいでしょ。 毎年ホタルイカが魚屋さんの店頭に並ぶこの時期になると、いつも「身投げ」という言葉の用法について思い悩んでいる自分に気づき、苦笑しています。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年03月29日 11時50分07秒
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