2019/05/09(木)13:40
時代小説が好きPART161「傀儡に非ず」
今読んでいる本。上田 秀人著 「傀儡に非ず」。
戦国の雄、織田信長に見いだされ、その類まれな知略と胆力で摂津の国一国の支配者にまでなった荒木村重。その村重をして今日まで無謀な暴挙と語り継がれて来たあの謀反を起させたのは何か?
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・・・村重は、疑心暗鬼に陥りながらも忠実に信長の命に従っただけだった。
上田 秀人の大胆な仮定は、室町最後の将軍・足利義昭の存在を際立たせることによって、巧みに読者の納得を誘います。
ところで、日本人に歴史上好きな人物をひとりあげよと問えば、5人に3人は信長と答えるとか。何を隠そう私もそのうちのひとりです。
その3人に、信長を語るとき本能寺なくして語ることは出来ぬだろうと問えば、3人が3人とも諾と首を縦に振ると決まったもの。
光秀は何ゆえに本能寺に走ったのか?
日本史上最大のクーデターといわれる本能寺の変は、未だに深い謎に包まれたままですが、上田はこの「傀儡に非ず」で村重の胸中を光秀(このときは光秀は信長と村重の間に入って、村重を取り成そうとさえしていた)とダブらせることで解こうとしたのではないかとさえ思えて来ます。
操り人形(傀儡)のごとく振る舞おうとした村重に、絡まって身動きできないようにしてしまった操り糸。村重はそれを断ち切るしか道はなかったのだろうか・・・。
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