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2019年10月13日
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毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」

本日の投稿は、「佳境(かきょう)」の由来となった中国晋の時代の画家・顧愷之(こがいし)のサトウキビの食べ方の解釈の訂正から始まっています。

原典には「甘蔗(かんしょ)を啖(くら)うに先に尾を食う」とあるそうで、この「尾」を先生は根元と解釈されたのでしたが、「尾より本に至る」という著述もあるので「尾」は「本」に対する末端、つまり先端にある穂先と解釈するべきと、訂正しておられます。

弘法も筆を誤ることがあるくらいですから、阿辻先生でも間違われることがあるようです。(笑!

さて今日は、我々も見慣れた漢字「尾」に関連する話。言うまでもなく「尾」は動物の尻尾を意味する漢字。ゆえに「尾」がつく熟語のほとんどは、「尻尾」「末端」という意味をもつなかにあって、「尾籠(びろう)」はいささか成りたちが違うという先生のご指摘。

まあ、私なんかは動物は尾っぽの近くにある器官から排泄物を出すから、そんなことを口にするとき、「尾籠な話で申し訳ありません」などと断わりを入れるのだろうと思ったりしますがね。

「尾籠」には、「きたならしいこと。汚らわしいこと」のほかに、「礼を失すること。無作法なこと」の意味があることを思えば、私の解釈は当たっていないといえましょう。ただただ「尾籠」なだけでありました。(苦笑!


そもそも古のわが国では、「おろかなこと、ばかげたこと」を「おこ(をこ)」といい、漢字では「烏滸(おこ)」と書いたのだとか。やがてこれを同じ訓読みで「尾籠(おこ)」とも書くようになり、それを音読みするにいたり「尾籠(びろう)」となったと阿辻先生は教えてくれています。

大きな根という意味から「おおね」という野菜が、漢字で「大根」と書かれ、「だいこん」と呼ばれるようになったのも、これと同じであるとも。


ふ~む、そうすれば、「尾籠」は中国から成句として渡来したものではなく、漢字がわが国に伝わって以降、日本人が作り出した熟語ということになりますね。

さすれば、「大根」といっても中国人に伝わらないように、中国人に「尾籠な話で申し訳ありません」などと断わりを入れても、彼らは日本人は時として訳の分からないことを話の冒頭に言うと思うに違いありません。

漢字の本家本元の中国人が理解できない漢字を使って優越感にひたれるというのは、ある意味魅力的といえなくもなさそうです。

しかし、そんなことで優越感にひたろうなんておろかでばかげたこと。甚だ礼を失していますし、無作法なことです。それこそ「尾籠」のそしりを受けかねません。





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最終更新日  2020年12月24日 12時02分45秒
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