カテゴリ:ひとり言
今年のノーベル化学賞は、日本の旭化成株式会社名誉フェロー吉野 彰博士が受賞されたことは、皆さんすでにご存じのこと。リチウムイオン電池の開発と実用化に大きく貢献したことが受賞の対象となったということですが。 正直のところ、リチウムイオン電池が我われの生活になくてはならないものであるということ、ずっと知らずにいました。 日本はこれまで多くのノーベル受賞者を輩出してきましたが、その多くは物理、化学、医学生理学といった自然科学の分野が主ですね。 皆さんはこの自然科学の分野でも化学賞だけは、受賞理由が他の分野と少し違っているということ、ご存じでしょうか? アルフレッド・ノーベルの遺言には、物理賞と生理・医学賞は受賞対象者が「その分野で最も重要な発見をした」人なのに対して、化学賞のみが「最も重要な発見あるいは改良をした」人と書かれているのだとか。 吉野博士はリチウム電池の仕組みを発見したというより、むしろ実用化に貢献したというところが、大きく評価されたのではないか? 2010年に有機合成化学分野で化学賞を受賞された米パデュー大の根岸英一特別教授と北海道大の鈴木章名誉教授は、カップリング反応を発見したのではなく、カップリング反応の有意義で画期的な改良方法を編み出したことが、受賞理由だったはずです。 これが物理学賞や生理・医学賞となると、改良ではダメ。新発見でなければ受賞対象とならないのだとか。 物理学賞にしろ化学賞にしろ、ノーベル財団は、これまでアルフレッド・ノーベルの遺言に忠実に従って、受賞者を選んで来たというわけです。 興味を持ったついでに、ノーベル賞についてもう少し調べてみると、平和賞は、国際平和、軍備縮減、平和交渉、保健衛生、慈善事業、環境保全、などの分野に多大な貢献または影響がある発言を行った人物や団体が対象となっている。 今年の受賞者は、対立する民族間の融和に尽力を尽くしたとしてエチオピアのアビー首相が受賞しましたが、そのエチオピアではアビー首相がノーベル平和賞を受賞したことが契機となって、逆に政権運営に抗議する反政府デモが広がり、治安部隊と衝突して60人以上が死亡したと伝えられています。 融和がはかられているのなら、なぜ治安部隊が出動しデモ隊を弾圧しなければならないということが起きるのか、私には理解できませんが・・・。 まぁ~、そんな政治的なことは抜きにしましょう。この平和賞のみがスウェーデンではなくノルウェーが授与主体となっています。だから授賞式もノルウェーの首都オスロで行われているのだそうです。知りませんでしたね。受賞者一同がストックホルムに集まってスウェーデン国王から賞を授与されるものだと思っていました。 もっと驚いたのは、経済学賞。 この賞だけは正式名称が、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」だということご存知でしたか!? 銀行賞だというくらいですから、他の分野の賞とは違ってノーベルの遺産から賞金が支払われるのではなく、スウェーデン国立銀行から拠出されているのだそうです。 銀行賞というと、なんだか権威が半減されるような気がしませんか?(笑! さらに賞そのものとは関係がありませんが、日本では他のノーベル賞の賞金は非課税であるのに対して、経済学賞に関しては課税対象となっているんだとか。 もしかしてこれまで経済学賞を受賞した日本人がいないのは、経済学賞が課税対象となっているから、研究に力が入らないのじゃないかなどと、せこいこと考えたりしています。・・・そんなことないか。(笑! 日本人から経済学賞受賞者が出て、国庫に税金が納税される日が来ることを願っています。 以上ノーベル賞について、調べてみました。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年11月13日 17時29分12秒
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