2020/03/14(土)11:50
揺れる大地の上にある国
昨日の未明午前2時過ぎのことでした。ドン、という大きな音で目を覚ましました。するとその直後にユッサユッサと揺れる大きな横揺れ。お隣の石川県能登地方を震源とする地震は、当地富山県高岡市でも大きな揺れを観測しました。
このような強い揺れ(高岡市では深度3)を感じたのは、何年か前のやはり能登沖地震の時以来。寝床の中で身構えるものの何もすることができず、揺れが収まるのを待つしかなかった。
前々日の11日は、誰もが忘れようにも忘れ去ることが出来ぬ日。9年前のこの日、3.11 の惨劇が東北地方を襲った日です。あの大地震と大津波、そして原発事故による惨状は、今日までの復興という名の下の懸命な努力をもってしても依然として回復しきれていないと言わざるを得ませんね。
朝一にテレビのスイッチを入れれば、この1~2週間は最大震度5クラスの余震が発生する恐れがあるので、十分な警戒が必要であるとの報道。
「余震」に注意が必要・・・?
古の昔より、日本人は表に現れてこない隠れた部分にあるものに美意識を見いだしてきた民族ですが、それは「余情」、「余白」、「余話」、「余韻」といった言葉にもよく表されていますね。しかし「余震」だけは唯一例外で、日本人の美意識を大きく狂わす言葉というしかないのは、ほんとうに残念なことです。
「余震」を辞書でくると、「大地震のあとしばらくの間、引き続いて起こる小地震」とあります。あまりにも無機質に並べられた事実だけを示す言葉が、恨めしくさえ思えてきます。
何年かぶりの強い揺れに、この国が揺れる大地の上にあるということを改めて思い知らされた昨日未明の地震でした。
大きな被害が発生しなかったのは不幸中の幸いと胸を撫で下ろすとともに、9年経った今でも不自由な生活を余儀なくされている3.11の被災地の方々に、一刻も早く「余白」や「余話」を楽しみ、「余情」や「余韻」にひたれる安寧な日々が、再び訪れることを祈ってやみません。
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